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中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

中村ギター教室発表会


 11月19日(土) 14:00

 ひたちなか市文化会館小ホール




まだまだ自粛期間

 昨日私の教室の発表会を行いました。ご来場くださいました方がた、本当にありがとうございます。ひたちなか市文化会館での発表会は久々となりますが、ややすくなめになっていたコロナの感染情報も、このところ増加しつつあり、そうしたこともあってか、何年か前の発表会に比べると、ご来場くださった方の数はちょっと少なめでした。こうしたことを心配しないでコンサートが出来るようになるといいのですが。



このホールでは

 前回、2年前の発表会はギター文化館で無観客で行いましたが、ギター文化館に比べると、このひたちなか市文化会館小ホールは音が若干通りにくいようですね。ギター文化館では、教室のレッスン中で音が小さい人でも結構聞こえます。むしろしっかりと音を出す人よりもきれいに聴こえたりもするのですが、このホールではしっかり音を出さないと、音がぽつりぽつりと聴こえ、ちょっと寂しいものになってしまいます。



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ちょっと離れたところに聴いている人がいるつもりで

 レッスン中でも生徒さんには 「常にしっかりと音を出すように」 とか 「少し離れているところに聴いている人がいると思って弾いてください」 と言いてはいるのですが、なかなかそういった気持ちにはなり切れないようですね。 確かに自分自身は楽器のすぐそば、というより、楽器にくっついているので、自分には相当小さな音でも聞こえますよね。でもそれを基準に考えたら演奏にはならない。 

 また基本的に演奏は自分のためにするので、聞いている人のことなど関係ないと思う人も少なくないでしょう。 確かにそれも一つのギターの弾き方かもしれませんが、それならあくまでギターを一人で楽しむべきなのでしょう。 結局のところ、音が出るか出ないかは、自分の演奏を誰かが聴いているつもりで弾くかどうかということにかかわるのでしょう。



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? 楽器持っていない? 椅子の確認です。



楽器の違いも大きい

 また、楽器の違いなどもよく出てしまいますね。 教室など狭いところではそれほど感じなくとも、余韻のある楽器、つまりよく響く楽器とそうでない楽器の差もはっきり出てしまうようです。 弾いた瞬間は音がよく鳴る楽器でも、余韻に乏しくポツンポツンといったように聞こえてしまう楽器もあります。

 価格の安い量産品などでは、そうした点はやむを得ないところでしょうけど、それなりの価格のスペイン系の量産楽器(その多くは杉材)などは音量自体は大きいのですが、音の減衰が早く、こういうところではだいぶ詰まり気味に聴こえてしまいます。こうした楽器はに手に取って自分で弾いたりすると、確かによく音が出る感じはするのですが。 

 杉材と松材の楽器を比較しても、やはり松材の楽器のほうがこうしたホールではしっかりと余韻が広がるようです。 当然と言えば当然かもしれませんが、国内外の著名な制作家の楽器などは、仮に弾いた瞬間の音は特に大きくはなくとも、こういうところでは余韻が綺麗に響きます。 優れた楽器というのは、やはりより広いところでその特性が表れるのでしょう。




カルリのギター協奏曲ホ短調

 最後に水戸ギター・アンサンブルで、フェルナンド・カルリの「ギター協奏曲ホ短調作品140」を演奏しましたが、聞いていただいた方からもいろいろと反響をいただきました。 かつてペペ・ロメロのCDが発売されていたとはいえ、聴いたことのある人はそれほどいないのではないかと思います。もっとも、同じカルリのギター協奏曲でも、イ長調の協奏曲のほうはある程度演奏される機会もあり、CDも発売されています。

 カルリの作品といえば初級から中級くらいのギターの練習曲がたいへんよく知られ、クラシック・ギターを習う人でしたら、それらの曲は必ず練習していると思いますが、その一方で、クラシック・ギターのリサイタルのプログラムにカルリの作品が書かれることはほとんどなく、カルリの曲はあくまで教材用の曲といったイメージが一般的でしょう。

 でもカルリはこんな曲も書いているのですね、聞いてみるとカルリのそうしたイメージが一変すると思います。やや短めではありますが(15~18分くらい)、ジュリアーニの協奏曲に比較しても引けを取らないのでは。



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ソロ(右)は弾くときはたいへんだが、待ち時間も長い。左はソロの譜めくりも担当した中居直也君(指揮も見ている)。




水戸ギター・アンサンブルのコンサート・マスター

 たいへん難しい曲ですね、しかし当水戸ギター・アンサンブルのコンサート・マスターの久保田浩君が、この難しいソロをとてもよく弾いてくれました、特に本番はよかったです。また鬼門の ”二重付点音符” も全員の集中力でクリヤー出来、すっきりと決まりました。 

 何といってもコントラバスの萩野谷さん、物凄い音ですね、一人だけアンプが付いているんじゃないかって、異次元の音量です。 曲の強弱をほとんど一人で出していましたね。また直也君、全体のテンポをコントロールしてくれた他、練習中から本番に至るまで、全く忘れたりすることなくソロの譜めくりまでしてくれました。
 



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驚異のコントラバス・ギター! 萩野谷さん



来年10月14日に

 なお、来年10月14日(土)に、同じひたちなか市文化会館で水戸ギター・アンサンブルの演奏会を予定していて、その時にまたこの協奏曲を演奏します。この曲の演奏を聴いた人も、まだ聞いていない人もぜひ聞きに来てください。

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中村俊三ギターリサイタル ~ギター文化館を応援しよう

 9月16日(金)  ギター文化館




ありがとうございました

 昨日ギター文化館でリサイタルを行いました。 ギター文化館支援のためのリサイタルということで、茨城新聞社他、新聞のほうでも紹介していただいたので約70名と、いつもよりたくさんの人に来ていただきました。中にはかなり遠方から来ていただいた方もいて、本当にありがとうございました。



13万円あまり寄付をいただきました

 入場料分として13万円余りほどの寄付が集まりましたが、それ以外にもギター文化館に寄付していただいた方もいらっしゃいました。本当にありがとうございます。




当面は大丈夫だが

 池田館長の話によれば、クラウド・ファンディングも予定金額に達し、運営母体の東京労音からも当面、3年間ほどは援助が受けられるということでしたが、長期的にみれば、これからも私たちで応援してゆく必要はあるでしょう。 池田館長もギター文化館存続のために、文字通り身を粉にして働いていらっしゃいます。本当に頭の下がる思いです。




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茨城新聞の記事




今回の反省を踏まえ

 たくさんの方々に聴きに来ていただいた割には、演奏の方には若干残念なところもありました。それらを現実としてしっかりとらえ、次のコンサートに向けて努力してゆきたいと思います。皆様、本当にありがとうございました。




柿や栗が旬!

 なお、この時期、ギター文化館のある石岡市、柴間、柿岡付近では道路の両側に柿、栗など秋の果物がたわわに実っているのが目に入ります。近くの農協の店にもそうしたものがたくさん並んでいます。今現在、この辺にドライブに来るのに絶好の季節でしょう。その際にはぜひギター文化館に寄って行きましょう!


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第53回水戸市民音楽会



 7月23(土)~24日(日)  水戸芸術館




 今年の水戸市民音楽会が23~24日に水戸芸術館で行われました。昨年と同様に無観客で、後日動画配信という形での開催となりました。 

 27団体の出演予定だったのですが、この数日わが県でもコロナ感染者が増大し、出演団体にも感染者が出て、、結局2団体が出演取りやめとなりました。

 昨年同様1団体の演奏が終わるごとにステージや椅子、譜面台などを消毒するなど水戸市文化交流課、水戸芸術館、市民音楽会実行委員などスタッフの皆さんにも負担の多くなった音楽会となってしまいましたが、やむを得ないところでしょう。

 また今回は各出演団体の皆さまからも進行等のお手伝いをお願いしました。快くお引き受けくださいましてありがとうございました。このような時期に於いての開催となれば、多くの方々のご協力なしでは市民音楽会の開催は難しかったでしょう。

 昨年同様、私自身は客席内で仕事(タイム・キーパー)を行ったので、各団体の演奏がじっくり聞けました。様々な楽器や編成の音楽が聴けるので、とても刺激になり、また勉強になります。

 因みに、私のところの水戸ギター・アンサンブルは今年初め頃市民センターが練習で使えないなど、練習のスタートが遅れ、また曲(フェルナンド・カルリのギター協奏曲ホ短調)がいつもより難しいなど、音楽会当日までに今日を仕上げるのが難しいと判断し、今年は出演を取りやめました。 この曲のほうは今年の11月19日、ひたちなか市文化会館での中村ギター教室発表会で演奏する予定です。

 水戸芸術館の隣に建設中の新しい水戸市民会館もだいぶ出来上がってきましたね。オープンは来年の7月だそうです。再来年の水戸市民音楽会はこの新しい市民会館で行われるかもしれません。



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建設中の水戸市民会館


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向こうに見える円筒は水戸京成デパート


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泉町付近、これでも人が歩いているほう


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なだか竜巻でも起きそうなやばそうな雲、でも結局何事もなく消えてしまった(23日土曜日4時頃)

甲斐洋ギター・コンサート ~時は流れる


4月17日(日) Maris のアトリエ




演奏曲目

ジュピター(組曲「惑星」より~ホルスト)
イェスタディ・ワンスモア(R.カーペンター)
雨だれ(リンゼー)
セレナーデ(シューベルト)
悲しみの礼拝堂(V.ゴメス)
ラグリマ(F.タレガ)
アメイジング・グレイス(J.ニュートン)
オーバー・ザ・レインボー(H.アレン)
マイ・ウェイ(J.ルヴォー)



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 今日、ひたちなか市のMarisのアトリエ(アコラ)で、甲斐洋さんのコンサートがありました。甲斐さんは10数年前より私のところでギターを学んでいて、今年80歳になるということで、その記念のコンサートを行いまいした。

 アマチュアの方がこのようにたくさんの曲を一度に弾くのは、なかなかたいへんではないかと思いますが、どの曲もたいへん丁寧に演奏されていました。

 音もはっきりしていて、またノイズも少なく美しい音です。 またテンポも安定していて、曲の内容を表現しようというところも十分感じられました。

 一般に、高齢になってからギターを始めてもなかなか上手くならないとも言われますが、甲斐さんは年齢とともにだんだん上達しているように思います。きっと90歳になったら今よりずっと上手になっているでしょう。





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甲斐さんはこうした本も出版しています。

ムジカ・ひびき コンサート

 3月5日(土) つくば文化郷・ギャラリー長門屋




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会場の「つくば文化郷」は明治維新頃建てられた旧家の建物




世界はたいへんな事に

 いつのまにか世界は大変なことになってしまいましたね。これまでも世界では地域的な紛争など絶えることはなかったのですが、今度のウクライナの争い、残念ながらすでに戦争といってよい段階になってしました。 どんな戦争も正当化は出来ないと思いますが、それでもやむを得ない戦争というのもあるでしょう。しかし今度のロシアによるウクライナ侵攻は全く一方的なもので、一般の理解を超えたものでしょう。

 確か、30年前にソ連が崩壊して、ロシアもいよいよ自由で平和な国になるのではと思っていたら、いつの間にかスターリン時代に逆戻りですね。プーチン大統領の手法はまさに第2次大戦中の発想で、21世紀とは思えません。

 この先世界はどうなるかなど、私などにはわかりませんが、コロナで世界中の人がダメージを受けているところに、さらに追い打ちをかける形になってしまいましたが、これもなかなか早期には解決しないことは覚悟しなければならないところかもしれません。また私たちの出来る範囲で苦しんでいるウクライナの人々への支援をしなければならないでしょう。 今後物価高など我が国でもいろいろ影響が出てくるでしょうが、なんとか第3次大戦に発展しないことを祈るだけです。



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鶴田昭則先生の主宰する音楽団体

 さて、そんな中、昨年も出演させていただきましたが、昨日つくば市吉瀬の「つくば文化郷・ギャラリー長門屋」において 「ムジカ・ひびきコンサート」に出演しました。

 「ムジカひびき」は土浦市の鶴田昭則先生の主宰する音楽団体で、今回のコンサートは鶴田先生のテノールを主に、私のギター独奏も4曲ほど演奏させていただきました。またピアノ伴奏として大野恵美さん、川井道子さんが出演されました。

 プログラムの前半は「南欧の名曲」ということでピアノ伴奏でのイタリア歌曲と私のスペインのギター曲。 後半は「日本の歌」で、私の独奏で「さくら変奏曲」、鶴田先生のテノールで、「椰子の実」、「旅人の歌」、「白鳥の歌」、「湯の町エレジー」、「別れの一本杉」で、この中の「湯の町エレジー」と「別れの一本杉」は私もギター伴奏として参加させていただきました。



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概ね好評をいただいたのだが

 比較的小さなギャラリーで20名ほどの方々に聴きに来ていただきましたが、たいへん熱心に聴いていただき、また温かい拍手もいただきました。 皆さまからは概ね好評をいただきましたが、ただ残念なことに「湯の町エレジー」で、私のギターのチューニングが乱れ、鶴田先生はじめ、皆様に本当にご迷惑をかけてしました、本当にあってはならないことと思っています。

 一応プロなので言い訳は出きないのですが、皆さんの参考のために言い訳しておきましょう(それも言い訳?)。 昨日使った弦は少し前から張っておいたもので、一週間ほど前の音合わせの時にも、ややハイポジションが狂い気味とは思ったのですが、まあ、許容範囲かなと、そのまま本番で弾きました。
 


ハイポジションの音程にこだわったのが


 すると、どうも当日はハイポジションと開放弦の差が大きく感じ、特にハイポジションが特に独奏の際に狂い気味に聴こえます。 そこである程度開放弦を下げ気味にして、ハイポジションの狂いが目だたないようにしました。

 これが失敗というか、ちょっとやりすぎで、開放弦を下げ過ぎてしまったようです(演奏前に一応ピアノとピッチを確認したのだが、低めにしたつもりだったので)。実際に演奏が始まり、途中からピアノが入ると、4弦がピアノと全然違う!



怖いですね

 ギターだけで弾くのだったらなんとかごまかしが利いたのですが、間奏はピアノと被る形になっていて、ちょっとバレバレ。 途中、音が切れのを覚悟でなんとか4弦を上げ、後半は何とか目立たなくなりましたが、久々(?)のチューニング・ミスです。怖いですね、チューニング・ミスは。   ・・・・戦争よりはましか。