私のギター修行 17
<先の見えない>
ギター部を退部
指揮者を務めた3年生の時の定期演奏会が終わってしばらくすると、私は自分の将来などのことを考えギター部をやめました。
それまで生活も友達付き合いも、すべてギター部中心だったので、ギター部をやめると私の周囲には誰もいないということに気が付きました。
それまで大勢の仲間たちと楽しく過ごしてきただけに、それはとても辛く感じました。
ギター部にいた最後の頃には 「ギターが好き」 というより 「ギター部の仲間が好き」 というようになっていたのかも知れません。
明らかに異常な状態に
下宿も変わったこともあって、ギター部をやめてしばらくの間は、友達どころか、話をする相手もいなくなりました。
1日のうちで言葉を発するのは、夕方、近くの食堂に行って「定食」と言うだけ、などという日が何日も続きました。
さらにこの頃になると物理の授業には完全についてゆくことが出来なくなり、授業にはほとんど出なくなりました。
何かすべてが行き詰まりになってしまい、どうしてよいかわからない状態になってしまいました。
ほとんど食べ物がのどを通らなくなったり、一晩中寝付かなかったり、精神的にも、肉体的にも明らかに異常な状態となって行きました。
精神的に自立するために
一時期は心も体もひどくバランスを失い、極端な孤独感に襲われ、先の見えない暗闇に放り出されたような心境でした。
この時あらためて自分の弱さに気づきました。
次第に、これではいけないと考えるようになり、もっと自分が強くならなければならないと思うようになりました。
ロマン・ローラン
それまで高校時代なども含めて文学などはほとんど興味がなく、小説などもあまり読まなかったのですが、この頃から読むようになりました。
スタンダール、ロマン・ローラン、トルストイなどを読みましたが、特にロマン・ローランの「魅せられたる魂」には共感し、何度か読み直したりしました。
同じロマン・ローランの 「ジャン・クリフトス」 は音楽家が主人公だったので、興味を持って読みました。
トルストイの 「戦争と平和」 は歴史論的なことが書いてあって、それに啓発され、歴史、特にヨーロッパ史に興味を持つようになりました。
それまでの私はこうした一般教養に欠けるところがありましたが、精神的に自立するためにはもっと教養を深めなければならないと感じるようになりました。

当時ロマン・ローランの「魅せられたる魂」や「ジャン・クリフトス」は私の愛読書だった。
その頃聴いた音楽は
その頃の私にはギターを弾くこと、本を読むこと、そして音楽を聴ことしかなくなってしまいました。
こういう時に聴いた音楽というのは体にというか、心にしみ込んでしまうようです。
バッハの「マタイ受難」、 シューベルトの「冬の旅」、 モーツアルトの「クラリネット5重奏」、 「フィガロの結婚」、 「交響曲40、41番」、 「ピアノ協奏曲」、 「レクイエム」。
ベートヴェン、ブラームス、ブルックナーの交響曲、 ドビュッシーの「海」、 ストラビンスキーの「春の祭典」、 バルトークの「弦、打、チェレスタ」・・・・・
その頃聴いた曲は今でも私の愛聴盤になっています。
<先の見えない>
ギター部を退部
指揮者を務めた3年生の時の定期演奏会が終わってしばらくすると、私は自分の将来などのことを考えギター部をやめました。
それまで生活も友達付き合いも、すべてギター部中心だったので、ギター部をやめると私の周囲には誰もいないということに気が付きました。
それまで大勢の仲間たちと楽しく過ごしてきただけに、それはとても辛く感じました。
ギター部にいた最後の頃には 「ギターが好き」 というより 「ギター部の仲間が好き」 というようになっていたのかも知れません。
明らかに異常な状態に
下宿も変わったこともあって、ギター部をやめてしばらくの間は、友達どころか、話をする相手もいなくなりました。
1日のうちで言葉を発するのは、夕方、近くの食堂に行って「定食」と言うだけ、などという日が何日も続きました。
さらにこの頃になると物理の授業には完全についてゆくことが出来なくなり、授業にはほとんど出なくなりました。
何かすべてが行き詰まりになってしまい、どうしてよいかわからない状態になってしまいました。
ほとんど食べ物がのどを通らなくなったり、一晩中寝付かなかったり、精神的にも、肉体的にも明らかに異常な状態となって行きました。
精神的に自立するために
一時期は心も体もひどくバランスを失い、極端な孤独感に襲われ、先の見えない暗闇に放り出されたような心境でした。
この時あらためて自分の弱さに気づきました。
次第に、これではいけないと考えるようになり、もっと自分が強くならなければならないと思うようになりました。
ロマン・ローラン
それまで高校時代なども含めて文学などはほとんど興味がなく、小説などもあまり読まなかったのですが、この頃から読むようになりました。
スタンダール、ロマン・ローラン、トルストイなどを読みましたが、特にロマン・ローランの「魅せられたる魂」には共感し、何度か読み直したりしました。
同じロマン・ローランの 「ジャン・クリフトス」 は音楽家が主人公だったので、興味を持って読みました。
トルストイの 「戦争と平和」 は歴史論的なことが書いてあって、それに啓発され、歴史、特にヨーロッパ史に興味を持つようになりました。
それまでの私はこうした一般教養に欠けるところがありましたが、精神的に自立するためにはもっと教養を深めなければならないと感じるようになりました。

当時ロマン・ローランの「魅せられたる魂」や「ジャン・クリフトス」は私の愛読書だった。
その頃聴いた音楽は
その頃の私にはギターを弾くこと、本を読むこと、そして音楽を聴ことしかなくなってしまいました。
こういう時に聴いた音楽というのは体にというか、心にしみ込んでしまうようです。
バッハの「マタイ受難」、 シューベルトの「冬の旅」、 モーツアルトの「クラリネット5重奏」、 「フィガロの結婚」、 「交響曲40、41番」、 「ピアノ協奏曲」、 「レクイエム」。
ベートヴェン、ブラームス、ブルックナーの交響曲、 ドビュッシーの「海」、 ストラビンスキーの「春の祭典」、 バルトークの「弦、打、チェレスタ」・・・・・
その頃聴いた曲は今でも私の愛聴盤になっています。
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