中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

落ちる話 4




人類って、あと何年?

 「でも、まあ、人類って、あっしら人類って、この後どれくらい生存出来るんすかね? あっし自身はどんなに頑張ってもあと何十年かだろうけど、あっしらの子孫は、あと何代くらい続くんでしょうね。 なんとかの大予言じゃあねえけど、『二千何年、人類滅亡』なんてことにはならねえんですかね」



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 「そうだね、それは誰もよくわからことだね。 なんとかの大予言どおりだったら、人類はすでに何回も滅亡しているよね。 でも実際には、今現在人類は70億人もこの地球にいる訳だからね。 とても幸運だったのか、それとも当然のことなのかねえ。





一つの種の平均生存期間は30~40万年

 生物学的に言えば、一つの“種”の生存期間は、だいたい30~40万年くらいといわれている。 生物分類学上の“種” とは大ざっぱに言えば、同じ特徴を持ったグループということになるが、生殖が可能な範囲で、持続的に子孫を残すことが出来るグループとも定義されるようだ。

 例えば、トラとライオンの間に子供は生まれるが、その子には生殖能力がなく、持続的に子孫を残すことが出来ない。つまりトラとライオンは別の種ということになる、当たり前のことだが。

 現在のヒト、つまり現生人類は同じ人類でもネアンデルタール人とは別の種ということになっている。 しかし現生人類とネアンデルタール人とが交配した可能性もあるとも言われていて、実は種の定義は難しいらしい。

 とりあえず、その辺さておくとして、我々人間、正確にはホモ・サピエンス・サピエンスは、誕生してから約20万年と言われている。 確かな数字ではないが、仮にそうだとすると、人類は平均で、あと10万年か、20万年は生存すると言うことになる、仮定に仮定を重ねてだが」
  




環境を変える力もあるが

 「10万年とか、20万年って、長げえんだか、短けえんだか、わかんねえけど、なんか、ちょっとばかし物足りねえような気がする。 医学の進歩だとか、住環境の整備だとか、人間てえのは他の動物とはちょっとちげえんじゃねえですか。 もっとずうずうしく長生きしている植物や動物、他に結構いると思うんですよね」




 「確かに人間は他の生物とちょっと違ったとこもある。 種が絶滅する原因としては、圧倒的に環境の変化によるものが多い訳だが、人間には環境を変える力もある。

 何といってもマイナス50度くらいになるシベリヤやアラスカから、日中には50度にもなるアフリカの砂漠地帯にだって人間は生きて行ける。 そんな動物、特にある程度大きい動物では他にはいないんじゃないかな? 動物の中ではかなり “しぶとい” ほうだよね、人間って」





喰うだけ喰うと


 「そらそうですよね、あの熊公なんて、本当にしぶといのなんて、何食っても腹壊さねえし、どこでもイビキかいて寝られるし、借りたものは返さねえ、人のものは自分のもの、自分のものは自分のもの・・・・・・」




 「お前さんだって人のことは言えないんじゃないの。 いつも私がおいしいものを食べようすると、必ずやってくるし。 今日だって、これから蒸し羊・・・・・ いや、いや、なんでもない。 八つぁん、なんでもないよ」



 「なあんか、 ・・・・怪しいすね。 一人でおいしいもの、こっそり食べようなんて思ってねえでしょうね。 大家さんも歳なんだから、一人でおいしいものをたくさん食べていると、はやくお迎えがきちまいますよ。

 喰うだけ喰うと、お蚕さんみたいに “あがっちまう” って、いつもおふくろが言ってたなあ。 あっしは大家さんに少しでも長生きしてほしいと思っているんすよ」





かなり長期の可能性も、短命の可能性も

 「そりゃまあ、親切にありがとね、涙が出るくらい嬉しいよ。 でも、どうせ気を使ってくれるなら、もっと他のことにしておくれ。 この歳になったら食べることくらいしか楽しみがないもんでね。

 それはそうと、人間という種はこれまでの生物とだいぶ違っている点も多いので、今後の予測は難しい。 環境を変える力があるということは、上手く使えばかなり長期にわたって生存できる可能性もあるだろうが、また逆に自らが行った環境変化をコントロールできなくなれば、短命に終わる可能性もある」




 「よくわかんねえけど、いろいろあっても、とりあえずは、この先10万年か、20万年くらいはなんとか大丈夫ってことなんすか?」




 「そううだね、私にわかることではないが、まあ、とりあえずあと10万年は大丈夫としておこうか、“希望的”ってやつだが」




 「そう言ってもらえると少しは安心なんすけど、でも、まあ、もうちょっとなんとかなんねえすかね? いくらかオマケとか。 きゅうりだって10本買えば、1本や2本オマケに付いてくるのが常識ってもんじゃねえですか」






日本の歴史が始まってから


 「私がオマケすればなんとかなるもんじゃないと思うけどね。 でもね、10万年は短いって思うかも知れないが、私たち現生人類が誕生してから20万年前と言われている。 そして、この日本列島に人が住み始めてからは10万年くらいらしい。

 1万5千年前くらいになると人骨や土器、住居跡など、いろいろなものが各地で発掘され、情報量が多くなり、この15000年前から2400年前くらいまでを縄文時代と呼び、一応、日本の歴史が始まるんだ。 




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 でも “歴史” というのはその字からも分かる通り、残された文献などを基にした学問なので、本当に日本の歴史が始まるというのは西暦500年くらいの飛鳥時代頃からといってよい。 厳密に言えば、縄文時代のように発掘を基本とするものは、“歴史学”ではなく、“考古学”という。
 
 要するに、学校の歴史の試験に出るもの、特に年号や人物名が問題となる範囲は、約1500年くらいの間となる。 でもたった1500年くらいの歴史を勉強するのだって、結構たいへんだろう? 八つぁん。 中学生や高校生の頃、年号や人物名など覚えるの苦労しなかったかな?」





ヒトナミニオゴレヤ?

 「こう見えて、歴史の年号覚えるの、結構得意なほうなんすよ、 『ナクヨ・ウグイス平城京』とか『イイクニツクロウ室町幕府』とか、 『ヒトナミニオゴレヤ徳川家康』 なんてのもあったかな、家康って本当に“しぶ”かったらしいすよ。

 でも不思議と、いざ試験となると緊張してというか、度胸がねえっていうんか、自分では結構出来たと思っても、点のほうは不思議と20点くらいなんすよ」



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”イイクニツクロウ” の1192年と覚えてきた鎌倉幕府成立の年は、今では1185年とされている。 源頼朝像として親しまれてきたこの肖像画も別人らしい



 「それで20点も取れれば、度胸だけはたしたもんだ、第一、年号じゃないのもあるしね。 ついでに言うと、“ヒトナミニ”つまり1732年頃は同じ徳川でも、家康じゃなくて、吉宗の時代だけどね。 

 もし人類があと10万年生存していたとしたら、10万年後の学生たちは10万年と2千年の歴史を勉強しなければならない、今の70倍の年号や人名を覚えなければならないことになるね」





現役選手の背番号は、皆、1万以上?


 「10万年分の歴史を覚えなければならないなんて、考えただけでもぞっとする、地獄だね。 その頃には、プロ野球の巨人軍じゃあ永久欠番だらけにになって、現役選手は、皆1万以上の背番号になっているかも知れねえですね、 『4番サード○○、 背番号160301』 なんてことになって、選手の背番号覚えるのだってひと苦労になっちまいますね。 ほんとに、今の時代に生まれてよかった!」




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10万年後は、日本中のいたるところが世界遺産に登録されているかも




 「地球上のいたるところが世界遺産になって、世界遺産じゃないところを探すのがたいへんなくらいになっているかも知れないね。 日本は何回くらいサッカー・ワールドカップで優勝しているのかな? 2万5千回ワールドカップがあるのだから、最低でも250回、いや500回くらいは優勝しておいてほしいね」
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 落ちる話  3




もし、衝突するとわかったら

 「それでもし、 『もしかして、この大きめの小惑星、地球にぶつかるんじゃねえのって』 ってなった時、どうすんですか? みんなで火星かどっかに逃げようったって、そう簡単に逃げられるもんじゃなさそうだし、 しょうがねえからみんなで最後の晩餐でもやるしかねえんすかね。  ・・・・そん時は何食おうかな」



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 「そううだね、大きな小惑星などが地球に衝突する可能性が非常に高いと分かった時、どうすればいいのかってことになるね。 ただ黙って運命に身を任せるでは人間らしくないかも知れない。

 その点については、今現在いろいろ議論されたり、いろいろな考えが出されているが、決定的な対処法はまだないといっていい。 こうした天体の衝突を真面目に議論されるようになったのはごく最近だから、やむを得ないところだろうね。 そこで、まず考えられることとしては、核ミサイルで破壊するか、すくなくともその爆発の威力で軌道を変える、という方法だろう」




「その手があったか、違った意味で“核の平和利用”ってやつですね」




 「しかしそれほど簡単ではない。この前、例のお隣さんでミサイルを高度2000キロまで上げたといって驚異となっている。 確かに人工衛星や宇宙ステーションなどの高度からすると2000キロというのはだいぶ高いけど、地球の直径、約13000キロからすれば、キュウイ・フルーツの毛の先みたいなもんだ。

 そんなところで核ミサイルを小惑星に当てたら、すべて地球に降り注ぎ、被害を拡大することになって、絶対に使えない。核を使う場合は、まずは地球からは十分に遠いところで使うしかない。 軌道を変えるにしても、かなり遠いところでないと効果がないだろう」




 「やっぱり、核を使うと、回りまわって自分のところにも災いが降ってくるというところですかね」





送りオオカミ

 「核を使う場合の最善の方法としては、その小惑星が地球に衝突するとしたら、その前に何回か地球の近くを通ることが多い。その帰り道、つまり地球から遠ざかる時を狙うのが、最も効果的と言われている。

 この方法だと破壊した惑星の断片などは地球から離れてゆく方向に進むので、放射能を帯びた物質などが地球に降り注ぐことはない。 またそれほど地球から離れてなくてもよい。 ミサイル、ないしはミサイルを搭載した宇宙船が小惑星に接近するのも、この方法のほうが最も確実だろう」




 「帰り道を狙うなんて、まるで “送りオオカミ” っすね。  『お嬢さん、夜道はあぶねえから、あっしが家までお送りしましょう、 まあまあ、遠慮なんかいりやせん』 ・・・・なんてのが一番あぶねえ」





 「この際、人類の存亡がかかっているからね、卑怯だの、やり方が汚いとか言ってられないだろうね」





ちょっとばかし道を

 「核とか、そう言う物騒なもの以外に、もっと穏便な方法はねえんですかね、穏便なものは。 例えば・・・・・・・・・

 『こらまた、彗星の旦那! 今日はどちらへ? 相変わらずこちらの旦那はいつも見ても粋で、いなせで! ええ、 それにしてもまた、ほれぼれする見事な尻尾で。 その長さと言い、色と言い、つやと言い、ええ、 ホントに。  ハレーだの、ヘールポップだの、目じゃないすね、彗星といったら、もうこちらの旦那で決まりで、ええ、ホントに。

 ハレーの旦那なんかも、一時期、えらく羽振りもよかったんでげしょうが、この前見た時なんぞ、本当に評判倒れで、ええ。 落ち目になっちゃおしまいっすね。 そこいくとこちらの旦那は、まさに売り出し中、人気絶頂っすね。 地球の女連中も、あの尻尾に巻かれてみたいって、そりゃあ、もう、メロメロですよ、ええ、ホントに。

 ところで、ほんのちょおっとばかし、おねげえ ・・・・ちゅうてもなんすが、 この先、ちょっとばかし取り込んでおりやして、ええ。  ちょっとばかし通り道を変えていただけねえでしょうか?  ええ、もう、そりゃあもう、ほんのちょっとで結構なんで、ええ。

  このまま進んで行っちまうと、旦那のほうにもいろいろ、ご迷惑をおかけすることになるんじゃねえかって、 ええ、 いろんな人が言うもんで。  こちらの彗星の旦那にもしものことでもあれば、この太陽系の町内は火が消えたようになっちまうってもんで、 ええ、 ええ』



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 ・・・・・・・・・・なあんて、説得できねえんでしょうかね」






 「真面目に答えることじゃなさそうだけど、もちろん説得出来る相手でも、おだてに乗る相手でもないのは確かだ。 また彗星の意志で地球に近づく訳でもなく、彗星とすれば、ただ太陽の大きな引力に引っ張られているだけだ。 地球から見れば彗星がぶつかってくるということになるが、彗星からみれば、自分の公転軌道に地球が入り込んできて、地球こそ迷惑な相手かも知れない。




猫の首に鈴

 それはともかくとして、仮に衝突の可能性がある天体が彗星だとすると、その彗星に太陽の熱を吸収するパネルを張って氷を少しずつ融かし、その彗星の質量が変化することにより軌道が変化することを狙うなどと言ったことも考えられているようだ。 また、帆を取り付けて太陽風の圧力で軌道変える方法なども考えられている」




 「でも、どうやってパネルや帆を、彗星に取り付けるんすかね? まるで“猫の首に鈴”ですね」




 「ちょっと前、例の「ハヤブサ」が、小惑星「イトカワ」から試料を持ち帰ってきた訳だから、技術的には十分可能なじゃないかな。 他に、宇宙船をそっと、その天体のそばに寄せて、その宇宙船との引力で若干軌道を変えると言う方法も考えられている、かなり小さな引力だが」





 「また地味なやりかたですね! 熊公のカミさんの着ている物くらい地味だ!」




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江戸時代には頻繁に贅沢禁止令が出され、庶民の着物の色は茶色や灰色などの地味な色に限定された。





結局、神頼み

 「結論としては、さっきも言った通り、今のところは決定的な対処法がないのが事実のようだ。 多分、あと50年か100年くらいしたら、なんとか具体的な対策が出来るようになるじゃないかな。 それまでは、ただ、大きな天体が落ちてこないように祈るしかない」




 「結局は神頼みすか、まだまだ世の中、進んでいるようで進んでねえなあ」

落ちる話 2




しきたりを守らねえやつは


  「隕石として空から落ち来るものには、小惑星以外に、彗星というのもある。 尻尾の付いた、いわゆる “ほうき星” ってやつだね」 


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 「小惑星と彗星はどう違うんすか?」



  「小惑星は岩石で出来ていて、大ざっぱに言えば地球や火星などと同じで、さっき言った通り、主には火星と木星の間の軌道を回っている。 その軌道も他の惑星と同じく円に近い楕円で、他の惑星の軌道と一面上にある。 

 ほぼ同じ軌道にたくさんの小惑星が回っているわけで、時々小惑星どうしが近づき過ぎたり、衝突したりして軌道が乱れ、他の惑星に近づいたりするものもある。 そうしたものが地球へとやってくるわけだ。

 彗星の方は、岩石成分も少しはあるが、主に氷で出来ている。 太陽に一番近い水星から金星、地球、火星、小惑星、木星、土星、天王星、海王星の太陽系の惑星は、ほぼ同一平面上をほぼ相似形の軌道を周回しているが、彗星の場合はそれ等とは違った軌道を取ることが多い。




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 ただし、ケプラーの法則といって、太陽系に属する天体は、皆太陽を一つの焦点とした楕円軌道を取る。 惑星の場合は円に近い楕円だが、彗星の場合はかなり細長い楕円になっていることが多い。 太陽系の天体は楕円軌道でさえあれば、別に同一平面上でなくても可能なのだが、惑星などの主要な天体はお互いの引力の影響でほぼ同一平面上になっている。

 惑星の場合は、円軌道の関係で、常に太陽との距離はほぼ一定だが、彗星の場合は太陽から非常に離れる場合と、接近する場合が極端になる。 つまり彗星は一般的な太陽系の天体といろいろ違ったふるまいをする。 それで惑星などとの衝突も多くなる訳だ」



 「要するに、彗星は太陽系の ”しきたり” をあまり守らねえってことですかね、だからあっちこっちで喧嘩沙汰になるんすかね」





一見さんお断り


 「そうかもしれないねえ。 彗星は基本氷で出来ているから、太陽に近づく度に水分などが蒸発してしまう。 それが彗星独特のあの長い尾になるわけだ。 彗星も太陽から遠いところにある場合は尾を曳かない。 そして太陽に近づくたびにやせ細ることになり、ある程度の回数、太陽に近づくと水などの揮発成分を失い、完全に尾を曳かなくなる。

 なかには非常に大きな軌道で回っている彗星もあり、太陽系の果てまで言ってしまうこともある。 また数百万年に一度くらいしか太陽に近づかないものもあり、そういったものは一度きりしか観測されない」

 太陽に近づく時もあるのだが、かなり遠くにまで言ってしまう時もある。 中には数百万年に一度くらいしか太陽、つまり地球の近づかないものもあって、たった一度しか観測されない彗星も結構ある」



 「“一見さん”ってやつですね、そう言うのは 『一見さんお断り』 っていって、断わっちゃいましょう、常連さんの紹介がねえとダメだって。 で、小惑星と彗星、どっちの方が恐いんで?」



 「それはなんとも言えんな。 印象的には、彗星は氷だから、衝突の威力は岩石で出来ている小惑星より弱そうな感じがするが、地球への影響は、かえって重大かもしれない。

 6500万年前の話も、これがもし小惑星ではなく、同じくらいの大きさの彗星だとすると、多量の水分、つまり水蒸気を大気中にばらまくことになり、強烈な温暖化をもたらし、生物への被害はさらに大きかったろうとも言われている。 



「ただの氷の塊だなんて、バカにはできねえってことすね」






恐竜長屋

 「落下したのが小惑星だったので70%の絶滅で済んだのかもしれないね。 ともかく、当時はネズミくらいの大きさだったと言われている、我々の先祖の哺乳類は生き残ったわけだ。 恐竜の方では、鳥類の先祖となるものだけが生き残ったようだ。 もしその時落下したのが彗星だったとしたら、我々の先祖たちもどうなったかわからない。

 まあ、恐竜たちには気の毒かも知れないが、私たち人間を含む哺乳類が現在生態系の頂点にいるのは、あの小惑星の衝突のおかげといってもよい。あの隕石衝突がなかったら、地球は今でも恐竜に支配されていたかもしれない」



 「じゃあ、小惑星がおっこってこなかったら、この長屋には恐竜の大家さんと、恐竜の熊公や、あっしなんかが住んでいたってことですかね?  そうすると大家さんはちょっとばかし動きが鈍いので、草食恐竜の ”ブロントサウルス” ってとこですかね、 あっしは結構すばやいから ”ヴェロキラブトル”  熊公は肉食系の代表、ティラノで決まりかな?」




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  体長40メートルにもなる最大の草食恐竜。 かつてはブロントサウルスの名で親しまれてきたが、最近ではアパトサウルスと同種であるとされ、この名では呼ばれなくなった。





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ヴェロキラブトル  体長2メートルほどの小型恐竜だが、極めて機敏で、獰猛。 鋭い鍵爪が武器。 小型の動物にとってはティラノサウルスなどよりも脅威だったかも。





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肉食恐竜というより、恐竜の代表とも言えるティラノサウルス。 かつてはこのように頭を上げて、ゴジラのような姿で描かれていたが、最近では下のようにT字型のやじろべえのゆな姿に描かれる。 このように描かれると、恐竜と鳥類は非常に近く感じる。


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こまけえこといっちゃいけねえ

 「八つぁん、やたら詳しいね?  さっき 『トカゲのお化けみたいの』 なんて言ってなかったっけ?   ・・・・ううん、何だか怪しいね、小惑星を小学生と言い間違えたのも。   なんか、妙にわざとらしかったし」



 「まあ、いいじゃないですか、落語なんだから。 そう言うこまけえこといっちゃいけね」



 「でも、そういう見え透いたボケはだめだよ、見え透いたやつはね。 最近の落語のお客さんは目が肥えているんだから」



 「まあ、まあ、  おかげで大家さんの大好きな ”うんちく” を好き放題語ることが出来るってもんすよ。 うれしいでしょ。 それはそうと、その大昔におっこってきたみてえな ”でかいやつ”  またおっこてきたりはしねえんすかね。 今じゃアメリカの方にナサだか、カサだかあって、その辺はちゃんと見張っていると違うんすか?」



 「懲りずにやっているね。 確かに最近では地球に近づきそうな小惑星などは主要国の研究機関などで監視するようになった。 でもそれは本当に最近になってからだ。

 アリゾナのクレーターや、20世紀に起こったシベリア・ツングースの大爆発、例の恐竜の絶滅が、小惑星などの落下によるものとはっきり断定されたのはわりと最近で、信じられないかもしれないが、ちょっと前まで、6500万年前の大絶滅が、隕石の落下によるものということを、ほとんどの学者は本気にしていなかった。 素人が面白半分に考えたことくらいにしか思ってなかったようだ。

 それらのことが小惑星などの落下によるものとはっきり断定されるようになったのは1990年代になってからだが、ちょうどその頃、木星に “シューメーカー・レヴィ第9彗星” というのが衝突した、1994年だ。



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他人事ではない

 衝突した場所が地球とは反対だったので、衝突そのものは観測出来なかっが、木星の自転で衝突地点が地球の方を向いた時、その破壊の影響が直径12000キロの範囲に及ぶことがわかり、天文学者や各国政府機関などが、改めてその破壊力に驚いたと言う訳だ。 直径12000キロといえば、地球の大きさにも匹敵する。




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 この彗星はかなり前から木星のすぐ近くを回っていた訳だが、木星の非常に大きな重力による潮汐力により砕かれ20個以上の破片になったので、地球から見ると細長くなった。 その映像などはテレビでも放映していたから、見た人も多いと思う。

 木星には、その後もこの彗星ほど大きなもはないが、かなり頻繁に彗星が落下していることがわかった。 木星は地球の300倍以上の質量があるので、それだけ彗星などを弾きよせやすいということはあるのだけれど、しかしこうした事を、理屈ではなく、実際の映像として見せられると、当然我が地球も他人事とは言えなくなってくる。 そうしたことで、現在は地球に近づきそうな小惑星や彗星はいろいろな機関で監視されるようになった」




「じゃあ、とりあえずは安心てとこなんすか」



 「今現在は、比較的大きな天体なら把握出来ているようだが、4年前のロシアの隕石落下は、実際に落ちてくるまで、全くわからなかった 。落ちたのが昼間だったこともあるが、直径10メートル程度だと全くのお手上げ状態だ。

 それにしても地球には大気があってよかったね、この程度の天体なら、たいていの場合、大気の摩擦熱により空中で爆発して小さな破片となって落ちてくる。 ロシアの隕石だって、空中で爆発せず直接おちてきたら相当な衝撃だったろうね、人的被害の可能性は十分にあった」


   ♫  テケテン  テケテン ツィトットッテン  ツィン    ドドン  ♫



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 一席、しばしご辛抱下さい。 落語と申しますのは、たいへん古いものでございます。 なんでも江戸時代の末頃には現在のような落語の形が成立したと言われております。 まあ、二百年以上は続いているということになるんでしょうか。

 私たちは噺家と申しますのは、江戸時代や明治時代などの人気演目を、何代も引き継いで行ったりもするわけで、こうしたものを古典落語などと申します。 

 それに引きかえ、最近のお笑い芸人の方などは、本当にたいへんなようですね、大ウケしたネタでも3か月もすると古くなっちまうようで、 「ダメよ、ダメダメ」 とか 「ラッスン・ゴレライ」 なんてやっていた人たち、今はどうしているんでしょうかね、最近ちょっと見かけなくなっちゃいましたが。

  顔は浮かんでくるんですが、名前のほうは、ええと、なんていったんでしたっけ?   そうそう、 「今でしょ」 なんてやってた人もいましたね、  ・・・・その人、芸人じゃない? 東大出の先生?  先生?

 落語の登場人物で有名なのといえば、昔から長屋の大家さんと、店子の熊さん、八つぁんということになります。 昔は大家と店子は親子も同然などといいまして、大家さんは、ただ、家をかすだけでなく公私にわたって店子の面倒を見ていたわけですね。

 また、店子の熊さんや八つあんたちも、何かあれば大家さんに相談しておりました。 当時、年寄というのは貴重で、大いにうやまわれておりまして、困ったことがあったら、まずは年寄に相談したものです。

 今の若い人だったら、人に相談する前に、まずはウイキ、ウィ、ウィキペデアで検索でしょうか。 知ってますか? ウィキペデアって。      ・・・・・・ウィキペディア? まあ、そうも言うようですけど。

 それにしても、昔は貴重だった年寄も、今時はどこ行ってもわんさかおりますね。   いやいや、今日のお客さんは違いますよ、皆さん本当に、珍しくお若いです。   ・・・・ウン、まあ、ちょっと前は、ですけど。    ・・・・いや、しばらく前かな。


 それでは、 スマホばっかし見ている今時の若い人と、ワンルーム・マンション管理会社の社長では、やっぱり落語になりませんので、  ここは、タイムマシンで江戸時代の長屋の大家さんと、店子の八つぁんに登場していただきまして、  時代不詳のお話となります。





136トリ




 「テーヘンだ! テーヘンだ! 大家さん。 テーヘンだ!」


 「相変わらず朝っぱらから騒々しいね、どうした八つぁん。 お隣さんからミサイルでも飛んできたかね」


 「いやいや、それどころじゃねえんですよ。 ・・・・・まあ、それもテーヘンだけど。  あのねえ、熊公がね、近々でっかいショウガクセイが落ちてきて、人類が滅亡するかも知れねえ、なんていいやがんですよ。

 なんでも大昔、そのやたらでっかいショウガクセイっていうのが、おっこってきたことがあって、 当時、地球を我が物顔に歩いていた、なんて言ったっけ、あれ、トカゲのお化けみたいなやつ、そうそう、キョウ、キョウリョウとかいうやつ、そいつらが全部いなくなっちまったらしいんで。

 そのショウガクセイっていうのが、近々またこの地球に近づいて、おっこてくる可能性もあるって、そう言いやがんですよ。 熊公のやつ、誰に聴いたかわかんねえけど。  大家さん、それってホントですかね?」



 「ショウガクセイ? それ ”小惑星” のことじゃないかい」




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 「ショウクセイ? 確かにそんな風ににも言ってたかな?  で、その ”ショウワクセイ” っての、いったいなんすか?」



 「地球や火星のようにちゃんとした惑星になりきれなかった小さ目の惑星のことで、主に火星と木星の間くらいの軌道にたくさんある。  大きいもので、直径数百キロ・メートル、小さいものは数十メートルといったところかな。 現在発見されているものだけでも数十万個ほどある。

 恐竜が滅んだと言われる6500万年前に落ちた小惑星は直径10キロメートルくらいのものらしい。 落ちた衝撃もすごかったが、それ以上に衝突によって巻き上げられた大量の塵などにより、地球環境が激変してしまったのが大きく、その影響で恐竜などのその時生存していた多くの生物が絶滅に追いやられた。 動植物、合わせて約70パーセントの種が絶滅したらしい」



 「なるほど、 オレもおかしいと思ったんすよね、多少大き目の小学生がおっこてきたくらいで、人類が滅亡するはずはねえって。 これが高校生か大学生くらいならまだ話がわかるんすけど」



 「小学生も大学生も、そんなに変わらないと思うがね」



 「で、そのショウワクセイっての、本当におっこってくるんすか?」



 「それはなんとも言えないね。 地球が出来た頃は毎日のように微惑星、つまり星のかけらみたいのが地球に衝突していて、それでもって地球はこれだけ大きくなったんだよ。

 最近では月も、地球が出来かかった頃、かなり大きめの微惑星が衝突して、その時吹き飛んだ物質がまた集まって出来たとされている。



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 そのうち、だんだんにはぶつかるものは、ぶつかってしまって、最近では、少なくともあまり大きなものはぶつからなくなった。

 その6500万年前の小惑星の落下以来、少なくとも生物の大絶滅を起こすような大きなものは落ちてきてはいないが、それよりも小さなものだったら、しょっちゅう落ちてきていて、アリゾナには直径1.2キロメートルくらいのクレーターがあるが、これは5万年くらい前に直径数十メートルの隕石が落ちた時に出来たものらしい。



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 隕石の直径の割には衝撃が大きかったのは、その隕石が鉄を主成分とした鉄隕石だったからのようだ。 もっとも、そのクレーターが小惑星の落下で出来たものだとはっきりわかったのは最近らしい。

 そうはっきりわかったのはイリジウムなど、通常の地殻活動では存在しえない物質が発見されたからだ。  それまでは、そのクレターは火山の火口と考えられていた。

 4年前にロシアのチェリャビンスクにも落ちたが、その時は空中で爆発して動画などに撮られている。 幸いにも、人的被害はなかったようだ。 直径10数メートルの小惑星だとされている。  つまり小惑星は、大小を問わなければ、かなり頻繁に落ちているとも言える」





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「じゃあ、熊公の言っている事、まんざら嘘でもねえんですね、ショウガクセイ、いやショウワクセイってのがおこってくるてえのは」



「そういうことになるかな、問題はその大きさということになるがね」
シニア・ギター・コンクール

 5月3~4日  石岡市ギター文化館




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今日石岡市のギター文化会館でシニア・ギターコンクールのシニア・エイジ部門(60~69歳)とミドル・エイジ部門が行われました。 結果は次の通りです。



 シニア・エイジ部門

第1位   種谷信一(埼玉)    <自由曲>  盗賊の歌(リョベット)、 歌と踊り(ピポー)
第2位   山本英雄(茨城)              プレリュードとアレマンデ(ヴァイス)
第3位   川田隆夫(北海道)            「社交界の小品」より作品33-1
第4位   上原和男(千葉)              魔笛の主題による変奏曲
第5位   熊谷晴功(秋田)              ラグリマ(タレガ)、素朴な歌(佐藤弘和)
第6位   長塚  彰(茨城)              グラン・ソロ(ソル)




 ミドル・エイジ部門

第1位   近藤 勲(千葉)      アリアと変奏(フレスコバルディ)
第2位   松本 聡(東京都)    パヴァーナ(タレガ)、 戦士のハープ(ブローウェル)
第3位   上原 淳(千葉)      前奏曲第2、4番(ヴィラ=ロボス)
第4位   浮海祥治(愛知)     ロンド風ガヴォット(バッハ)、 セビーリャ(アルベニス)
第5位   渡辺 洋(東京)      粉屋の踊り(ファリャ)
第6位   守賀津雄(埼玉)     プレリュード、バルカローレ、ダンサ・ポンポーザ(タンスマン)






シニア・エイジ部門

 以上の結果でしたが、シニア・エイジ 1位の種谷さんは盗賊の歌やピポーの歌の部分など、たいへん美しく演奏していました。 舞曲の冒頭など、若干指が弦を捉えきれなかった点はあるものの、終始軽快なリズムを崩さなかったのがたいへんよかったと思います。

 山本さんのヴァイスは、聴く人の気持ちを十分に捉えるところがありました。 低音もしっかりと深い音を鳴らしていたのですが、若干ばらつきがあり、 ”バス・ライン” というより ”点” に聴こえてしまったところが惜しまれます。 でもたいへん素晴らしい演奏で、審査員の評価も種谷さんと2分されました。

 川田さんはソルの作品の中では、あまり演奏されない曲を演奏しましたが、なかなかよい曲だと思いました。 たいへんしっかりと弾けており、またこういった曲に取り組む姿勢なども評価されるべきだと思いますが、カンタービレの部分とアレグレットの部分がなんとなく同じように進んでしまい、長調に変わっても、あまり変わった感じがしなかったなど、聴衆や審査員としては、何かもう一つ期待するものがあったのではと思います。 




ミドル・エイジ部門

 ミドル・エイジ 1位の近藤さんは予選のソルのエチュードもすばらしく、また本選のアリアと変奏も美しい音で、全く破たんなく演奏していました。 ただ全体に遅めのテンポで、本来速めに演奏されるべき変奏もあまりテンポを上げることなく演奏していたのが、少し気になりました。 この方の力からすれば、もう少しテンポを上げても十分に弾けるように感じました。

 2位の松本さんはブローウェルの曲を正確に弾きこなしていましたが、パヴァーナのほうで、本来あるべき低音が聞こえなかったと言う箇所がいくつかあり、ちょっと気になりました(予選でもその傾向があったかな?)。 戦士のハープのほうも、美しい音で弾けているのですが、表情の変化というか、柔軟性のようなものがちょっと欲しかったかなと思います。 

 3位の上原(淳)さんは前奏曲第2番のほうで音が出し切れなかった部分が若干ありましたが、4番の方の低音は、何か、もの凄い音で、プロ、アマ問わず、このような低音を出す人はあまりいないのではと思いました。 またその響きのヴァリエーションもいろいろあり、独特の世界感で、とても楽しめました。





予選

 予選課題曲は、シニア・エイジではコストの練習曲ニ短調(教材として有名な練習曲)で、26名の方が挑みました。 比較的弾きやすい曲だったのか、あまり大きく破たんする人は少なく、審査員の間でも 「この曲で決めるのは、かえって難しい」 との声もありました。 確かに、メロディをきれいに歌わせている人は多かったと思います。

 ただ、この曲は4弦の解放と、2弦、3弦のハイポジションを同時に弾くことが多く、その際にチューニングの乱れががかなり気になりました。 また、単独で弾く低音はたいへん大きな音で弾くが、メロディと同時に弾く低音は聴こえないなどと言ったこともよくありました。 練習の際には、メロディだけでなく、そう言った点もよく気を配らないと、なかなか予選は通りにくいのかなと思います。



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確かに弾きやすい曲ではあるのですが。


 ミドル・エイジはソルの練習曲ハ長調Op.35-13で、こちらはだいぶ苦戦していた人が多かったようです。 「ほとんどの出場者は、かなり難しい曲を自由曲に選んでくるのだから、この程度の曲は完璧に弾けて当たり前」 という声もありますが、この曲のようにアルペジオを弾きながら、メロディの音を、特に薬指で正確に捉えるのは、決して簡単なことではないでしょう。 

 また、最後の方のやや押さえ方が難しくなった部分を問題なく弾いていた人は非常に少なかったようです。 上手くポジション移動が出来なかったり、またセーハが出来ないなどいったことは、裏側の親指に問題があることが多いようです。



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見た目は簡単そうだが、薬指などで正確に現を捉えるのはなかなか難しい。 終りの方がちゃんと弾けた人も非常に少なかった



リスペクト部門、フーチャー部門

 また3日には70歳以上のリスペクト部門と25歳以下のフーチャー部門がありました。 リスペクト部門は7名、フーチャー部門は1名のエンソリーです。 リスペクト部門では岡部直明(東京都)、関明矩(千葉県)、有我等(茨城県) の三人の方が優秀賞にえらばれました。  来年はこの両部門もよりいっそうエントリー者が増えればと思います。