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中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 8



8.見上げてごらん夜の星を(いずみたく)



大震災の時にも

 この曲は 「上を向いて歩こう」 と並ぶ坂本九さんのヒット曲で、坂本九さんの歌としては1963年に発売されましたが、もともとは1960年にミュージカルの挿入曲としていずみたくさんにより作曲されたようです。また、この曲は東日本大震災の時にもよくテレビから流れていましたね。

 そうしたこともあってギターでもよく演奏される曲となっていますね。 この曲も当初独奏で録音するつもりだったのですが、なにかちょっと物足りないなということで、後半にオーケストラを添えることにしました。



本当のオーケストラを入れることも出来ないので

 とはいっても本当にオーケストラに頼む事はできないので、音楽制作ソフトによるものです。 ソフトと言ってもそんなに凄いものではにので、なかなか本物と同じという訳にも行かないのですが、まあ。それっぽい感じはでているかなと思います。

 細かく言えば、冒頭はホ長調によるギターソロで、後半から半音上げてヘ長調での独奏となります。 この後半半音上げるというのはJポップなどではよくあるのですが、ギターの場合、半音上げるとかなり弾きにくい調になってしまうので、あまりやりません。

 この曲の場合、ホ長調は弾き易いのですが、ヘ長調はやや弾きにくくなります。 楽譜は同じで、1フレットにカポタストを使って弾こうかとも考えたのですが、実際にやってみるとヘ長調でも特に弾けないほどではなかったので、実際にヘ長調の譜面で弾いています。



半音上がってヘ長調になったところから

 このヘ長調に変わったあたりから静かにオーケストラが入ってきて、そのうちギターはメロディのみに変わり、最後のほうでは主役をオーケストラに譲りアルペジオのみとなります。



弦楽合奏にフルートとホルン

 オーケストラは弦楽合奏にフルートとホルンが入るという、やや変則的なものですが、クラリネットやオーボエはあまりそれっぽくなかったので、使える楽器を使ったら、結果的にこうなりました。

 フルートも単独だとあまりよい感じではないのですが(上手そうに聴こえない)、弦とブレンドするとそれなりの音になるようです。 いくつかの楽器の中で、ホルンが一番リアルな感じで、最後のほうにチョットだけ主旋律を吹くようになっています。



全部ト音記号

 ヘ長調ということですから、実際のオーケストラではホルンはF管を使用することになるのでしょうが、この譜面では移調しない譜面、つまりC管用になっています(そんなホルンあったかな?)

 またチェロやコントラバスは通常ヘ音記号、ヴィオラはハ音記号となりますが、それらもすべてト音記号で書いてあります(オクターブ、または2オクターブ低い)。

 つまり譜面上はまったくオーケストラの譜面ではないのですが、しかし実際の音には全く関係ないので、こんな譜面で編曲しました。




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全部ト音記号というとんでもない楽譜、楽譜なんて見える訳じゃないので。 一番上はギターで、その下はホルン、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ&コントラバス、と一応なっている




楽しい作業

 楽器の入れ替えや音量バランスは何度も何度もやり直しました。 オブリガードや和声の音を足したり、削ったりの編曲作業も同時進行で、編集と編曲を同時に行っている感じです。

 ギターを弾いている時間より、このような編集作業のほうが圧倒的に多かったですが、でもたいへん楽しい作業でもありました。 オーケストラの指揮者と作曲家を同時にやっているみたいで。





9.7月の風
 


真夏の快晴にも関わらず

 私のオリジナル曲2曲目です。 この曲は「ホワイト・ローズ」の次の年の2016年に作曲しました。 曲名どおりその年の7月に出来上がった曲ですが、曲が出来た日は7月末で快晴にも関わらずあまり暑くなくエアコンなしでも過ごせるくらい快適な日でした。

 強くはないですが東からの爽やかな風が入っているようです。水戸ではこの時期、東からの海風が入るとたいへん過ごしやすい日となります。 逆に西寄りの風は真夏では猛暑、冬ではたいへん寒い日となります。




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この曲が出来上がった時の空。 雲一つない快晴だが、爽やかな風が吹いいていて、あまり暑くなく快適な日だった。




涼しい感じだけれどもちょっぴり熱くなるところも

 この曲にはそんな夏でも涼しい感じによく似合うような気がしました。でもちょっぴり熱くなる部分もあります。

 具体的には、最初のゆっくりした部分ではDの和音(レ、ファ#、ラ)に6度の「シ」の音が頻繁に使われ、この響きが涼しさに繋がってると思います。



6度を加えた和音

 中間部のテンポの速い部分ではその「6度」の代わりに「長7度」を加え、「Dメジャーセブン」 のコードが中心となります。 この長7度はいきなり出てくるのですが、これによって若干熱さ(暑さ?)を感じるのではないかと思います。



お尻がキュッと

 この速い部分の伴奏は裏打ち系のリズムとなっていますが、4拍目にアクセントがくるようになっています。お尻がキュッと上がるような感じで、自分でも気に入っています。

 中間部の終りは減7の和音などによる速いアルペジオとなっていますが、これが結構難しく、生演奏だと相当苦労するでしょうね(その時は若干簡略化?)。




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7月の風の最後のページ。このアルペジオはなかなか難しい。



 主部(ゆっくりした部分)と中間部は共にニ長調ですが、主部では「シ」を多用し、中間部では「ド#」を多用する形で、同じニ長調でもだいぶ響きが違います。転調はしていないのですが、転調に準ずる変化をしていて、こうした対比もありかなと思います。

 また主部は「シ」を多用することにより、ロ短調的な響きにもなり、それが涼しさにつながるのかなと思います。


ハーモニックスがよく似合う

 最後にまた冒頭の部分が心なしかゆっくりなテンポになって出てきます。ハーモニック奏法で終わりますが、このD6のコードはハーモニックスがよく似合いますね。

 なお、この曲は作曲当時はJuly Breeze としていましたが、今回のCD録音を機に漢字に改めました。 「7月の風」 なんとなく座りがいいかな。
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ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 7


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6. ハナミズキ(マシコタツロウ)




自分で作ったCDなのに曲順を間違えた!

 前回曲順を間違えてしまいました。前回紹介した 「レット・イット・ビー」 は7曲目で、6曲目はこの 「ハナミズキ」 です。

 自分で作ったCDなのに曲順を間違えるなんてあり得ないことですが、曲順を何回も変更しているうちに、自分でも分からなくなってしまいました。



何度も練り直した

 たかが曲順と言っても、やはりそれによって印象も変わってくるので、曲順についてはだいぶ試行錯誤しました。 

 以前 「プログラムの作り方」 というタイトルでも書きましたが、リサイタルにしろ、CDにしろ、フルコースの料理と同じように考えています。



フルコース料理と同じく

 フランス料理であれば、まずはオードブルから始まる訳ですが、もちろん食欲をそそるようにまずはおいしくなければなりません。 されに、最初から濃厚なものは、胃の準備も出来ていないでしょうし、また後の料理の印象を弱めてしまたりしますから、さっぱりした系統のものが多いでしょう。 

 CDでもリサイタルでも最初の曲は 「美味だが、あまり濃厚でないもの」 ということで、このCDでは 「スターダスト」 にしました。 しっとりと美しい曲ですが、かといって暗くもないので、この曲にしました。 さらに最初の曲ということでこのCDのタイトル曲となりました。



味の濃いものはなるべく後半

 後はあとはあまり似たような曲が続かないようにとしっとりとした曲と軽快な曲を交互に配置するようにしましたが、特徴のはっきりした個性的な曲は後の方に、耳になじみやすい曲は前半の方におきました。

 ポピュラー・アルバムということで、どうしてもよく演奏される曲が多くなって、ともすれば個性のないアルバムになりがちですが、アルバムの特徴を出すために私のオリジナル曲も3曲所々に配置しています。



華やかな曲が欲しかったので

 最後になるべく華やかな曲が欲しいな、ということで厳密にはポピュラー曲ではありませんが、ギター合奏でもよくやる「花のワルツ」も入れることにしました。

 数年前に独奏で弾いたことがあるので、今回も独奏で録音しようかと思ったのですが、より華やかにするために3パートで録音し、実質 「一人ギター合奏」 みたいな感じになりました。

 最後の「枯葉」はこのCDを企画した時から最後の曲と決めていました。アンコール的な意味もあります。

 話が若干それてしまいましたが正しくは、 6曲目は 「ハナミズキ」 で、7曲目が 「レット・イット・ビー」 となります。




2004年のヒット曲

 さて、そんな訳で今回紹介するのは一青窈さんのヒット曲でマシコタツロウ作曲の 「ハナミズキ」 です、発表は2004年。

 発売されてからだいぶ年数も経ちますが、今現在でも人気の高い曲となっています。



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恋の歌だと思っていたのだが

 歌詞を読むと  「僕から気持ちは重過ぎて」 とか 「僕の我慢がいつか実を結び」 と言ったような言葉が出てくるので、男性が女性に気持ちを伝える歌、つまりよくある恋愛の歌なのかな、と単純に思っていたのですが、全然違うようですね。



9.11の同時テロ

 ネットなどで解説を読むと、2001年の同時テロに関係していて、亡くなってゆく母親が自分の息子にあてたメッセージなんだそうです。

 「君」 息子と言うことになりますが、「僕」 のはうは母親、あるいは父親らしいそうです。 9.11に代表される ”憎しみの連鎖” がなくなることを願った曲なのだそうですが、私にはこれ以上説明は出来ないので、気になる方はネットなどの解説を読んで下さい。

 この歌詞は一青窈さん自身の作だということですが、かなり難解ですね、知的レヴェルのかなり高い曲です。
 


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一青窈さんの歌い方をギターでコピーするのはたいへん難しい

 演奏の方では、この曲もいままで独奏で演奏していたのですが、今回はより一青窈さんの歌に近づけるために。やはりメロディと伴奏を別録りしました。 

 しかし単旋律にしても、なかなか一青窈さんの独特の歌い方に近づけるのは難しいですね。 一応市販のコピー譜を使っているのですが、そのまま弾いてもなかなかその歌い方になりません。 

 これもいろいろ試行錯誤しましたが、多少なりともその雰囲気が出ていればと思います。 ギターで人の歌い方をまねるというのはたいへん難しいことですが、勉強になるのは間違いありません。
ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 6



暑さ、コロナ、フィッシング・メール

ずいぶんと暑くなりましたね、コロナの件も相変わらず、あるいはより警戒を要する状態となり、いっそう鬱陶しい日が続きます。 鬱陶しいといえば、最近アマゾンとか楽天などのフィッシング・メールがやたら多くなりました。

 来るたびに迷惑メールに入れてもそれでも毎日来ます。 まとまって同じところから5,6個来るものもあります、迷惑メール・フォルダに入れることも想定して送っているのでしょうね。

 あきらかに違法行為だと思いますが、こうしたメールは海外から送られてくるようで、そうしたこともあってなかなか対処できないのかも知れません。

 もちろんのことですが、滅多なことで暗証番号やカード番号を書いてはいけません! アカウントなど停止しようが、何しようが、全く問題ないと思ってください。

 さて、まだまだ我慢の日々が続きそうですが、気を取り直して、新発売のCDの曲目解説の続きを行いましょう。





7.レット・イット・ビー(ポール・マッカートニー)

 この 「レット・イット・ビー」 は 「イェスタディ」 などと並ぶビートルズの人気曲の一つですが、ビートルズの活動の最晩年の1970年の曲で、発売時には、すでにビートルズは解散していました。

 歌詞の内容もその解散がらみで、メンバーどうしの不協和音に悩んでいたマッカートニーが、夢の中で亡くなった母親に相談したところ、この 「Let it be」 という言葉が返って来たといったものです。

 この 「Let it be」 は直訳すれば 「そのままにしておきなさい」 あるいは 「あるがままにしなさい」  と言ったことになるようですが、さらに日本語ぽく直せば 「しょうがないわよ、あなたの力でどうにかなるものでもないわ」 とか 「そんなに気にしなくてもいいのよ、どうせなるようにしかならないもの」

 なんて感じでしょうか。 何となく日本人ぽい言葉ですが、イギリスでもこうした言葉は使うようですね、織田信長だったら 「是非に及ばず」 かな。

 イェスタディと同じくこの曲もマッカートニーの母親がらみの曲ですね。 マッカートニーにとってそれだけ母親の死は大きな影を落としていたのでしょう。




マッカートニー




「エルビー」としか聞こえないが

 それにしてもこの 「Let it be」  「レット・イット・ビー」 とは絶対に聴こえてきませんね。 何度聴いても「レルビー」 あるいは 「エルビー」 としか聞こえません(どちらかと言えば後者)。

 かつて高校の英語の先生が 「英語の 『t』 は日本語的な発音で言えば 『た行』 ではなく 『ラ行』 に聴こえる」 と言っていましたが、本当にそうですね。 確かに 「Let it go」 も 「レリゴー」 ですね。

 歌はマッカートニーで、伴奏もそのマッカートニーのピアノ+その他となっています。 ビートルズの曲というよりもマッカートニーの曲と言った感じですね。




ジョージ・ハリスンのギター・ソロは日本の歌と同じ?

 間奏はジョージ・ハリスンのギター(エレキ)・ソロとなっています。 このソロには2種類あるようですが、やはり私たちに馴染みのあるのは最初のLPのものと言うことになります。 こうした有名な曲となると、いつのまにか間奏までしっかりと覚えてしまっていますね。

 それにしてもこのギター・ソロ、なんか耳になじみやすいですね、というのはこのギター・ソロは日本の歌でもおなじみの5音音階を使っているからです。




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ビートルズってブルース?

 このソロが5音音階になっているのは基本的にブルースが5音音階だからなのですが、ということはビートルズの音楽はブルース?

 一般にビートルズの音楽はロックと呼ばれていますが、ロックとブルースとジャズ、 この辺の関係に私は詳しくないので、これ以上の深入りはやめておきましょう。
 
 サマータイムのところでも書きましたが、5音音階が郷愁を誘うのは、日本だけでなく、全世界共通のようですね。




なんとかエレキの感じを

 さて、このジョージ・ハリスンのエレキ・ギター・ソロに、なんとか近づけたいと思い、いろいろやってみたのですが、どうもなかなか感じが出ないので、いつものハウザーではなく、アコースティック・ギター(スチール弦の)をピックを使って弾いてみました(結構弾きにくかったですが)。
 
 多少エレキに近づいたのですが、それでもイマイチなので、編集の際に高音域を上げたり、モジュレーションをかけたりしてみましたが、もっとも効果があったのが ”逆フェイドアウト” でした。

 アコースティック・ギターとエレキ・ギターの最も大きな違いは余韻だと思いますが、アコースティックの場合、ナイロン弦でもスチール弦でも弾いた音はすぐ減衰してしまいます。 それに対してエレキは電気的にその余韻を保持しますから、あまり減衰しません。

 そこで全部の音ではありませんが、長めの音はこの ”逆フェイドアウト” をかけて余韻の減衰を少なくします。 その結果かなりエレキ・ギターに近くなりました。




モドキにはモドキの味も

 ・・・・・そんなことだったら始めからエレキ・ギターを使う方が早い? なるほど。  モドキは本物に及ばない? 確かに。  でもモドキにはモドキの味も。

 そんなこんなで、この曲も二重奏的に録音して、その一部にはアコースティック・ギターも用いています。
 



・・・・・・・・曲順を間違えて当初、この記事ではこの 「レット・イット・ビー」 のほうを6曲目と書いてしまいました。 正しくは6曲目が 「ハナミズキ」 で、7曲目が 「レット・イット・ビー」 です。
ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 6



5.ホワイト・ローズ(中村俊三)



3曲のオリジナル曲の一つ

 このアルバムには3曲の私のオリジナル曲が入っていますが、この「ホワイト・ローズ」はその中の1曲です。

 2015~2016年にかけて教室の生徒さんのために和声法、コード理論の講座を行ったことがありますが、その際私自身の知識がまだまだ不十分と思い、和声法やコード理論を勉強しなおしました。

 和声法をしっかりと理解するためには、やはり自分で曲を作ってみるのが一番いいと思い、その勉強の一環として作曲をはじめました。

 この曲は2016年、つまり作曲を始めた最初の年の作品で、比較的まとまった曲としては4番目くらいに当たります。




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裏打ち系のメロディがコードなどを変えながら繰り返される

 基本的には8小節(+リフレイン2小節)のメロディからなりますが、それをコードや伴奏形、キーなどを変えながら繰り返しています。

 明るいメロディですが、そのメロディが悲しくなったり、やたら元気よくなったりなど、表情を変えながら出てきます。

 全体に裏打ち系のリズムを持ち、さらにコードの使い方も最近のポピュラー系のもで、どちらかと言えば、クラシック・ギターというより、アコースティック・ギターといった感じかも知れません。



我が家の狭い庭で

 この曲が出来上がったのが、その年(2016年)の5月末頃だったと思いますが、曲名をどうしようかと、我が家の狭い庭をぶらぶらしていたら、白い花が咲いていました、バラのようです。 うっかりすると草などにまぎれてほとんど気が付きません。 

 同じバラでも赤いバラはどこからでもすぐわかるのですが、白いバラはあまり目立たず、ほんのり咲いている感じですね。 このあまり派手でないところがこの曲に合っているように思い、この花の名を曲名にしました。 



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漢字だと自分で書けないかも知れないので

 「白薔薇」 と漢字も考えましたが、どうも漢字だと、いかにも ”とげとげしい” 感じになっちゃいますね、それに自分で書けそうもないし。 それでWhite Rose としたのですが(今度は綴り間違える?)、やはりカタカナのほうが親しみやすいかなということで、最終的に 「ホワイト・ローズ」 となりました。



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同じバラでもやはり赤いバラは華やかですね、まさに王道!  我が家に庭に咲いていると言っても、もちろん私が植えたものではない。



月待の滝?

 また、ちょうどその頃袋田温泉の方に行っていて、その時立ち寄った「月待の滝」なんていうのもちょっと候補に挙がりました。確かにこの滝はダイナミックな袋田の滝とは違い、ひっそりと、控え目で、そうしたところはこの曲のイメージが近いかも知れません。   




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当初は独奏曲だったが

 この曲は作曲した時点では独奏曲で、実際に独奏で演奏したこともあります。 しかし自分で作った割には、あるいは曲が穏やかなわりには、なかなか技術的に難しく、ちゃんと弾けなかったので、その後二重奏に直しました。

 教室の発表会で生徒さんとその二重奏バージョンで演奏してみたのですが、二重奏だとあまり無理なく、自然に演奏出来、また音も若干加えられるので、以後この形にしています。

 今回の録音では何度か書いた通り、編集による ”一人二重奏” の形で録音しています。 


 ・・・・・・・ そうです、このCDパッケージの裏面の花は、このホワイト・ローズです。 このCDのウラ・タイトル?




ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 5




CD届きました


 収録とパッケージデザインが終わって、製作会社に発注しておいた現品が昨日届きました。 いつも苦労する印刷物のデザイン,
入稿も、今回は問題なかったようです。



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ちょっとぼやけちゃったかな?

 出来上がってみると、表のデザインは何か、ちょっとぼやけた感じになっちゃたかな?

 Wordでデザインしているのでいろいろ制約があったりとか、まだWordの使い方がよく分からなかったりとかで上手くゆかない部分もありますが、背景薄すぎかな。



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表のデザイン。 ポップな感じと思ったのだけれど、ちょっとぼやっとしちゃったかな?



 この「星」はWordに入っている図形で、ギタ―のイラストのほうは、なんと「ギター」と打ちこんで変換で出てくるイラストです! きっと有料でイラストをダウン・ロードするといろいろなイラストが選択できるのかも知れません。




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ウラのほうが表みたいだが。 この白薔薇は当家の庭に咲いていたもの。



なぜ白薔薇?

 その代わりと言っては何ですが、ウラのほうが若干見栄えがしますね。この写真、我が家の庭に咲いている白薔薇です。 なぜ白薔薇かって? それはCD聴いてみればわかります。




読者の皆さまには送料、税抜きの2000円で!

 外見のほうはあまり自慢できるものになりませんでしたが、しかし中身のほうは面白いこと間違いなし! どなたにでも自信を持ってオススメ出来ます。 ぜひ聴いてください!

 外出もままならない昨今ですが、当CDを聴いて多少なりともお気持ちが癒されればと思います。 興味のある方はメール、電話、またはブログ・コメントで。 

 当ブログの読者の皆さまにのみ特別、税、送料なし!  破格の2000円でご提供!     ・・・・・本当は誰でも。






4.ラ・クンパルシータ



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アルゼンチンとウルグアイで所有権争い?

 さて、このCDの4曲目はタンゴの曲としては最も有名な 「ラ・クンパルシータ」 です。 1914年頃ヘラルド・エルナン・マトス・ロドリゲスによって作曲された曲ですが、当初は行進曲だったようですね。

 言うまでもなくアルゼンチン・タンゴの名曲ですが、このロドリゲスはアルゼンチン人ではなく、ウルグァイ人だそうで、そのj結果、「この曲はウチの曲だ」 とアルゼンチンとウルグァイで争っているとか。



私のテッパン・ネタ

 私自身では1990年頃から自分でアレンジしてコンサート、特にアンコール曲などとして演奏してきました。 評判はよく、数年前のコンサートでのアンケートでも好感度第1位でした。

 いわば 「テッパン」 というやつで、どうしてもウケたいと思う時にはこれを弾きます。 しかし指の瞬発力が必要な曲なので、コンサートの1、2曲目とかでは上手く弾けず、30分くらい弾いてからでないと調子が出ません。

 悪条件で無理やり弾くと、指が滑って、文字通り 「ズベル」 結果となってしまいますので、この曲を弾く時にはそうした状況を考えて弾きます。




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1990年頃アレンジしたものとあまり変わらない。わりとシンプルだが、聴いた感じ歯切れがよく、評判がいい。




これまでのアレンジに若干パッセージを加えた

 今回の録音については、当初今までの編曲ではなく、あらたに編曲し直して、一度録音したのですが、聴いてみた限りでは、むしろ今までのアレンジの方がシンプルでずっといいように感じたので、ほぼ以前の編曲に戻して演奏しています。

 部分的にですが、今回若干パッセージを付け加え、今までのものより華麗な演奏になっています。 きっと気に入っていただけるのではと思います。
ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 4




こんな危機を何度も

 この数日さらに状況悪化してきましたね、どこまで感染者が増えてゆくのか分からない状況になってきました。 

 考えてみれば、私たちの祖先はこのような危機を何度も乗り切ってきたのでしょうね。 時には絶滅寸前にまで追い詰められたこともあったのではと思います。

 でも実際に人類が絶滅していないということは、そのような状況を逞しく生き延びてきた非常に生命力の強い人たちもいたということになります。

  私たちが今ここにいるということは、私たちの先祖がそうした強い生命力を持った人たちだったからでしょう。 私たちのDNAの中には確実にそうした危機を乗り越えてきた強い遺伝子がしっかりと刻まれているはずです。

 ・・・・・そう考えて自身をもってこの危機を乗り越えましょう!




もしやパソコンまでウィルスに?

 何て書き始めたら、なぜかネットに繋がらなくなってしまい、 「もしやパソコンまでウィルスに」 と心配したのですが、1日半ほど経って自然につながりました。サーバーの問題ったのかも知れませんね。

 とりあえずウィルスじゃなくてよかったですが、人間はもちろんだけれど、パソコンもウィルスに感染するとたいへんですね。





3.サマータイム(ジョージ・ガーシュウィン)

 このアルバム3曲目は 「ラプソディ・イン・ブルー」 などで知られるアメリカの作曲家、ジョージ・ガーシュウィンの 「サマータイム」 です。

 この曲はオペラ 「ボギーとべス」 の中で歌われる子守唄なのだそうですが、残念ながらこのオペラのほうは観たことも、聴いたこともありません。  しかしこの曲のほうはたいへん有名でいろいろな形で聴くことが出来ます。

 子守唄というと、「五木の子守唄」とか「竹田の子守唄」とか、たいへん悲惨な歌を思い出してしまいすが、この曲の歌詞の方もどうやらそうした歌に近いものようで、19世紀のアメリカ南部のアフリカ系の人々の貧しさ、生活の苦しさをを歌ったものだそうです。




5音音階で出来ているが

 ブルース調の曲と言うことですが、ブルースといっても実際にはいろいろなものがあり、よく知られているのは3連符系のリズムだったり、またブルーノートを使ったりするものですが、この曲は5音音階によるものです(この演奏では 「レ、ファ、ソ、ラ、ド」)。

 5音音階と言えば日本の歌もそうですね、5音音階が郷愁を誘うというのは全世界共通なのかも知れません。 でも同じ音階を使っても日本の子守唄とはだいぶ違う感じですね。




よく聴くブルースの感じに

 私のアレンジでは最初は原曲に近い雰囲気にしていますが、後半からは一般的なブルース、つまり3連符系のリズムにしてあります。 こうした演奏はよく聴かれるものです。

 さらに最後の方ではブルーノートを使ったアドリブを入れてあり、さらにグリサンドや、弦をずり上げて音程を上げるチョーキング(正確にはクォーター・チョーキング)なども使用し、ブルース色満載にしてあります。

 この曲も基本はソロのアレンジなのですが、この録音ではメロディと伴奏(コード)を別に録音しています。 これはアドリブの演奏や、グリサンド、チョーキングをやりやすくするためです。




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楽譜上は独奏だが、この録音ではメロディ、およびアドリブと伴奏(コード)は別に演奏している。




 ギターでこの「サマータイム」のアレンジと言えば武満徹の 「12の歌」 が有名ですね。 でもこのアレンジかなり難しいです。