ポピュラー&オリジナル・ギター・アルバム 8
8.見上げてごらん夜の星を(いずみたく)
大震災の時にも
この曲は 「上を向いて歩こう」 と並ぶ坂本九さんのヒット曲で、坂本九さんの歌としては1963年に発売されましたが、もともとは1960年にミュージカルの挿入曲としていずみたくさんにより作曲されたようです。また、この曲は東日本大震災の時にもよくテレビから流れていましたね。
そうしたこともあってギターでもよく演奏される曲となっていますね。 この曲も当初独奏で録音するつもりだったのですが、なにかちょっと物足りないなということで、後半にオーケストラを添えることにしました。
本当のオーケストラを入れることも出来ないので
とはいっても本当にオーケストラに頼む事はできないので、音楽制作ソフトによるものです。 ソフトと言ってもそんなに凄いものではにので、なかなか本物と同じという訳にも行かないのですが、まあ。それっぽい感じはでているかなと思います。
細かく言えば、冒頭はホ長調によるギターソロで、後半から半音上げてヘ長調での独奏となります。 この後半半音上げるというのはJポップなどではよくあるのですが、ギターの場合、半音上げるとかなり弾きにくい調になってしまうので、あまりやりません。
この曲の場合、ホ長調は弾き易いのですが、ヘ長調はやや弾きにくくなります。 楽譜は同じで、1フレットにカポタストを使って弾こうかとも考えたのですが、実際にやってみるとヘ長調でも特に弾けないほどではなかったので、実際にヘ長調の譜面で弾いています。
半音上がってヘ長調になったところから
このヘ長調に変わったあたりから静かにオーケストラが入ってきて、そのうちギターはメロディのみに変わり、最後のほうでは主役をオーケストラに譲りアルペジオのみとなります。
弦楽合奏にフルートとホルン
オーケストラは弦楽合奏にフルートとホルンが入るという、やや変則的なものですが、クラリネットやオーボエはあまりそれっぽくなかったので、使える楽器を使ったら、結果的にこうなりました。
フルートも単独だとあまりよい感じではないのですが(上手そうに聴こえない)、弦とブレンドするとそれなりの音になるようです。 いくつかの楽器の中で、ホルンが一番リアルな感じで、最後のほうにチョットだけ主旋律を吹くようになっています。
全部ト音記号
ヘ長調ということですから、実際のオーケストラではホルンはF管を使用することになるのでしょうが、この譜面では移調しない譜面、つまりC管用になっています(そんなホルンあったかな?)
またチェロやコントラバスは通常ヘ音記号、ヴィオラはハ音記号となりますが、それらもすべてト音記号で書いてあります(オクターブ、または2オクターブ低い)。
つまり譜面上はまったくオーケストラの譜面ではないのですが、しかし実際の音には全く関係ないので、こんな譜面で編曲しました。

全部ト音記号というとんでもない楽譜、楽譜なんて見える訳じゃないので。 一番上はギターで、その下はホルン、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ&コントラバス、と一応なっている
楽しい作業
楽器の入れ替えや音量バランスは何度も何度もやり直しました。 オブリガードや和声の音を足したり、削ったりの編曲作業も同時進行で、編集と編曲を同時に行っている感じです。
ギターを弾いている時間より、このような編集作業のほうが圧倒的に多かったですが、でもたいへん楽しい作業でもありました。 オーケストラの指揮者と作曲家を同時にやっているみたいで。
9.7月の風
真夏の快晴にも関わらず
私のオリジナル曲2曲目です。 この曲は「ホワイト・ローズ」の次の年の2016年に作曲しました。 曲名どおりその年の7月に出来上がった曲ですが、曲が出来た日は7月末で快晴にも関わらずあまり暑くなくエアコンなしでも過ごせるくらい快適な日でした。
強くはないですが東からの爽やかな風が入っているようです。水戸ではこの時期、東からの海風が入るとたいへん過ごしやすい日となります。 逆に西寄りの風は真夏では猛暑、冬ではたいへん寒い日となります。

この曲が出来上がった時の空。 雲一つない快晴だが、爽やかな風が吹いいていて、あまり暑くなく快適な日だった。
涼しい感じだけれどもちょっぴり熱くなるところも
この曲にはそんな夏でも涼しい感じによく似合うような気がしました。でもちょっぴり熱くなる部分もあります。
具体的には、最初のゆっくりした部分ではDの和音(レ、ファ#、ラ)に6度の「シ」の音が頻繁に使われ、この響きが涼しさに繋がってると思います。
6度を加えた和音
中間部のテンポの速い部分ではその「6度」の代わりに「長7度」を加え、「Dメジャーセブン」 のコードが中心となります。 この長7度はいきなり出てくるのですが、これによって若干熱さ(暑さ?)を感じるのではないかと思います。
お尻がキュッと
この速い部分の伴奏は裏打ち系のリズムとなっていますが、4拍目にアクセントがくるようになっています。お尻がキュッと上がるような感じで、自分でも気に入っています。
中間部の終りは減7の和音などによる速いアルペジオとなっていますが、これが結構難しく、生演奏だと相当苦労するでしょうね(その時は若干簡略化?)。

7月の風の最後のページ。このアルペジオはなかなか難しい。
主部(ゆっくりした部分)と中間部は共にニ長調ですが、主部では「シ」を多用し、中間部では「ド#」を多用する形で、同じニ長調でもだいぶ響きが違います。転調はしていないのですが、転調に準ずる変化をしていて、こうした対比もありかなと思います。
また主部は「シ」を多用することにより、ロ短調的な響きにもなり、それが涼しさにつながるのかなと思います。
ハーモニックスがよく似合う
最後にまた冒頭の部分が心なしかゆっくりなテンポになって出てきます。ハーモニック奏法で終わりますが、このD6のコードはハーモニックスがよく似合いますね。
なお、この曲は作曲当時はJuly Breeze としていましたが、今回のCD録音を機に漢字に改めました。 「7月の風」 なんとなく座りがいいかな。
8.見上げてごらん夜の星を(いずみたく)
大震災の時にも
この曲は 「上を向いて歩こう」 と並ぶ坂本九さんのヒット曲で、坂本九さんの歌としては1963年に発売されましたが、もともとは1960年にミュージカルの挿入曲としていずみたくさんにより作曲されたようです。また、この曲は東日本大震災の時にもよくテレビから流れていましたね。
そうしたこともあってギターでもよく演奏される曲となっていますね。 この曲も当初独奏で録音するつもりだったのですが、なにかちょっと物足りないなということで、後半にオーケストラを添えることにしました。
本当のオーケストラを入れることも出来ないので
とはいっても本当にオーケストラに頼む事はできないので、音楽制作ソフトによるものです。 ソフトと言ってもそんなに凄いものではにので、なかなか本物と同じという訳にも行かないのですが、まあ。それっぽい感じはでているかなと思います。
細かく言えば、冒頭はホ長調によるギターソロで、後半から半音上げてヘ長調での独奏となります。 この後半半音上げるというのはJポップなどではよくあるのですが、ギターの場合、半音上げるとかなり弾きにくい調になってしまうので、あまりやりません。
この曲の場合、ホ長調は弾き易いのですが、ヘ長調はやや弾きにくくなります。 楽譜は同じで、1フレットにカポタストを使って弾こうかとも考えたのですが、実際にやってみるとヘ長調でも特に弾けないほどではなかったので、実際にヘ長調の譜面で弾いています。
半音上がってヘ長調になったところから
このヘ長調に変わったあたりから静かにオーケストラが入ってきて、そのうちギターはメロディのみに変わり、最後のほうでは主役をオーケストラに譲りアルペジオのみとなります。
弦楽合奏にフルートとホルン
オーケストラは弦楽合奏にフルートとホルンが入るという、やや変則的なものですが、クラリネットやオーボエはあまりそれっぽくなかったので、使える楽器を使ったら、結果的にこうなりました。
フルートも単独だとあまりよい感じではないのですが(上手そうに聴こえない)、弦とブレンドするとそれなりの音になるようです。 いくつかの楽器の中で、ホルンが一番リアルな感じで、最後のほうにチョットだけ主旋律を吹くようになっています。
全部ト音記号
ヘ長調ということですから、実際のオーケストラではホルンはF管を使用することになるのでしょうが、この譜面では移調しない譜面、つまりC管用になっています(そんなホルンあったかな?)
またチェロやコントラバスは通常ヘ音記号、ヴィオラはハ音記号となりますが、それらもすべてト音記号で書いてあります(オクターブ、または2オクターブ低い)。
つまり譜面上はまったくオーケストラの譜面ではないのですが、しかし実際の音には全く関係ないので、こんな譜面で編曲しました。

全部ト音記号というとんでもない楽譜、楽譜なんて見える訳じゃないので。 一番上はギターで、その下はホルン、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ&コントラバス、と一応なっている
楽しい作業
楽器の入れ替えや音量バランスは何度も何度もやり直しました。 オブリガードや和声の音を足したり、削ったりの編曲作業も同時進行で、編集と編曲を同時に行っている感じです。
ギターを弾いている時間より、このような編集作業のほうが圧倒的に多かったですが、でもたいへん楽しい作業でもありました。 オーケストラの指揮者と作曲家を同時にやっているみたいで。
9.7月の風
真夏の快晴にも関わらず
私のオリジナル曲2曲目です。 この曲は「ホワイト・ローズ」の次の年の2016年に作曲しました。 曲名どおりその年の7月に出来上がった曲ですが、曲が出来た日は7月末で快晴にも関わらずあまり暑くなくエアコンなしでも過ごせるくらい快適な日でした。
強くはないですが東からの爽やかな風が入っているようです。水戸ではこの時期、東からの海風が入るとたいへん過ごしやすい日となります。 逆に西寄りの風は真夏では猛暑、冬ではたいへん寒い日となります。

この曲が出来上がった時の空。 雲一つない快晴だが、爽やかな風が吹いいていて、あまり暑くなく快適な日だった。
涼しい感じだけれどもちょっぴり熱くなるところも
この曲にはそんな夏でも涼しい感じによく似合うような気がしました。でもちょっぴり熱くなる部分もあります。
具体的には、最初のゆっくりした部分ではDの和音(レ、ファ#、ラ)に6度の「シ」の音が頻繁に使われ、この響きが涼しさに繋がってると思います。
6度を加えた和音
中間部のテンポの速い部分ではその「6度」の代わりに「長7度」を加え、「Dメジャーセブン」 のコードが中心となります。 この長7度はいきなり出てくるのですが、これによって若干熱さ(暑さ?)を感じるのではないかと思います。
お尻がキュッと
この速い部分の伴奏は裏打ち系のリズムとなっていますが、4拍目にアクセントがくるようになっています。お尻がキュッと上がるような感じで、自分でも気に入っています。
中間部の終りは減7の和音などによる速いアルペジオとなっていますが、これが結構難しく、生演奏だと相当苦労するでしょうね(その時は若干簡略化?)。

7月の風の最後のページ。このアルペジオはなかなか難しい。
主部(ゆっくりした部分)と中間部は共にニ長調ですが、主部では「シ」を多用し、中間部では「ド#」を多用する形で、同じニ長調でもだいぶ響きが違います。転調はしていないのですが、転調に準ずる変化をしていて、こうした対比もありかなと思います。
また主部は「シ」を多用することにより、ロ短調的な響きにもなり、それが涼しさにつながるのかなと思います。
ハーモニックスがよく似合う
最後にまた冒頭の部分が心なしかゆっくりなテンポになって出てきます。ハーモニック奏法で終わりますが、このD6のコードはハーモニックスがよく似合いますね。
なお、この曲は作曲当時はJuly Breeze としていましたが、今回のCD録音を機に漢字に改めました。 「7月の風」 なんとなく座りがいいかな。
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