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中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

第3回ICG演奏会



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 先月になってしまいましたが、10月27日に第3回ICG演奏会を行いました。このコンサートはコロナで2回分が中止になったので、3年ぶりということになります。 茨城大学ギター部の卒業生などを中心に数十名の方々に来ていただきました。皆様、本当にありがとうございました。

 このメンバーでギター合奏を再開してから5年、それだけ経験を増やしたというより歳を重ねたというべきで、進歩というより現状維持が目標といったところでしょうね。

 最後にだいがくの校歌を演奏するというのも大学時代の定期演奏会の延長といったところでしょうけど、その校歌を今でもしっかり歌えるのはなんか凄い! 今の現役茨大生って、校歌歌えるのかな?



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 上の写真は演奏会の翌日のもので、練習会場にしているつくば市谷田部の明超寺で撮ったものです。大学ギター部の同級生8人が写っていますが、来年からはメンバーが、この8人になる予定です。こうした集まりはだんだん人が少なくなることはあっても、なかなか増えることはないので、たいへんうれしいことですね。




再びグランソロの話


 話題を変えて、ソルのグラン・ソロの話です。 以前気jを書いた時は、私自身もまだあまり情報がなかったのですが、その後現代ギター誌の記事などで情報も増えたので、訂正なども含め、追記しておきましょう。



徳岡編

 まず、現代ギター社の出版物で、これまで私は中野二郎編のソナタ集しか持っていなかったのですが、その後出版された徳岡編ではメソニエの初版も含まれているようなので、取り寄せてみました。 このメソニエの初版の出版年代は、ソナタ全集の解説の中では出版年代が書かれていませんが、現代ギター誌10月号の藤元高輝さんの記事では1822年にパリで出版されたと書いてあります。



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初版=ジムロック版?

 当初、私もこれがメソニエ改訂版とジムロック版の、それぞれの基となる譜面なのかと、期待したのですが、実際にその譜面を見てみると、私がこれまでジムロック版と思っていたもの、と言っても実際にジムロック版を持っていないので、ジムロック版に近いのではと思っていた170選(小胎編)のものと同じです。

 これも後から分かったことですが、ドイツで出版されたジムロック版は、このメソニエ初版を忠実に再現したもののようで、ジムロック版=メソニエ初版と考えてよいようです。どうやらこのメソニエ初版は、メソニエ版としてでなく、ジムロック版としてその後世界的に普及していったようです。



現代ギター誌10月号、藤元さんの記事

 先に触れましたが、ちょうど折よく現代ギター誌の10月号でこのグランソロの出版についての記事を、若手ギタリストの藤元高輝さんが書いていました。 この記事は比較的短いものですが(11月号に続編)、なんと言っても実質上の初版とされる「カストロ版」、カストロ版と関係の深い「カストロ版手稿譜」、「メソニエ初版」、「メソニエ改訂版」、「アグアド改訂版」 の5種類の譜面が比較できる譜面のPDFが閲覧できるURLが付いていることです。



長いURLを間違えずに打つのは

 実際にカストロ版はなかなか入手できないので、たいへん貴重なものです。長いURLとパスワードを正確に打ち込むのにはちょっと苦労しましたが、何とかそのページにたどり着け、”幻” のカストロ版と、その手稿譜を見ることが出来ました。印刷しましたが、65ページあります。



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 こんな感じで、上から 「カストロ版手稿譜」、 「カストロ版」、 「メソニエ初版」、 「メソニエ改訂版」、 「アグアド版」 となっています。 それでは詳しいことはまた次回ということにしましょう。
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  キンモクセイの香り




青空



 私は残り6,7本となっているセブンスターのパッケージから一本摘まみ出し、百円ライターで火をつけ、その白いフィルターを口に当て、ゆっくりと、少しずつ吸い込んだ。その煙の刺激が喉頭から気管、肺へと伝わる。 快感だ! 今日は妙にタバコが旨い! タバコってこんなに旨かったのかと改めて認識する。

 私は一旦その煙を吐き出すと、再び先ほどよりいっそう肺の隅々までいきわたらせるかの如く、深々と吸い込んだ。 快感もいっそう深まる。 タバコが旨い!




キンモクセイ


やはり秋はいい

 最近ではさすがに家の中でタバコを吸うわけにもゆかず、いつもこのように外に出て吸っている。 それにしても今日はいい天気だ。澄み切った青空、暑くも寒くもなく、どこからかキンモクセイの香りもしてくる。 やはり秋はいい。 一年中で最もよい時期だろう。タバコが旨い! 食欲の秋などと言うが、タバコの秋でもあるのだろう。 こんな日に外でタバコを吸うのは最高だ!




煙




 タバコの旨味を存分に味わっているはずなのだが、次第にその味わいに雑味が感じられるようになった。何か後悔めいた・・・・・  



タバコ




禁煙していたはずだ!

 そうだ! オレは禁煙したはずだった! 確かにそうだ! オレは40歳頃の時、入院をきっかけにタバコをやめたはずだ。 そしてオレは禁煙してからずっとそれを守り、時々タバコを吸う夢を見たりはするが、リアルな世界では一本たりともタバコの吸わなかったはずだ。

 そうか、いつの間にかオレはリアルの世界でもこうやってタバコを吸うようになっていたのか、これはいつも見る夢などではない!
まさしくリアルにタバコを吸っているのだ! そうか、オレはいつの間にか禁煙を破っていたのか!

 オレは家族や周囲の人には、タバコなんぞ、とっくの昔にやめていて、それ以来一本も吸ってはいない。やめてから吸いたいと思ったこともない、などと話していた。

 第一、オレはもともとタバコなんか全然好きではなかった。若い頃、特に学生時代は親兄弟から友達など、周りの人が皆タバコを吸っていたので、タバコは吸うのが普通なのかなとか、タバコ吸わないと一人前じゃないのかなと思い、吸い始めただけだ。 そう思ってきた。 いやそう自分に言い聞かせてきた。




本当はタバコ好きだった

 でも実際にはそうではなかった。最近ではこうして人目を避けるるようにしてタバコを吸っているし、何といってもタバコが旨い! 本当のオレはタバコ大好き人間だ。 他人に、いや自分自身に対してタバコ嫌いを装っていただけだ!

 それにしても自分で禁煙を決めておきながら、結局はその意志を通すことが出来ず、このように禁煙を破ってまた吸い始めている。オレはやっぱり意志の弱い人間だったのか。 禁煙一つ出来ない男だったのか! 

 オレはこれまで、自分のことをそれなりに意志が強く、少なくとも自分で決めたことは実行できる人間だと思っていた。 しかし残念ながら現実がそうではなかったようだ、自分で決めたことが出来ない! オレはその程度の男だったのか、意志薄弱の男なのか!

 くれぐれも残念だが、その事実は認めざるを得ない。 何といっても現にこうして手にタバコを持ち、そして旨いと思いながら吸っている! 

 私は強い後悔にさいなまれた。 家に入り、女房に

「オレ、最近、またタバコ吸い始めてしまったみたいだなあ。 とっくの昔に禁煙したはずだったのに」

と言うと、

「そうだった? いいんじゃない、別にそんなこと、どっちだって」

と取り合ってくれない。私はさらに気分が落ち込んだ。自己嫌悪という奴だろう。  




体が横になっているような

 ・・・・・・そうこうしているうちに、なんとなく自分の体が横になっているような感覚がしてきた。うっすらと目を開けると、部屋は暗かった、小さなLEDからほんのり灯かりが差している。 

 あれ? 布団の中だ。 そうか、やっぱり夢だったか。 いつもの奴じゃないか、夢の中でタバコ吸うってやつ。またタバコ吸っている夢見ているな、本当にタバコの夢よく見るよな。

 自分にあきれながらも、夢でよかった、やっぱり禁煙を破ったりはしていなかったと安心した。私が禁煙を破ってまたタバコを吸い始めるなどありえないことだが、とりあえずほっとした。 時計を見ると3時をちょっと回ったくらいで、寝付いてから一時間も経っていない。 とりあえず安心したのか、私はその後すぐに再び寝付いた。




動かぬ証拠

 そして翌朝起きて軽い朝食をとり、新聞を流し読みしていると、ポケットの中になにか入っているのに気付いた。 取り出してみると5、6本ほど入っているセブンスターのパッケージだ。 あれ? さっき吸っていたセブンスターの残り? よく見るとテーブルの上にも封を切ったセブンスター、さらにCDケースの上には何本が吸い殻の入った灰皿! 



セブンスター



 あれ? 夢じゃなかったのか? こうして現物が出てきているということはリアルに吸っていた証拠! 夢なんかじゃなかったんだ。オレはやっぱりタバコ吸い始めていたんだ! そうか。そうだったのか。 いままで夢だと思っていたが、本当は現実の世界で吸っていたということか!

 そうか、オレはこれまで夢の中でタバコを吸っていると自分を偽ってきたが、本当はリアルの世界で吸っていたのか! タバコなんてあまり好きじゃないとか、禁煙してから一切タバコ吸っていないとか、すべて嘘だったのか! オレはこれまで自分も家族や周囲の人たちもだまし続けてきたということか、何ということだ! そんな欺瞞にみちた男だったのか、オレは!

 私がいっそう自己嫌悪に陥っていると、どこかで ピッ、  ピッ、  ピッ、 という音。 その感覚がだんだん ピッ ピッ ピッ と細かくなってくる。  そしてピピピピピとけたたましく鳴り続ける。



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誰がこんなめんどくさいシナリオを

 あっ、目覚まし時計だ! 私は反射的に枕元の時計を探り、その音を止めようとするが、なかなか止まらない。音はますますけたたましく鳴り響く! おかしい、なんだこれは! どうやっても止まらない!

 「ごめん、 ごめん、 私、 私、 私の目覚まし。 暗くてスイッチわからなくなっちゃった。 ごめんね、こんな早く」

 まだ部屋は暗い。手に持った時計を見ると4時ちょうど。どうやら今日も女房はキノコ採りに出かけるらしい。秋の土曜日はいつもキノコ採りに行くために朝早く起きる。

 どうやら私はまだ起きてはいなかったようだ。朝起きて朝食取ったり、新聞読んだりも夢だということか。ということはポケットや部屋にセブンスターがあったということも夢か! では、やっぱりオレはタバコを吸っていなかったってことか、よかった、よかった。 私は再び強い自己嫌悪から逃れることが出来た。 

 どうやら、私は一旦目を覚まして再度寝付いてから、その前に見た夢の続編を見たということのようだ。 自分ながらになぜこんなに手の込んだ夢を見るのか、あきれ果てる。 いったい誰がこんなめんどくさい夢のシナリオを書いているんだ!



・・・・・・・・・・・




皆さんは夢の続きをご覧になるでしょうか
 
 いかかがでしょうか、皆さんも夢の続きは見たりするでしょうか? いや、一切夢は見ない、という人もいらっしゃるでしょう。 実際に夢を見ない人はいないらしいのですが、それを記憶しているか、しないかの違いなんだそうです。

 夢を見ないというひとはたぶん寝つきがよく、一旦寝ついたら朝まで起きないという人でしょうね。私も確かに寝つきはあまり良くないのですが、一旦寝付いたらわると朝まで目を覚まさないほうです。 確かに夢を見ていたなと思うことはよくあるのですが、起きるとたいていの場合思い出せなくなります。

 それらの中で、特に印象的な夢の場合だけ記憶に残るのでしょうけど、このタバコの夢の”続編”も、女房の目覚まし時計が鳴らなかったら、おそらく記憶には全く残らなかったのでしょう。

 夢の中で語っている禁煙に関してのことはほぼ事実で、確かに私は40歳の頃、入院をきっかけにタバコを止めました。 とは言っても、健康とか周囲の人を気遣ってやめたわけではなく、タバコを吸いたいという気持ちがだんだんなくなり、自然消滅的にやめたわけです。 間違っても決心して禁煙したなどと言うことはありません。



何となくタバコをやめただけと思ってきたが

 タバコをそれなりに吸っていたころからも、あまり旨いとも思わず、またタバコの煙や臭いも好きな方ではありませんでした。したがってタバコをやめてから、他の人が吸っているの見たり、煙の臭いをかいだりしても自分も吸いたいなどとは全く思いませんでした。そもそも、タバコをやめてから、その存在自体もほとんど意識から外れています。

 このように私の禁煙は強い気持ちで決心したわけでもなく、ただ何となくというやつで、一旦禁煙してからは絶対に吸ってはいけないなどと強く思ったこともありません。ただ吸いたいという気持ちには全然ならなかったので、結果的に吸わなかっただけです。

 また夢の中では強くこだわっていますが、現実の私は自分のことを意志の強い人間だと思ったことはありませんし、またそうなりたいとも思っていません。



深層心理

 といったように、現実の私は禁煙のことなど、さして重たいもには受け取っていないのですが、しかしどこかで読んだ本によれば、こうした夢を見る人というのは、深層心理の中で、極めて強い意志で禁煙しているのだそうです。そしてこうした夢を見る人は必ず禁煙が成功するとも言っています。

 私も実は非常に強い意志で禁煙をしたのかも知れません。 本当はタバコなんて好きじゃない! とか タバコの臭いは嫌い! とかただ何となく吸っていただけ! とか、 いろいろ自分を騙してまで! 

 本当はタバコ大好き人間で、このままでは早死にすると恐れ、キヨミズ的に禁煙したのかも?    ・・・・・そんな馬鹿な。


中村ギター教室発表会


 11月19日(土)14:00
 ひたちなか市文化会館小ホール



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久々の発表会

 またコンサート告知ですが、来月19日にはひたちなか市文化会館で教室の発表会を行います。 コロナでこのひたちなか市文化会館で行う教室発表会も久々となります。

 このところ教室の生徒さんの数は一時期よりだいぶ少なくなっているのですが、発表会の出演者のほうはあまり変わりありません。相対的に長く習っている人が多くなっているのですね。

 久々の発表会ということで、出場者も張り切って(たぶん)います。気合いの入った演奏が出来るのではと思います。チラシにも書いてありますが、演奏曲目を改めて書いておきましょう。



<独奏>
アルバ : ハバネラ
サグレラス : マリア・ルイサ
マンシーニ : ひまわり
カルカッシ : シシリアーナ、カプリッチョ
ペルナンブコ : 鐘の響き
サンス : パヴァーナ、 作者不詳 : イタリアーナ
すぎやまこういち : 哀しみの日々
ド・ヴィゼー : 組曲ニ短調より
ポンセ : エストレリータ
ソル : 魔笛の主題による変奏曲
ヴィラ=ロボス : 前奏曲第1番、ガヴォット・ショーロ、ショールス第1番
バルバラ : ゲッティンゲン  キケ・シネシ : 澄み切った空
ラヴェル : 亡き王女のためのパヴァーナ  モレーノ・トロバ : マドローニョス


<二重奏>
いずみたく : 見上げてごらん夜の星を
中村俊三 : フゲッタ、 ブロークン・カップ


<合奏>
カルリ : ギター協奏曲ホ短調作品140 (独奏=久保田浩)





ぜひお気軽に

 いつも通り入場無料で、特に予約の必要もありません。ぜひお気軽にお越しください。
第3回ICG演奏会

10月27日(木) 14:15~  石岡市ギター文化館

入場無料



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3年ぶりに開催

 ICG(Ibaraki University Ckassical Guitar Club)は私と同期の茨城大学クラシック・ギター部の卒業生で行っているギター・アンサンブルですが、今月27日にギター文化館で演奏会を行います。

  2018年から始まり、翌年の2019年にも演奏会を行いましたが、2020、2021年とコロナ蔓延で行うことが出来ず、今年3年ぶりに演奏会を行います。

 曲目はチラシからも読み取れると思いますが、以下の通りです。



<合奏>
碧空(リクスナー)
パリの空の下(ジロー)
いい日旅立ち(谷村新司)
コーヒー・ルンバ(ペローニ)
アリア~管弦楽組曲第3番より(バッハ)
アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク(モーツァルト)
ペルシャの市場にて(ケテルビー)

<二重奏>
フーガ(ヘンデル)
フール・オン・ザ・ヒル(レノン&マッカートニー ブローウェル編)
火祭りの踊り(ファリャ)

<独奏>
グラン・ホタ(タレガ)





昔やった曲が多いが

 再結成的なアンサンブルなので、曲目はやはり昔演奏した曲が多くなりがちなのですが(コーヒー・ルンバ、ペルシャの市場など)、今回は若干昔やらなかった、新たな曲もプログラムに入っています。


お気軽にお立ち寄りください

 なお、二重奏は私と圷英子さん、独奏は私です。 入場無料で、とくに 予約の必要もありません、ぜひお気軽にお立ち寄りください。 ・・・・・場所的には気軽の立ち寄るところでもないかも知れませんが。 開演時間は2:15と、やや中途半端な時間になっているのは、最近バスの(関東鉄道)の時刻が変わったことによります。 

 ギター文化館の場合、基本的に車で来る人が多いのですが、電車、バスの場合はJRはとり駅から関東鉄道バスに乗ります。発車時間やバスの乗り降りなど、詳しいことはギター文化館のホーム・ページをご覧ください。石岡駅からだとバスはなく、タクシーということになります。