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中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

トイレの神様



今年予定のイヴェントは終了したが

 教室の発表会が終わってから何日か経ちました。わたしとしては珍しく9月のリサイタル、10月のICG,11月の発表会と毎月コンサートがあったことになります。とりあえずこれで今年の予定したイヴェントは終了ということになりますが、ヒマになったかと言えば、そういうわけでもなく、ギターも弾かずに、もちろんどこかに出かけるでもなく、ずっとパソコンの前で楽譜作りに勤しんでいます。



来年のための合奏の楽譜作り

 9月のリサイタルの後、ずっと教材の手直しをしていましたが。とりあえず一段落して、今は来年のための合奏の楽譜作りを行っています。ICGアンサンブル(茨大OBの)、水戸ギターアンサンブルに加え、ICGのメンバーの一人が加わっている愛知県のギターアンサンブルなど、計十数曲ほど作らなければならないでしょうか(いくつかの曲はすでに出来上がりましたが)。




巷では

 今、巷ではカタール・ワールド・カップなるものが行われているようですね。毎回行われる度にほぼ全試合見ているのですが、今回はあまり見ている暇などないかなと思っていました。しかし実際に始まってみると、やっぱり見てしまいますね、始まるまでは今回は別にみなくてもいいや、と思っても。




Abemaの無料中継

 これまではテレビで見ていたのですが、今回はAbemaの動画で見ています。なんといっても全試合無料で見られるというのはいいですね! Abemaさん、ありがとうございます! (藤井聡汰竜王の対局もAbemaで見ています)




ドイツ強ええ!

 昨晩は日本=ドイツ戦がありました。出だしは惜しいオフサイドなどあって、結構よかったのですが、次第にドイツにボールを支配され、PKでの失点となりました。やはりドイツ強ええ! なんか日本チームは手も足も出ない感じで(サッカーだから手を出してはいけないが)、前半はむしろよく1失点に抑えられたな、といったところでした。



やっぱり善戦で終わっちゃうのかな

 ハーフタイムなったのをきっかけに、また楽譜作りの作業に戻りました。敗戦濃厚な試合展開で、なんか中継を見るのが若干怖い感じで、恐る恐る、後半20分以上たったところでAbemano動画に戻りました、画面の上方のスコアを見ると、なんと1-1! 

 きっと0-3くらいにはなっていて、中継のアナウンサーや解説のケイスケ氏も暗い感じなんだろうな、と思っていたところだったので、本当に驚きました。 

 「これはいったいどうしたことだろう」、と思う一方で、前大会のベルギー戦のように一応”善戦”といった形にはしたものの、最後はやっぱり強豪チームにはやられてしまうのかな、このまま引き分けで終わるなんて、そうは上手くゆかないよな、そんなシーン、これまでも何回も見てきたし。



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深夜のトイレ掃除

 ともかく ”一時は同点に追いついた” ということで終わっちゃうのかな、それでも大差で負けるよりはましか、なんて思いながらトイレに行くと、ちょっと汚れが気になったので、深夜にもかかわらずトイレ掃除を始めました。 丁寧にトイレを掃除してまたパソコンの前に戻ると、Abemaが沸騰しています!実況アナもケイスケ氏も興奮しています!  浅野選手の逆転弾の直後のようです。な、な、なんと、手も足も出ないはずの相手に逆転? そんなことあるの?

 ハラハラ、ドキドキの長いアデッショナル・タイムが終わって終了のホイッスルが鳴った時には 「これは明日のテレビ、大騒ぎかな」 なんて思いました。



我が家のトイレにも

 その時はっと気づいたのですが、我が家にもトイレの神様がいたようです。間違いなく鎮座しておられます! 深夜健気にもトイレ掃除している私の姿を、神様が見ていてく出さったのだろう。 これからも困ったときにはトイレの神様におすがりしよう!

 

トイレの神様


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中村ギター教室発表会


 11月19日(土) 14:00

 ひたちなか市文化会館小ホール




まだまだ自粛期間

 昨日私の教室の発表会を行いました。ご来場くださいました方がた、本当にありがとうございます。ひたちなか市文化会館での発表会は久々となりますが、ややすくなめになっていたコロナの感染情報も、このところ増加しつつあり、そうしたこともあってか、何年か前の発表会に比べると、ご来場くださった方の数はちょっと少なめでした。こうしたことを心配しないでコンサートが出来るようになるといいのですが。



このホールでは

 前回、2年前の発表会はギター文化館で無観客で行いましたが、ギター文化館に比べると、このひたちなか市文化会館小ホールは音が若干通りにくいようですね。ギター文化館では、教室のレッスン中で音が小さい人でも結構聞こえます。むしろしっかりと音を出す人よりもきれいに聴こえたりもするのですが、このホールではしっかり音を出さないと、音がぽつりぽつりと聴こえ、ちょっと寂しいものになってしまいます。



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ちょっと離れたところに聴いている人がいるつもりで

 レッスン中でも生徒さんには 「常にしっかりと音を出すように」 とか 「少し離れているところに聴いている人がいると思って弾いてください」 と言いてはいるのですが、なかなかそういった気持ちにはなり切れないようですね。 確かに自分自身は楽器のすぐそば、というより、楽器にくっついているので、自分には相当小さな音でも聞こえますよね。でもそれを基準に考えたら演奏にはならない。 

 また基本的に演奏は自分のためにするので、聞いている人のことなど関係ないと思う人も少なくないでしょう。 確かにそれも一つのギターの弾き方かもしれませんが、それならあくまでギターを一人で楽しむべきなのでしょう。 結局のところ、音が出るか出ないかは、自分の演奏を誰かが聴いているつもりで弾くかどうかということにかかわるのでしょう。



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? 楽器持っていない? 椅子の確認です。



楽器の違いも大きい

 また、楽器の違いなどもよく出てしまいますね。 教室など狭いところではそれほど感じなくとも、余韻のある楽器、つまりよく響く楽器とそうでない楽器の差もはっきり出てしまうようです。 弾いた瞬間は音がよく鳴る楽器でも、余韻に乏しくポツンポツンといったように聞こえてしまう楽器もあります。

 価格の安い量産品などでは、そうした点はやむを得ないところでしょうけど、それなりの価格のスペイン系の量産楽器(その多くは杉材)などは音量自体は大きいのですが、音の減衰が早く、こういうところではだいぶ詰まり気味に聴こえてしまいます。こうした楽器はに手に取って自分で弾いたりすると、確かによく音が出る感じはするのですが。 

 杉材と松材の楽器を比較しても、やはり松材の楽器のほうがこうしたホールではしっかりと余韻が広がるようです。 当然と言えば当然かもしれませんが、国内外の著名な制作家の楽器などは、仮に弾いた瞬間の音は特に大きくはなくとも、こういうところでは余韻が綺麗に響きます。 優れた楽器というのは、やはりより広いところでその特性が表れるのでしょう。




カルリのギター協奏曲ホ短調

 最後に水戸ギター・アンサンブルで、フェルナンド・カルリの「ギター協奏曲ホ短調作品140」を演奏しましたが、聞いていただいた方からもいろいろと反響をいただきました。 かつてペペ・ロメロのCDが発売されていたとはいえ、聴いたことのある人はそれほどいないのではないかと思います。もっとも、同じカルリのギター協奏曲でも、イ長調の協奏曲のほうはある程度演奏される機会もあり、CDも発売されています。

 カルリの作品といえば初級から中級くらいのギターの練習曲がたいへんよく知られ、クラシック・ギターを習う人でしたら、それらの曲は必ず練習していると思いますが、その一方で、クラシック・ギターのリサイタルのプログラムにカルリの作品が書かれることはほとんどなく、カルリの曲はあくまで教材用の曲といったイメージが一般的でしょう。

 でもカルリはこんな曲も書いているのですね、聞いてみるとカルリのそうしたイメージが一変すると思います。やや短めではありますが(15~18分くらい)、ジュリアーニの協奏曲に比較しても引けを取らないのでは。



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ソロ(右)は弾くときはたいへんだが、待ち時間も長い。左はソロの譜めくりも担当した中居直也君(指揮も見ている)。




水戸ギター・アンサンブルのコンサート・マスター

 たいへん難しい曲ですね、しかし当水戸ギター・アンサンブルのコンサート・マスターの久保田浩君が、この難しいソロをとてもよく弾いてくれました、特に本番はよかったです。また鬼門の ”二重付点音符” も全員の集中力でクリヤー出来、すっきりと決まりました。 

 何といってもコントラバスの萩野谷さん、物凄い音ですね、一人だけアンプが付いているんじゃないかって、異次元の音量です。 曲の強弱をほとんど一人で出していましたね。また直也君、全体のテンポをコントロールしてくれた他、練習中から本番に至るまで、全く忘れたりすることなくソロの譜めくりまでしてくれました。
 



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驚異のコントラバス・ギター! 萩野谷さん



来年10月14日に

 なお、来年10月14日(土)に、同じひたちなか市文化会館で水戸ギター・アンサンブルの演奏会を予定していて、その時にまたこの協奏曲を演奏します。この曲の演奏を聴いた人も、まだ聞いていない人もぜひ聞きに来てください。

中村ギター教室発表会

 11月19日(土)14:00

 ひたちなか市文化会館小ホール




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 先日お知らせしましたが、今度の土曜日(19日)、ひたちなか市文化会館で中村ギター教室の発表会を行います。 いつものとおり、入場無料で、特に予約等の必要もありませんので、ぜひお気軽にお立ち寄り下さい。 演奏者と曲目もお知らせしておきましょう。




1.<三重奏> キラキラ星、不思議ななポケット    徳永章啓  徳永誠之  徳永寛之

2.<二重奏> 見上げてごらん夜の星を(いずみたく)    加藤護  中村俊三

3.<独奏> ハバネラ(アルバ)    徳永寛乃

4.マリア・ルイサ(サグレラス)    矢部貴大

5.シシリアーナ、カプリッチョ(カルカッシ)    澤畑敦史

6.ショーロ「鐘の響き」(ペルナンブコ)    根本滋

7.エストレリータ(ポンセ)    赤沼増美

8.ひまわり(マンシーニ)    甲斐洋

9.前奏曲第1番(ヴィラ=ロボス)    須沢紀夫

10.組曲ニ短調より(ド・ヴィゼー)    大村顕史

11.フゲッタ、 ブロークン・カップ(中村俊三)     中居直也  中村俊三




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12.パヴァーナ(サンス)、イタリアーナ(不詳)    市毛哲

13.哀しみの日々、 この道わが旅(すぎやまこういち)     及川英幸

14.ガヴォット・ショーロ(ヴィラ=ロボス)     米沢洋樹

15.魔笛の主題による変奏曲(ソル)    中居直也

16.ショールス第1番(ヴィラ=ロボス)    佐藤眞美

17.ゲッティンゲン(バルバラ)、 澄み切った空(シネシ)     久保田浩

18.亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)、マドローニョス(モレーノ・トロバ)   中村俊三

19.<合奏> ギター協奏曲ホ短調作品140(カルリ)    水戸ギター・アンサンブル   独奏 久保田浩




 *なお、今回もご来場の方にはコロナ対策として、受付で検温、消毒等、お願いいたします。
グランソロ



皆既月食

 昨日は皆既月食でしたね。皆既月食って完全に月が消えるわけじゃなくて、赤くぼんやりした感じになるですね、これまでにも(私が生れてから)何度もあったのでしょうけど、なんか、初めて見た気がします。



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スマホではなかなかこのようには撮れない。皆既月食と言っても完全に見えなくなるわけではないようだ



スマホでは写らない

 肉眼でも月が欠けてゆくのがよくわかるのですが、スマホなどで写真とってもなかなかよく写らないようです。露出とか、ぴったり合わないと写らないみたいですね。もっとも肉眼で見るよりネットのライブ動画のほうがよく見えます。やはりこちらはよく写っていますね、それなりの写し方があるのでしょうね。



あちらでは日蝕?

 ところで、地球上で月食が見えるということは、月からは日蝕となるのですね。 地球は月に比べると十分に大きいので月のどの場所からみても皆既日食となるのでしょう。 地球で見る皆既日食は、月が小さいため、地球上でも月の影に入った部分だけ皆既日食となるわけですね。



地球食?

 地球で日蝕が見られるときは、月から見れば、月の影が地球に映る、「地球食」 と言うことになるのでしょうね、あまり聞かな言葉ですが。 Wikipediaで検索しても 「地球食」 という言葉は出てきませんね。まして画像などもありませんでした。

 従って、勝手に想像するしかありませんが、月から地球食を見ると、多分ぼんやりとした黒い影が地球に映るのではと思います。 月面に帆とが住むようになると、そうした画像もネットなどで見られるかも知れませんね。    ・・・・・それまで生きていれば。
で地球食ってどんな感じに見えるのでしょうか。月の方が小さいから地球に丸い月の影が映って見えるのでしょうか? 月にいってみないとわかりませんね。







グラン・ソロの譜面は3種類しかないと思っていたが

 さて、先日のグランソロの続きです。私自身としてはこれまでグランソロの楽譜はセゴヴィアなどが弾いているジムロック版、現代ギター社などから出ているメソニエ~ユージェル版、そしてアグアド版と、この三つしか知りませでした。

 しかし最近では前回紹介した5つの版があることが知られているようです。もっとそうしたことはかなり以前から知られていたのかも知れませんが、私の勉強不足で知らなかっただけのようです。



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上から 「カストロ版と関係の深い手稿譜」 「カストロ版」 「メソニエ初版」 「メソニエ改訂版」 「アグアド版」 



ジムロック版はメソニエの初版を忠実に再現したものらしい

 1960年代頃まではグランソロと言えば、セゴヴィアが弾いているジムロック版がその代表でした。 というよりそれが唯一の譜面とも考えられていました。私自身では、このジムロック版そのもは知らないのですが、状況からするとメソニエの初版(画像の5つの譜面のうち、3段目のもの)をかなり忠実に再現したもののようです。

 このジムロック版=メソニエ初版はソルのオリジナル作品を簡略化したものと言わてりますが、簡略化にたのはジムロックではなく、メソニエだったようです。いずれにしても、その簡略化にはソルの意志はあまり含まれてはいないと言われています。



~らしい、としか書けないが

 ここまで書いてきて何ですが、もちろん私自身ではこうした楽譜の成り立ちに関して、なんら直接的な正しい情報を持っていません。すべて二次的な情報で、確実に断言できるものはほとんどないと言っていいでしょう。したがって語法的にも 「~かも知れません」 とか 「ではないかと思います」 といったようなものなってします。 それが正しいかどうかということは皆さんで確かめて下さい。   ・・・・そんなこと言われなくてもわかっている?



ソルの作品の中でも非常に重要な作品と考えられていた

 それにしても、ソルの作品の中で、このグランソロは楽譜が混乱していますね。 グランソロはソルの生存中、スペインやパリなど身近なところで、少なくとも3回出版されています。ドイツのジムロックなどソルの活動拠点以外で出版されたもの、あるいは二次的な出版も含めれば。さらに多数出版されて様です。

 複数回出版された曲は他にもいくつかあるとは思いますが、作曲家の生存中に3回以上出版されたというのは、かなり多いほうでしょう。 その理由として、ソルがスペインからパリに活動拠点を移したことなどもあると思いますが、このグランソロが、ソルの作品の中でもたいへん重要な作品であると、作曲者自身も、また周囲のギター愛好家も考えていたからなのでしょう。



私自身では

 私自身では、このグランソロは力強く、溌溂とした魅力はあるとしても、内容の点では後期の作品には一歩譲ると思っていました。 同じソナタ形式の作品でも、このグランソロより作品25(ハ長調)のソナタの方がより充実した作品と思っていました。

 しかし、当時ソル自身も、また周囲のギター愛好家たちも、このグランソロをソルの代表曲と考えていたようで、そのことがこのグランソロが何度も出版し直された大きな理由なのではないかと思います。