中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

今日(5月4日)石岡市のギター文化館で第3回シニア・ギター・コンクールが行われました。前日予選で、ミドルエイジ(35歳以上)、シニアエイジ(55歳以上)それぞれ6名ずつが選ばれ、今日の本選では、それぞれ10分以内の自由曲が演奏されました。本選出場者と演奏曲目、そして最終順位はつぎの通りです。

<ミドルエイジ>

第1位 志賀和浩 (東京都)  序奏とロンド イ短調 (D.アグアード)

第2位 鈴木幸男 (茨城県)  ファンタジア(ヴァイス) サラバンド、ジーグ(ポンセ)

第3位 種谷信一 (埼玉県)  「魔笛」主題による変奏曲 (ソル)

第4位 佐舗(さじき)政男 (栃木県)  そのあくる日(ゲーラ) プレリュード ホ長調(ポンセ)

第5位 村上尚代 (千葉県)  そのあくる日(ゲーラ) ワルツ第3番(バリオス)

第6位 渡辺史明 (神奈川県)  グランドソナタ Op.22より第3、4楽章(ソル)


<シニアエイジ>  

第1位 川田隆夫 (北海道)  ノクターン「夢」Op.19 (G.レゴンディ)

第2位 上野恵子 (神奈川県)  わが心よ、君ゆえに(ポンセ) アルハンブラの思い出(タルレガ)

第3位 丸田文男 (神奈川県)  ポロネーズNo.6 愛の歌 (メルツ)

第4位 河田重之 (岐阜県)  ワルツ・ファボリート (コスト)

第5位 菅原貞司 (宮城県)  「魔笛」主題による変奏曲 (ソル)

第6位 村田 浩 (栃木県)  6つの喜遊曲Op.8より第1番、第2番  ソナタOp.25よりメヌエット(ソル)



 なお、審査員は、 小原聖子  大沢一仁  藤井敬吾  佐藤純一  角圭司  の5氏で、聴衆からのアンケートも行われましたが、それぞれの第1位は同じ結果となりました。




 ミドルエイジの1位、志賀さんはアグアードの難曲を美しく、しなやかな音で見事に演奏しました。テンポや音量、音色、間の取り方など、たいへんよくコントロールし、音楽の起伏をうまく表現していたと思います。

 同2位の鈴木さんはヴァイスに関る3曲をたいへん美しい音で演奏しました。若干”ゆらぎ”を用いた「ファンタジア」、イン・テンポを基調とした「サラバンド」、「ジーグ」などテンポのコントロールには相変わらず優れたものがあると思いますが、やや控えめに用いたヴィヴラートもよい効果を出していたと思います。「アマチュア・ギター・コンクール」、「埼玉ギター・コンクール」と3回目の「2位」となりましたが、安定した力を持ち、それが多くの人に認められてきた証明だと思います。

 3位の種谷さんは昨年は2位で、順位を一つ落としてしまいましたが、ギターらしい美しい音を出していたのは昨年同様で、実力者であることは誰もが認めるところでしょう。コーダで若干集中を欠いてしまったのが結果の主な要因と思われますが、審査員長から譜読み違いがあったと指摘もありました。



 シニアエイジの1位の川田さんは第1回(1昨年)のミドルエイジの優勝者で、順当な結果かも知れません。レゴンディの難曲をしっかりと仕上げてきた感じです。


 2位の上野さんは独特の雰囲気を持った人のように思いました。ギターは余韻の楽器といわれますが、自分の楽器の余韻、あるいは会場に漂う響きを聴き取れる人なのかも知れません。

 3位の丸田さんの演奏は、和音をよく響かせるということが特徴だと思いました。そういう意味では出場者の中で群を抜いていたと思います。ただその分上声部などが不鮮明に聴こえてしまった気もします。



 上位入賞を逃した人の中ではシニアエイジの河田さんの演奏は印象に残りました。本選出場者のうちの最年長者(66歳)ですが、この人のイメージの中には音楽がしっかりと出来上がっているのかなという感じがしました、確かにそれが現実の音になりきってない部分もあるのですが。おそらく音楽経験がたいへん豊かな人なのではと思いました。

 また2番目の年長者(65歳)の村田さんの演奏にも好感が持てました。ほとんどの出場者は若いときからギターをやっていると思われますが、村田さんはギターを始めたのは比較的最近だそうです。、昨年よりもいっそう進歩が感じられ、また正しく音楽を学んでいる様子も感じ取れます。


 今年も昨年に増して熱い戦いが繰り広げられました。上の順位表でもわかるとおり、出場者は関東近辺にとどまらず、全国に拡がっています。残念ながら本選出場を果たせなかった方々、またあと一歩で上位入賞を逃した方々、気持ちだけは若いギター愛好家の方々、 来年も熱い演奏を期待しています。
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