令和時代のギター上達法 4
押弦2
そんなに強く押さえてるつもりはないんだけど
前回の記事では弦を強く押さえ過ぎると弊害がたくさん起こるということを書きました。 でも多くの愛好者の方は 「別にそんなに強く押さえているつもりはないんだけど」 と言うのではないかと思います。
しかし私と同世代の特に男性は、若い人や女性などに比べると握力がかなり強く、普通に押さえても結果的に強く押さえてしまうようです。 レッスン中など 「その指、もうちょっとこっちに」 なんて私が生徒さんの指を動かそうとしても、全くビクともしないことがよくあります。
本人としては特に強く押さえている意識はないようですが、実際には必要な力の数倍くらい強く押さえていることがよくあります。 「ちょっと力を抜いてください」 と言ってもなかなか力を抜くことが出来ないようですね。
自慢ではないが
そんな時逆に、弦を押さえている私の指を動かしてもらったりします。 私の押さえている左指はちょっと突っついたり、引っ張っただけで簡単に動いてしまいます。 剣道の竹刀とか野球のバットも、構えているときには非常に軽く握るのが基本のようですが、それに近いと思います。
もっとも、自慢ではないが私は成人男性にしてはかなり握力のないほうです。 若い頃(30代くらい)生徒さんたちと腕相撲なんてやったことがあって、そこにた男性の中で私が勝てそうな人はいないとわかっているので、私よりも小柄で、いかにも力のなそうな女性を指名してやってみたら、なんと、いとも簡単に負けてしまいました。
女性でも家事などで結構力は使っているんでしょうね ・・・・・いや私が弱いだけ?
どうしたら余計な力が抜ける?
さて、では今回はどうしたら余計な力を入れないで押さえることが出来るか、といった話をしましょう。
ギターの弦は指先で押さえるわけですが、その指先でも中心部分で押さえなければなりません。 指先というのは体の他の部分よりも触覚が敏感でなっていますね、だからポケットの中から100円玉を探し出せるわけですね、頑張れば10円玉か100円玉かもわかります。
指先の一点に神経が集中している
その指先の神経の敏感な部分というのはあまり広い範囲ではなく、ほぼ一点になっています。 何か細く尖ったもので指先を触ってみるとその場所がわかると思います。 その敏感な一点からちょっとずれただけで、あまり触れている感じがしなくなり、神経があまり通っていないことがわかります。
その神経がもっとも敏感な一点は指先の中央にあって、そこにはちょうど指の骨の先端部分がありますね、もうおわかりと思いますが、弦を押さえるのはこの一点となります。

黒い点は弦を押さえるところ(神経が最も敏感なところ)
指先が自然と立つ
この点で弦を押さえる理由については、あまり説明入らないかも知れませんが、まず最も敏感な部分ですので、感覚がつかみやすく、押さえ損ないが少なくなります。 またその奥に骨があるのでしっかりと押さえることが出来ます。
そこで押さえると、自然に指先が立った状態になります。 ”立てる” といっても垂直に立てるのではなく、60~70度くらいの角度で斜めにします。
「指は立てて押さえなければならない」 と思っている人も多いかもしれませんが、あまり垂直に立てすぎると余計な力が入るなど不都合なこともあります。 そう考えるよりも ”指先の中心部分” つまり神経の最も敏感なところで押さえると思ったほうが自然な角度が得られます。
また中心部分からずれた場所で押さえると、自然に指は倒れ気味になり、隣の弦に触れやすくなります。

指先の中心(神経の集中しているところ)で押さえると、このように自然と指が立つ(60~70度くらいに)。

立てるとはいっても、このように90度近くまで立てるわけではない。

指先の中止から外れた部分で押さえると、このように指が倒れる。 この場合はかなり力を入れないと音が出ないし、また隣の弦に触れてしまったりする。
押さえた実感を強く感じる
さらにこれが最も大きいことかと思いますが、なんといっても神経の集中している部分で押さえるわけですから、自分でも 「弦を押さえている」 といったことを強く実感し、したがってそれ以上強く押さえようとは思わなくなります。
逆に中心からややずれた部分、つまり神経のあまり通っていないところで押さえると、押さえている実感が薄く、その結果必要以上に強く押さえることになります。
フレットのすぐ近くを押さえる
これは当然皆さんはわかっていることと思いますが、押さえる場合の指盤上の位置としては、なるべくフレットに近づけて押さえるわけですね。 フレット間の中央付近を押さえた場合には、かなり強く押さえないとちゃんと音が出ず、前にもいったとおり ”ビービー” と言った雑音が出ます。 これをギター用語で ”ビリ付き” なんて言います。
そんなことは良く分かっていても、なぜか左手というのは弾いているうちにだんだん左へと寄っていきます。 これは不思議なことにほとんどの人がそうなりますが、いろいろと心理的な要因もあるようですね。
この中央付近で押さえても強く押さえれば音は出るわけですが、これを常にやっていれば、押さえる位置が常にズレ、また常に弦を強く押さえることになってしまいます。

このようにフレット間の中央(または左の方)を押さえた場合は、強く押さえないとノイズが発生する。 無駄な力を抜くためには常に正確な位置、つまりフレットのすぐ左側(出来るだけ右に詰める)を押さえないといけない。 なお ”ビービー” といったノイズは押さえる位置がずれていることの警告音と考えてもよい。
叩くように押さえてはいけない
といったように、軽く押さえるためには正確に指先の中心部分で弦を押さえるということになります。 これが出来るだけでもあまり強く押さえなくなりますが、さらには、強いだけでなく、押さえる速さ、つまり指を振り下ろす速度もゆっくりにします。
よく指で指盤を叩くような動作で押さえる人がいますが、そうすれば当然強く弦を押さえることになります。 確かに上行のスラー奏法、つまりハンマリングの場合は弦を叩いて音を出すので、当然指を振り下ろす速度は速くなります。
しかし通常の奏法ではそのようにしてはいけません。 スラー奏法についてはまた後で話をしますが、スラー奏法と通常弾き方では左指の動きは全くことなる訳です。
指を叩きつけるようにして押さえることの弊害はそれだけでなく、右手、つまり弾弦のタイミングとずれが生じやすく、したがって音が切れ、レガートな演奏が出来なくなります。
また見た目も悪く、なんかドタバタした感じに見え、あまりギターが上手そうには見えなくなりますね。 動画などで最近の優れたギタリストの左手を見ると、かなり難しそうな曲を弾いても、あまり動いている感じしない、ゆったりとした動きになっています。
たかが ”見た目” と言っても、やはり見た目がなめらかだと、演奏の方も滑らかですね。 その逆に見た目が悪いとやはりその演奏もあまりよくないようです。

ゆっくり、フワッ といった感じで押さえる。 ドーンと勢い良く押さえてはいけない。
押さえている力を取るだけ
さらには押さえた指を離す動作も問題になります。 これも押さえる時同様に勢いよく離してはいけません。 細かく言うと、弦を押さえている指を離す動作としては、筋力を使って指を上方に持ち上げるのではなく、ただ押さえている力を抜くだけです。
ちょっと意味が分かりにくいかも知れませんが、 弦を押さえている状態を保つには、当然押さえている力を入れ続けていなければなりません。 その力を除けば、当然指は弦から離れますので、自分の筋力で指を上に持ち上げる必要など全くありません。

指を離す場合は、押さえている力を取るだけ。 筋力で指を上に持ち上げてはいけない。 ついでに、押さえてる場所は正確な位置で、この位置で押さえると力はあまり要らない
気が付いてみると指が指盤から離れ
大学のギター部時代、合宿などになると音階練習だけで1時間も2時間もやることがあります。 修学旅行ではないですが、合宿などとなると夜遅くまで起きていたりしますから、当然朝などは眠くてたまりません。
だいたいこういった音階練習などはアサイチでやるので、音階を弾きながらウトウトしてしまいます。 夢の中ではそのまま弾き続けているのですが、気が付いてみると左手は指盤から離れ、頭はコックリ・・・・・
何も意識がなくなったり、眠ってしまわなくてもいいのですが、押さえている指の力を抜くだけで、あるいは押さえることをやめるだけで当然指は弦から離れるのです。
しかし実際には多くに人が弦から指を離す場合、自分の筋力を使って指を上方に持ち上げてしまいます。 その結果左手全体の動きが大きくなり、次への動作などに支障が出ます。

中にはこんな風に離してしまう人もいるが、押さえている力を抜くだけなら、指がそれほど上には上がらない。
・・・・・・・・やはりこういった話、静止画像ではわかりにくいですね、一応、動画も試しているのですが、まず静止画像に比べて動画の自撮りはなかなか難しい。 これらの静止画像(左手)は右手でカメラをもって撮っているのですが、動画だとこれでは音を出せない!
三脚を使ってもなかなか良い角度にならなかったり、露出不足になったり・・・・・・・
それよりも編集のほうが大変かな? とりあえず無料ソフトで・・・・・ ユーチューブへのアップの仕方は?
言い訳多いですね。 まあ何とか、そのうち。
押弦2
そんなに強く押さえてるつもりはないんだけど
前回の記事では弦を強く押さえ過ぎると弊害がたくさん起こるということを書きました。 でも多くの愛好者の方は 「別にそんなに強く押さえているつもりはないんだけど」 と言うのではないかと思います。
しかし私と同世代の特に男性は、若い人や女性などに比べると握力がかなり強く、普通に押さえても結果的に強く押さえてしまうようです。 レッスン中など 「その指、もうちょっとこっちに」 なんて私が生徒さんの指を動かそうとしても、全くビクともしないことがよくあります。
本人としては特に強く押さえている意識はないようですが、実際には必要な力の数倍くらい強く押さえていることがよくあります。 「ちょっと力を抜いてください」 と言ってもなかなか力を抜くことが出来ないようですね。
自慢ではないが
そんな時逆に、弦を押さえている私の指を動かしてもらったりします。 私の押さえている左指はちょっと突っついたり、引っ張っただけで簡単に動いてしまいます。 剣道の竹刀とか野球のバットも、構えているときには非常に軽く握るのが基本のようですが、それに近いと思います。
もっとも、自慢ではないが私は成人男性にしてはかなり握力のないほうです。 若い頃(30代くらい)生徒さんたちと腕相撲なんてやったことがあって、そこにた男性の中で私が勝てそうな人はいないとわかっているので、私よりも小柄で、いかにも力のなそうな女性を指名してやってみたら、なんと、いとも簡単に負けてしまいました。
女性でも家事などで結構力は使っているんでしょうね ・・・・・いや私が弱いだけ?
どうしたら余計な力が抜ける?
さて、では今回はどうしたら余計な力を入れないで押さえることが出来るか、といった話をしましょう。
ギターの弦は指先で押さえるわけですが、その指先でも中心部分で押さえなければなりません。 指先というのは体の他の部分よりも触覚が敏感でなっていますね、だからポケットの中から100円玉を探し出せるわけですね、頑張れば10円玉か100円玉かもわかります。
指先の一点に神経が集中している
その指先の神経の敏感な部分というのはあまり広い範囲ではなく、ほぼ一点になっています。 何か細く尖ったもので指先を触ってみるとその場所がわかると思います。 その敏感な一点からちょっとずれただけで、あまり触れている感じがしなくなり、神経があまり通っていないことがわかります。
その神経がもっとも敏感な一点は指先の中央にあって、そこにはちょうど指の骨の先端部分がありますね、もうおわかりと思いますが、弦を押さえるのはこの一点となります。

黒い点は弦を押さえるところ(神経が最も敏感なところ)
指先が自然と立つ
この点で弦を押さえる理由については、あまり説明入らないかも知れませんが、まず最も敏感な部分ですので、感覚がつかみやすく、押さえ損ないが少なくなります。 またその奥に骨があるのでしっかりと押さえることが出来ます。
そこで押さえると、自然に指先が立った状態になります。 ”立てる” といっても垂直に立てるのではなく、60~70度くらいの角度で斜めにします。
「指は立てて押さえなければならない」 と思っている人も多いかもしれませんが、あまり垂直に立てすぎると余計な力が入るなど不都合なこともあります。 そう考えるよりも ”指先の中心部分” つまり神経の最も敏感なところで押さえると思ったほうが自然な角度が得られます。
また中心部分からずれた場所で押さえると、自然に指は倒れ気味になり、隣の弦に触れやすくなります。

指先の中心(神経の集中しているところ)で押さえると、このように自然と指が立つ(60~70度くらいに)。

立てるとはいっても、このように90度近くまで立てるわけではない。

指先の中止から外れた部分で押さえると、このように指が倒れる。 この場合はかなり力を入れないと音が出ないし、また隣の弦に触れてしまったりする。
押さえた実感を強く感じる
さらにこれが最も大きいことかと思いますが、なんといっても神経の集中している部分で押さえるわけですから、自分でも 「弦を押さえている」 といったことを強く実感し、したがってそれ以上強く押さえようとは思わなくなります。
逆に中心からややずれた部分、つまり神経のあまり通っていないところで押さえると、押さえている実感が薄く、その結果必要以上に強く押さえることになります。
フレットのすぐ近くを押さえる
これは当然皆さんはわかっていることと思いますが、押さえる場合の指盤上の位置としては、なるべくフレットに近づけて押さえるわけですね。 フレット間の中央付近を押さえた場合には、かなり強く押さえないとちゃんと音が出ず、前にもいったとおり ”ビービー” と言った雑音が出ます。 これをギター用語で ”ビリ付き” なんて言います。
そんなことは良く分かっていても、なぜか左手というのは弾いているうちにだんだん左へと寄っていきます。 これは不思議なことにほとんどの人がそうなりますが、いろいろと心理的な要因もあるようですね。
この中央付近で押さえても強く押さえれば音は出るわけですが、これを常にやっていれば、押さえる位置が常にズレ、また常に弦を強く押さえることになってしまいます。

このようにフレット間の中央(または左の方)を押さえた場合は、強く押さえないとノイズが発生する。 無駄な力を抜くためには常に正確な位置、つまりフレットのすぐ左側(出来るだけ右に詰める)を押さえないといけない。 なお ”ビービー” といったノイズは押さえる位置がずれていることの警告音と考えてもよい。
叩くように押さえてはいけない
といったように、軽く押さえるためには正確に指先の中心部分で弦を押さえるということになります。 これが出来るだけでもあまり強く押さえなくなりますが、さらには、強いだけでなく、押さえる速さ、つまり指を振り下ろす速度もゆっくりにします。
よく指で指盤を叩くような動作で押さえる人がいますが、そうすれば当然強く弦を押さえることになります。 確かに上行のスラー奏法、つまりハンマリングの場合は弦を叩いて音を出すので、当然指を振り下ろす速度は速くなります。
しかし通常の奏法ではそのようにしてはいけません。 スラー奏法についてはまた後で話をしますが、スラー奏法と通常弾き方では左指の動きは全くことなる訳です。
指を叩きつけるようにして押さえることの弊害はそれだけでなく、右手、つまり弾弦のタイミングとずれが生じやすく、したがって音が切れ、レガートな演奏が出来なくなります。
また見た目も悪く、なんかドタバタした感じに見え、あまりギターが上手そうには見えなくなりますね。 動画などで最近の優れたギタリストの左手を見ると、かなり難しそうな曲を弾いても、あまり動いている感じしない、ゆったりとした動きになっています。
たかが ”見た目” と言っても、やはり見た目がなめらかだと、演奏の方も滑らかですね。 その逆に見た目が悪いとやはりその演奏もあまりよくないようです。

ゆっくり、フワッ といった感じで押さえる。 ドーンと勢い良く押さえてはいけない。
押さえている力を取るだけ
さらには押さえた指を離す動作も問題になります。 これも押さえる時同様に勢いよく離してはいけません。 細かく言うと、弦を押さえている指を離す動作としては、筋力を使って指を上方に持ち上げるのではなく、ただ押さえている力を抜くだけです。
ちょっと意味が分かりにくいかも知れませんが、 弦を押さえている状態を保つには、当然押さえている力を入れ続けていなければなりません。 その力を除けば、当然指は弦から離れますので、自分の筋力で指を上に持ち上げる必要など全くありません。

指を離す場合は、押さえている力を取るだけ。 筋力で指を上に持ち上げてはいけない。 ついでに、押さえてる場所は正確な位置で、この位置で押さえると力はあまり要らない
気が付いてみると指が指盤から離れ
大学のギター部時代、合宿などになると音階練習だけで1時間も2時間もやることがあります。 修学旅行ではないですが、合宿などとなると夜遅くまで起きていたりしますから、当然朝などは眠くてたまりません。
だいたいこういった音階練習などはアサイチでやるので、音階を弾きながらウトウトしてしまいます。 夢の中ではそのまま弾き続けているのですが、気が付いてみると左手は指盤から離れ、頭はコックリ・・・・・
何も意識がなくなったり、眠ってしまわなくてもいいのですが、押さえている指の力を抜くだけで、あるいは押さえることをやめるだけで当然指は弦から離れるのです。
しかし実際には多くに人が弦から指を離す場合、自分の筋力を使って指を上方に持ち上げてしまいます。 その結果左手全体の動きが大きくなり、次への動作などに支障が出ます。

中にはこんな風に離してしまう人もいるが、押さえている力を抜くだけなら、指がそれほど上には上がらない。
・・・・・・・・やはりこういった話、静止画像ではわかりにくいですね、一応、動画も試しているのですが、まず静止画像に比べて動画の自撮りはなかなか難しい。 これらの静止画像(左手)は右手でカメラをもって撮っているのですが、動画だとこれでは音を出せない!
三脚を使ってもなかなか良い角度にならなかったり、露出不足になったり・・・・・・・
それよりも編集のほうが大変かな? とりあえず無料ソフトで・・・・・ ユーチューブへのアップの仕方は?
言い訳多いですね。 まあ何とか、そのうち。
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