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中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

中村俊三ギター・リサイタル 6月9日 ひたちなか市文化会館 2



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今回は19世紀の作品を中心に

 今回のリサイタルは前回お話した人気トップ2のバッハとバリオスの作品はちょっとお休みにして、ソル、ジュリアーニ、レゴンディ、メルツ、タレガといった、19世紀の作品を中心にプログラムを組みました。振り返ってみると、私のリサイタルの曲目はバッハやアルベニスなど、編曲ものが多く、ギターのためのオリジナル作品、特に19世紀のギタリストの作品は少なかった傾向もあります。

 そう言った点で、今回このような内容となったのですが、特にメルツやレゴンディの作品を、このひたちなか市文化会館で演奏するのは初めてとなります。タレガの作品も、ほぼ19世紀と言ってよいと思いますが、「椿姫幻想曲」は、タレガ作とはなっていますが、実際はタレガの先輩、あるいは師であるフリアン・アルカスの作品で、間違いなく19世紀の作品です。



最初の曲はドメニコ・スカルラッティ

 今度のリサイタルは前述の通り、19世紀の作品が主ですが、最初に演奏する曲としては、このイタリアの作曲家で、後にスペインで活動したドメニコ・スカルラッティの作品が相応しいと思いました。スカルラッティの作品は、18世紀のバロック時代の作品とはいえ、19世紀の音楽に近い感じもします。




ドメニコ・スカルラッティ
ドメニコ・スカルラッティ 1685~1757年 バッハ、ヘンデルと同年の生まれ。 イタリア出身で後にスペインで活動したことはボッケリーニと重なる。
 



バッハと同年の生まれ

 ドメニコ・スカルラッティは1685年にイタリアで生まれ、1757年マドリッドでその生涯を閉じています。つまりバッハと同じ年に生まれ(ヘンデルも同じ年)、バッハよりも7年長生きしたことになりますね。 イタリア出身の音楽家で、後にスペイン宮廷で活動したと言えば、ボッケリーニと同じ道をたどっていますが、ボッケリーニがマドリッドに来る12年前に没しているので、特に繋がりはないようです。



オペラ全盛期ではあったが

 ドメニコ・スカルラッティは数百曲(560曲とも言われるが)のチェンバロのためのソナタを作曲しています。ソナタと言ってもベートーヴェンやモーツァルトのソナタように多楽章の規模の大きいもではなく、単一楽章の、時間も数分程度のものです。

 父親のアレッサンドロ・スカラッティはオペラの作曲家として知られていて、オペラが盛んな時期ではありましたが、ドメニコ自身はオペラはあまり作曲していないようですね。どちらかと言えば、チェンバロ曲に特化した作曲家と言えるようです。




セゴヴィア以来ギターでも演奏されている

 スカルラッティの「ソナタ」は、ギターとの相性も良く、アンドレス・セゴヴィア以来、古くからギターでも演奏されてきました。当初はホ短調(原曲ハ短調K.11)をはじめ、ほんの数曲程度がギターで弾かれていただけでしたが、最近ではそれぞれのギタリストが独自にギターにアレンジして、かなり多くの曲がギターでも演奏されるようになりました。




2曲とも比較的ギターでもよく演奏される

 今回演奏するニ短調(原曲もニ短調K.213)とホ長調(原曲ホ長調K.380)は、ジョン・ウィリアムスなど、比較的ギターでもよく演奏されているものです。

 ギターへの編曲は私自身のものですが、若干の省略やオクターブの移動があるだけで、ほぼ原曲に近いものです。どちらも移調せず原調通りですが、チェンバロとの音域の違いにより、特に上声部は1オクターブ下げられています。私など、この音域に慣れてしまっているせいか、原曲の音域より、このギターの音域のほうがかえってしっくりくる感じもします。



シンプルな出だしだが

 ニ短調のソナタの冒頭の4つの4分音符はシンプルなものですが、印象深いですね。美しく響かせたいと思っていますが、ここは曲の始まりというより、リサイタルの始まりなので、絶対に失敗は許されませんね、 ・・・・そんなこと考えると、余計にミスする?




スカルラッティニ短調
ドメニコ・スカルラッティ ソナタニ短調K.213 中村俊三編曲  


 

 因みにK.の番号はカークパトリックというチェンバロ奏者兼、音楽学者が付けた整理番号で、作曲された順番ではなく、調性などによって付けられた番号です。 かつてはロンゴ番号が使用されていましたが、今現在ではこのカークパトリック番号で呼ばれることが一般的のようです。

 

スカルラッティホ長調
ホ長調K.380(中村編) ホロヴィッツもよく弾いていた曲。トリルがよく出てくるが、私は右指(主にpi)で弾いている。



 ソナタホ長調K.380はピアノでもよく演奏される曲で、スカルラッティのソナタの中でもよく知られた曲と言えます。トリルが頻繁に出てきますが、私の場合、右指で弾いています。かなり速く弾かないといけないので、ちょっと難しいですが、左手のスラー奏法よりは音が出ると思います。動画で見ると、アンナ・ヴィドヴィッチは左手のスラー奏法でもちゃんと音が出ていますね。





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絶対間違えたくない! なんて思うとかえってミスする?


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