中村俊三 ブログ

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 マウロ・ジュリアーニ : 大序曲 作品61


 パガニーニの後は、同じイタリア出身のギタリスト、マウロ・ジュリアーニの作品です。結果的にはイタリアの作品を並べた形になりましたが、この曲は今回のプログラムの曲のうち、最も後に決定しました。というよりこれまで、多少は練習で弾いていましたが、ステージなどで演奏した事はなく、演奏するのは今回が初めてです。


 前半のプログラムで、シャコンヌを弾く事はわりと早い段階で決めていて、練習も数年前から再開していましたが、他の曲としては当初、タルレガ編のショパンなどを考えていて、練習もしていました。2年ほど前にパガニーニの2曲をプログラムに加えることにしましたが、その時点ではショパンも演奏するつもりでした。


 しかし、しばらく練習しているうちに、パガニーニ - ショパン - シャコンヌ というのはどうもプログラム的にしっくりと来ない感じがして、ショパンの代わりに何か古典的な作品を置きたいと考え、モーツアルトのピアノのための幻想曲ニ短調(k397)を編曲してみました。曲はギターにもよくあって、とてもよい感じなのですが、弾くのは簡単でなく、ある程度練習してみたのですが、断念しました。でもたいへんギターにはよく合う曲だと思いますので、機会があればいずれまたこの曲に取り組んでみたいと思います。


 ソルの「魔笛」やグラン・ソロなども考えましたが、やはりしっくりとはゆかず、結局この大序曲を試してみることにしました。技巧的に難しい曲でもあり、これまでちゃんと弾いた事のなかった曲なので、若干不安もありましたが、一週間ほど練習してみると、何とか弾けそうな気もしたので、やってみることにしました。というわけで今年の1月にこの大序曲が新にプログラムに加わり、この時点で今回のリサイタルの全曲目が決定しました。


 こう決まってみると、自分ながらにとても”すわり”のよいプログラムになったように思います。まず”歌の国”の音楽パガニーニ、超絶技巧も垣間見えます。そして同じイタリアの音楽で、軽快さと華やかさのジュリアーニの曲。このジリアーニはこの後の重厚なシャコンヌとの対照にもなっています。そして軽妙なガヴォットをはさんでバッハの大曲、シャコンヌ。この曲はこのリサイタル全体の重心にもなっています。


 話を「大序曲」のほうに戻しますが、この曲は序奏とソナタ形式で書かれたアレグロからなります。華麗さと軽快さが特徴のジュリアーニの典型的な曲といえるでしょう。技術的にはなんと言っても軽快な”指さばき”が必要で、若い頃でもなかなか弾ききれなかった曲を今頃弾くのも何ですが、ただ若い頃弾けなかった下行アルペジオの3連符は今は何とか弾けるようです。指が速く動くようになったというより、考え方なのでしょうか。どちらかと言えば若い人向きの曲なのですが、年齢を感じさせない演奏になればと思います。
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