中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

 昨日(12月2日)用事でギター文化館(石岡市)に行きました。当館代表の木下さんから「修理から帰ってきて、弾ける状態になったのでいかがですか」と言われ、当館マヌエル・カーノ・コレクションの中から3本の楽器を弾かせてもらいました。

 これらの楽器は時々ガラス・ケース越しに眺めるだけで実際に弾かせてもらうのは初めてです。私は仕事でギターをやっている割には楽器にはあまり詳しくなく、特に材料だとか、力木のことなどはよくわからない方です。と言っても楽器に興味がないわけではなく、料理に例えればおいしいものを食べるのは好きだが、レシピには興味がないといったところです。

 最初に弾かせてもらったのは、マルセル・バルベロ。1910年前後の作品だと思います。アルベニスのグラナダを弾き始めましたが、2弦、3弦で弾くメロディには微妙なニュアンスの変化が伝わり、このように中音域を歌わせられる楽器はあまり弾いたことがありません。楽器そのものはかなり軽く出来ていて、裏板にはシープレスというフラメンコ・ギターなどによく用いられる材料が使われているそうです。とても個性的な楽器だと思いました。

 次に弾いたのはサントス・エルナンデス。詳しいことは忘れましたが、同じく20世紀初頭の作品だと思います。こちらはバルベロとは正反対で、低音と高音に特徴があるようです。なんといっても重厚な低音、高音は逆に軽めな音に感じます。華やかな楽器と言えるでしょうか、大序曲を弾いてみました。気持ちよく弾けました。

 最後にマヌエル・ラミレスですが、同じ名前でもホセ・ラミレスⅢとは全く傾向の違う楽器で、ラコートなどの19世紀前半の楽器に近い音質を感じました。ただし楽器の形や大きさなどは現代の楽器と同じです。パガニーニや、ソルの「魔笛」を弾いてみました。自分で弾いているとやや軽めな音に聴こえますが、楽器の正面で聴くとクリヤーで、強い音に感じます。ステージでの「音のとおり」はたいへん良い楽器なのではと思いました。

 しばらくはギターをあまり弾かないつもりでしたが、これらの歴史的な名器を前に、結構しっかりと弾いてしまいました。ちょっと疲れましたが楽しいひと時でした。来年の5月連休(5月3~5日)での当館のイベントではこれらのマヌエル・カーノ・コレクションを使用したコンサートも予定されているそうです。

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