中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。


ミスの効用

 ギターを弾く人なら誰しも、ミスなどこの世から消えればよいと思うはず、あるいはミスなどあってはならないものと思っていると思います。でも世の中一方的に悪いものなんてないのでは、誰からも嫌われている「ミス」ですが、どこかに有用な面もあるのでは。ということで、今回はミスの「効用?」についての話です。



練習過程のよい指標

 一番わかりやすいこととしては、まず皆さんが熱心にギターを練習する大きな理由としては、「ミスをしないように」、あるいは「この曲まだたくさん間違えてしまうから」ということがあると思います。確かに本来、良い演奏するためには決してミスをしなければよいというわけではありませんが、現在弾いている曲で、まだミスが頻発すれば、まだまだ練習しなければならないと思うでしょうし、ある特定の個所が決まってミスするということになれば、その個所は弾き方に何か問題があることがわかります。ミスの少ない曲、あるいは部分はたいてい合理的な指使いになっていたり、あるいはレガートな演奏が出来ているところです。少なくとも技術的には比較的問題が少ないところとわかるでしょう。少なくとも練習中のミスはその練習過程のよい指標となると思いますので、有効に使えば効率的な練習が出来ると思います。



ミスしたら「儲け!!」

 発表会やコンサートで弾く場合は、特にミスはしたくないものですが、そう思えば思うほど間違えてしまうのも事実です。時には練習中にはありえないミスもしてします。ある意味こういったことは不可抗力に入るかも知れませんが、でもたいていのミスは練習中にもしていたり、少なくともその兆候はあるのではないかと思います。そういったものを上手く利用すればいざと言う時の対策が立てられるでしょう。また発表会などでは、たとえミスしたとしても、音楽の流れを壊さないように先に続けなければなりませんが、もし練習中に全くミスすることがなかったとすれば、きっと相当パニックを起こしてその先が弾けなくなってしまうでしょう。でも幸いというか、練習中にミスをしない人など現実にはいませんからそんな心配はないと思います。そう考えると練習中のミスは必要不可欠のものでしょう。というわけで皆さんも練習中にミスしたら「儲けた!!」と思って下さい、それによっていろいろなことが練習できます。

 でもステージで大きなミスをしたら・・・・・   それは「なかった」ことに・・・・・



「ビリつき音」は押さえる位置の目安

 これはミス言えるほどのものではありませんが、わかりやすい具体的例を一つ挙げます。左指は基本的に「各フレット間の最も右よりのところ=各フレットのすぐ左側」を押さえなければなりませんが、フレット間の「中央付近」、あるいは「左より」のところを押さえると、ビービーとか、ジージーとかいう感じの雑音が出ます。これを「ビリつき音」などといったりしますが、この「ビリつき音」というのは押さえた位置がずれているということを知らせてくれています。その場合は押さえる位置、細かく言えば裏側の親指の位置を少し右に修正すればよいと言うことになります。もっとも前に言ったとおり「弾きなおし」はいけませんから、「次の音から」位置をずらして下さい。また多少位置がずれていても強く押さえるとその「ビリつき音」はなくなりますが、そうするとせっかくの警告音も無駄になり、位置の調節が出来ないことになります。したがって左指は位置がずれるとこの「ビリつき音」が出るくらいの力で押さえたほうがよいのです。前にも書いたと思いますが、左指は常に最小限の力で押さえなければなりません。



ミスがあることで説得力が出る

 前回の話で、「低音は特に『間違いやすいから』十分に注意して聴くように」といった内容の話をしたと思います。 しかし本当は「ミスを防ぐために」聴くのではなく、聴くことそのものがとても大事なことなのです。これも前に書きましたが、自分で弾いた音を聴き取ることは演奏する上では最も重要なことです。しかしレッスン中に「自分の音をしっかり聴いて下さい、特に低音は聴き取りにくいですから」と言ってもあまりピンとこない人も多く、
 「今、違う弦を弾いてしまいましたね、ここの低音は楽譜では『レ』ですが、今弾いた音は5弦の『ラ』でした。自分で弾いた音が『レ』か『ラ』かしっかりと聴き分けて下さい」

と言った方がずっと生徒さんも理解しやすいようです。また低音を間違えても気がつかなかった場合などは、その生徒さんが自分で弾いた音を聴いていなかったということが「自覚」出来ます。これらのことなども実際にミスがないと実感しにくいことです。やはりミスは必要な?ものでしょう。

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