中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

 今日=3月13日(土) ひたちなか市アコラで河野智美さんのミニ・コンサートを聴きました。河野さんは昨年の東京国際ギター・コンクールで第3位を受賞しました。演奏曲目は以下のとおりです。



 吉松隆     : 風色のベクトル

 G.レゴンディ : 練習曲第1番、 夢
 
 J.S.バッハ   : アンダンテ、アレグロ

 D.ボグダノヴィッチ : ソナタより第1,2,4楽章 

 I.アルベニス    : アストウリアス

 F.タレガ      : アルハンブラの想い出


 
 そういえば、最近週に一度仕事で常陽芸文センターに行くだけで、ほとんど外出していませんでした。「今年は近くで行われるコンサートなどには積極的に聴きに行こう」と言っていた割には、このところほとんど引きこもり状態です。昨年、一昨年とちょっとがんばったせいもあるかも知れませんが、この2,3ヶ月間仕事以外で外出したのは、1月のアコラの新年会以来かも知れません。でも意外とこれが楽しい、根っからのイン・ドア派なのでしょうね。もう1,2ヶ月くらいは「引きこもり」たいと思っています。




             河野智美


 と言うわけで、今日は久々のコンサートというか、外出です。河野さんの演奏を聴くのはは1996年のクラシカル・ギター・コンクール時以来だと思いますが、その時の記憶などほとんどなく、実質上は初めて聴くといえるでしょう。今日聴いた河野さんは、そのキャリアが示すとおり、的確な技巧と美しい音を持つすばらしいギタリストと感じました。


 「風色のベクトル」はじっくりとギターの響きを聞かせる部分と、活発な動きの部分とになっていますが、そのギター的な響きの美しさがとてもよく感じられました。特に日本的な素材を使っているわけでもないと思いますが、こうした響きを重んじる音楽は、やはり「日本的」ともいえるように思います。武満徹の音楽にも言えますが。


 レゴンディの曲はどちらも難しい曲ですが、それを感じさせることなく、また前の曲とはうって変わって、ロマン派的な語り口調です。弱音から入るトレモロはたいへん美しい。


 ボグダノヴィッチの曲は吉松隆の曲とほぼ同時代の曲と思いますが、吉松の曲に比べると、リズムの要素が強く、響きも「行間を読む」的ではなく、直接耳に訴えるという感じで、なかなか面白い和音も出てきます。


 バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタからの2曲は、ゆっくりと歌う曲と快速なテンポの曲の組み合わせで、とても楽しめました。アンダンテは表情豊かに歌わせる一方、装飾もいろいろほどこしてあります。「アレグロ」はイ短調というせいもあってか、ギターにはよく馴染む曲(技巧的には難しいが)で、強弱の陰影もつけながら、颯爽と弾いていました。


 「アンコール代わり」と言う2曲、アストゥリアスは速いテンポながら、和音をノイズを出すことなく、きれいに弾いていたのが印象的です。「もう指が痛い」と言って弾き出した「アルハンブラの想い出」もとても美しく、なお且つ「フル・リピート」で弾いていました。「(ミニ・コンサートのわりには)長いコンサート」と言っていましたが、とても短く感じたコンサートでした(実質1時間前後)。



 
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