中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

 次の日曜日(11月14日)、ひたちなか市文化会館小ホールで、「第14回水戸ギター・アンサンブル演奏会」を行います。プログラム、およびメンバーはは次のとおりです。


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<合奏>

  ルーマニア民族舞曲  (B.バルトーク~中村編)
   

<ギター独奏>   中村俊三

  ラ・パロマ      (イラディエール~タレガ編)     
  奥様お手をどうぞ   (L.エルビン~中村編)        
  ラ・クンパルシータ  (G.H.M.ロドリゲス~中村編)

   
<ギター二重奏>   佐藤智美   中川真理子


  エリート・シンコペーション  (S.ジョプリン~中村編)
  サマー・タイム        (G.ガーシュウィン~中村編)
  ラグタイム・ダンス      (S.ジョプリン~中村編)


<独奏>   丹 朋子

  ベニスの謝肉祭  (F.タレガ)
       

<二重奏>   中村俊三   丹 朋子
    

  セレナード ト長調作品96-3   (全3楽章 F.カルリ)
           

<合奏>   

  組曲「展覧会の絵」より  (M.ムソルグスキー~中村編)
     プロムナード、 古城、 ビドロ、 バーバ・ヤーガの小屋、 キエフの大門




  (ステージ向かって左より)

アルト・ギター      丹 朋子   佐藤智美     

プライム・ギター1    中川真理子  佐藤眞美

プライム・ギター3    市毛和夫            

コントラ・バス・ギター  後関信一

プライム・ギター4    石川博久   及川英幸     

プライム・ギター2    中村俊三



「ルーマニア民族舞曲」、「展覧会の絵」

 今回の合奏バルトークの「ルーマニア民族舞曲」とムソルグスキーの「展覧会の絵」です。バルトークの曲はピアノ曲からの編曲ですが、バルトークの作品としてはたいへんよく演奏される曲です。独特の雰囲気をもったメロディは、なかなか印象深いもので、最後の方はテンポも速く、ノリのよい曲となっています。

 本来はピアノ独奏曲ですが、オーケストラの名曲としても知られている「展覧会の絵」からは5曲抜粋して演奏します。かつて山下和仁さんが驚異のテクニックで、ギター独奏で演奏し、話題になったことは記憶にある方も多いでしょう。セゴビアも「古城」を演奏していました。「バーバ・ヤーガの小屋」から「キエフの大門」にかけてはオーケストラの”鳴らしどころ”なので、音量の小さいギター合奏でそのイメージを出すのはなかなか難しいのですが、少しでもオーケストラのイメージに近づけられればと思います。



「ラ・パロマ」、「奥様お手をどうぞ」、「ラ・クンパルシータ」

 私の独奏はタンゴ3曲ですが、私の曲材用のCDに収録したものの中からですです。それらのCD(4種類)は当日会場でも販売します。「ラ・パロマ」は現在でもタンゴの名曲として知られていますが、19世紀に作曲され、ギタリストのフランシスコ・タレガがギター独奏に編曲しています。「奥様お手をどうぞ」と「ラ・クンパルシータ」もタンゴの名曲と知られていますが、こちらは20世紀の作品で、アレンジは私のものです。



        10水戸GE

「ポピュラー・ギター・ミュージックⅡ」のCD  「奥様お手をどうぞ」、「ラ・クンパルシータ」などの他、映画音楽やタンゴなどのポピュラー曲が入っている。



ベニスの謝肉祭

 パガニーニの原曲をもとにタレガが作曲したものですが、タレガは自らのコンサートでは必ずといってよいほどこの曲をプログラムに入れていて、タレガの愛奏曲中の愛奏曲と言えます。譜面は何種類か残されているようですが、今回の演奏では阿部保夫編を用います。現代ギター社の譜面は1920年頃アリエール社から出版されたものをもとにしていますが、この阿部編はそれとは別の譜面をもとにしているようです。

 この阿部編はアリエール社のものより変奏の数も少なく(8つ)、確かに実用的かも知れません。ただし2つの変奏を形のうえだけ1つの変奏のように書いてあるところもあり、実質上はもっと変奏の数は多くなっています。デビット・ラッセルもこの版で弾いています。

 各変奏はハーモニックスやピッチカート、グリサンド、トレモロなど特殊技法(あまり特殊ではないが)を用いた”技術系”の変奏と、ギターという楽器を究極まで歌わせるための変奏とに分けられます。やはり何といっても難しいのは”歌わせる”変奏で、今回の演奏者の丹さんと一緒に、「タレガならどんな風に演奏しただろうか」などと考えながら、練習してきました。



エリート・シンコペーション、サマータイム、ラグタイム・ダンス

 佐藤智美さんと中川さんの二重奏はスコット・ジョプリンのラグタイム2曲とガーシュウィンの「サマータイム」です。ラグタイムは19世紀末から20世紀初頭のアメリカで流行した、ピアノ音楽です。ステップを踏むようなリズムが特徴の、軽快で楽しい感じの音楽ですが、1920年頃にはあまり演奏されなくなったようです。1970年代に映画「スティング」に使われ、それを契機にまた人気が復活し、最近でもよく聴かれるようになりました。

 ジャズの前身とも言われますが、即興性はあまりなく、どちらかと言えば書かれた楽譜通りに演奏する音楽のようです。今回のギターへのアレンジもオリジナルのピアノ曲に沿ったものです。

 サマータイムは原曲はガーシュウィンのオペラ(ボーギーとベス)の中で歌われる歌ですが、いろいろな楽器でも演奏され、クラシック、ポピュラーを問わずいろいろな音楽家に歌われ、演奏されている曲です。今回のアレンジは10数年ほど前、私がギター五重奏のためにアレンジしたものを、さらに二重奏にアレンジしたものです。チョーキングやブルー・ノート・スケールを用い、ブルース風になっています。



 セレナード ト長調 作品96-3

 私と丹さんの二重奏は、フェルナンド・カルリの作品96の「3つのセレナード」からです。「3つのセレナード」の第1番はイ長調で、昨年の6月の水戸ギター・アンサンブルの演奏会で、私と鈴木幸男さんで演奏しましたので(第2、3楽章のみ)、その続編的ですが、今回は「第3番ト長調」を演奏します。

 この「第3番ト長調」は「第1番イ長調」ほどは演奏されませんが、なかなか軽快で楽しい曲です。かつて、伝説のデュオといわれるプレスティ&ラゴヤの名演奏があることもご存知の方も多いのではと思います。「第1番」同様に3つの楽章からなりますが、第3楽章では第2楽章が調が変って再び登場します。この第2楽章は主題と変奏になっていますが、そのテーマはハイドンの交響曲「驚愕」の第2楽章に似ています。



 


    第14回水戸ギター・アンサンブル演奏会

    2010年 11月14日(日) pm.6:00   ひたちなか市文化会館小ホール

    入場無料 



ご来場お待ちしています
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