中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

アガリに対処しやすい右手 ~フォームについてなど

 ステージでの演奏は、どうしても右手が不安定になりやすいもの。左手の方は練習できちんと出来ていれば、だいたいは本番でもなんとかなるのですが、右手の方は緊張すると指が震えたり、空振りしたりと、練習時とは全く違う感じになってしまたりすることがあります。

 暗譜についても前述のとおり、努力で克服出来ることも多いのですが、この「右手」に関しては、なかなか対処が難しいものです。その分より深刻な問題かも知れません。これからお話することも完璧な対処法とは言えないのですが、多少なりとも症状を緩和する方法として読んでいただければと思います。


 私自身の話は前にしましたが、若い頃はステージでも右手が練習時に比べて、特に変るということもありませんでした。しかし40代の中頃からでしょうか、体が変ったのか、精神的に何かが変ったのか、ステージデギターを弾くと右手が不安定になるようになりました。右手が震えるようになったというより、正確には「震えに弱くなった」と言えるのかも知れません。若い頃は多少震え気味でもあまり気にならず、速いアルペジオなどでも1曲目から練習時とほぼ同じように弾くことができました。

 しかし最近では、コンサートが始まってから15~20分くらいは、練習時とはだいぶ違った感じになってしまいます。一時期かなりひどい時もあったのですが、現在はフォームの若干の変更、プログラムの構成の工夫などで“それなりに”対処しています。



基本を守る

 右手については、はやり“基本”を守るということがいろいろな場面に対処する最も重要なことだと思いますが、それについては以前にもお話しました。その時の記事と重複しますがあらためて書いておきましょう。



斜め45度は和音、アルペジオで有利

 まず人差し指、中指、薬指の3本は弦に対して“斜め45度”くらいにします。これは現在ほとんどのギタリストが行なっていることで、これはいろいろな意味で合理性が高く、また豊かで美しい音が出せます。同時に安定したフォームと言え、緊張に強い弾き方とも言えます。特に和音やアルペジオの時にその効果は高くなります。

 欠点としてはいわゆる“逆指”が弾きにくいことや、i、mの交互のアポヤンド奏法の時、指の長さの違いがはっきりしやすいことがあげられますが、それを考慮してもプラスの面のほうがずっと大きいでしょう。



手首の間接は曲げない(手首を前に突き出さない)、右手はなるべく弦に近く

 次に“手首の間接を曲げない”ということも重要です。右手首の間接をのばして腕が指先にかけてほぼ直線になるようにし、右手全体が弦からあまり離れないようにします。つまり右手全体をなるべく弦に近いフォームをとるわけです。手首の間接を曲げて手首が前方に突き出すようなフォームをとると右手が不安定になります。



野球の一流選手は内角打ちが得意

 当然のことながら右手が弦に近いほうがコントロールがよくなり、弦をしっかりと掴んで、正確に強く弾くことが可能です。野球の“内角打ち”と同じく打点が体に近いほうが飛距離の打率もあがるはず、プロ野球の一流選手はたいてい内閣打ちが得意・・・・ 違うかな? 本当は野球のことは詳しくない。



右ひじはやや右めに

 右ひじの位置でも演奏の安定感は若干異なってくると思いますが、右ひじは、どちらかと言えばボディのやや“右め”のところに乗せた方がよいと思います。また若干自分のほうにひき付け気味にします。右側を引きつければ、逆に左側、つまりギターのヘッドの方が前に出てきますから、左手も見やすくなり(楽譜も!)、フォーム全体としてもよくなるでしょう。


左手よりも右手を意識したフォーム

 ギターのヘッドを低くすると、左手が押さえにくくなりますが、逆に上げすぎると右手が下り過ぎることになり、右手が不安定になります。ギターを持つフォームは普通「左指の押さえやすさ」を中心に考えられますが、右手の安定はより重要と思います。因みに私自身は足台よりも、ギター・レストを使ったほうが右手が安定するように感じます(右ひじが足台を使った場合に比べ、やや上がり気味になるため)。

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