中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

昨日=9月10日(土) 水戸市にある茨城県民文化センター小ホールで、谷島崇徳、谷島あかね夫妻のピアノとギターのコンサートを聴きました。プログラムは以下のとおりです。



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<第一部 ギター・ソロ  谷島崇徳>

F.ハンド : Celtic tale
Missing her
Elegy for a king

L.ブローウェル : 舞踏礼賛

佐藤弘和 : ベイビーズソングより「結」、「萌真」

吉松隆 : 水色のスカラー



<第二部 ピアノ・ソロ 谷島あかね>

吉松隆 : 4つの小さな夢の歌、 緑のワルツ、 虹色の薔薇のワルツ

チャイコフスキー : 「四季」より「松雪草」、「舟歌」、「秋の歌」

カプースチン : 8つの演奏会用練習曲より「プレリュード」、「夢」、「トッカーティナ」



<第三部 ギター&ピアノ>

ジュリアーニ : ロンドⅠ、Ⅱ

ボッケリーニ :ファンダンゴ

佐藤弘和 : はかなき幻影

壺井一歩 : バラの組曲より「粉鐘楼」、「わかな」 (谷島夫妻への委嘱曲)


 上記のようにかなり盛りだくさんの内容で、日本人の作品を中心とした個性的なプログラムです。また開演前に熊坂勝行さんの独奏(森に夢見る)と熊坂、谷島崇徳両氏による二重奏(長岡克己:ルイ)も演奏されました。

 水戸市近辺のコンサート会場は震災の影響でまだ使用不可のところが多いのですが、この県民文化センターの小ホールは健在のようです。私も1970~80年代には教室の発表会やリサイタルなどで毎年のように使ったホールなのですが、久々に来てみると、さすがに古いせいか、残念ながら音響がよくない。

 しかしそうした若干のハンディも乗り越えて、演奏にはたいへん力の入ったもので、その準備等も含め、演奏に対する二人の熱意が感じられる内容でした。


ギター・ソロ

 F.ハンドの曲はジャズ風と言えると思いますが、ケルトの音楽の影響があるようです。「現代音楽は昔勉強したけれど、ちょっと聞きずらいかも知れません」と言って始まったブローウェルの「舞踏礼賛」はゴツゴツした感じのリズムではなく、軽快なものでむしろ聴きやすい感じでした。また前半の部分ではアクセントやテンポの取り方など独特の感じでしたが、アーティキュレーション(音を切る、伸ばす)にも細心の注意を払い、また適切なものと感じました。

 吉松隆の「水色のスカラー」は5つの小品からなり、それぞれ親しみやすい曲です。5曲目の「ロンド」はなかなか難しそうですが、技術的に何の問題もない演奏でした。



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ピアノ・ソロ

 ピアノの演奏では、このホールでも十分に音が通ります。吉松の「4つの小さな夢」は春夏秋冬に因んだ4曲からなりますが、もともとはハーモニカとギターのための曲だそうです。それぞれ和む感じの曲で(「8月の歪んだワルツ」は5拍子?)、谷島あかねさんは出産を間近に控えているとのこと、お腹の赤ちゃんもお母さんのピアノを聴いて和んでいることでしょう。

 チャイコフスキーの曲になるとピアノの響きも一転して、とてもクラシック音楽的な響きとなります。今回のコサートではこうしたロマン派的な曲が少なかったので、逆に特徴的です。カプースティンと言う作曲家はロシア系の人と思われますが、内容はかなり「ジャズ的」です。快演でしたが、かなりエネルギーを要する曲ということで、身重のあかねさんには負担が大きすぎたようで、演奏終了後しばらく立ち上げれないというシーンもありました。



ギター&ピアノ

 ギターとピアノの二重奏では、ホールの関係上どうしてもギターの響きが今一つ客席まで届かないといったところもありますが、演奏自体は当然のごとく息の合ったもの。ジュリアーニの2曲はなかなか珍しい曲だと思いますが、それぞれ長調と短調の曲でした。ボッケリーニの「ファンダンゴ」は比較的馴染みのある曲(ジュリアン・ブリーム編?)で、フラメンコ風でスリリングな曲です。

 「バラの組曲」は夫妻のために作曲された曲だということですが、本来は4曲あり、今回演奏したのはそのうち2曲で、ピアノとギターが交互に語り合うような作品です。来年ギター文化館で全曲演奏する予定と言っていました(そのほうがずっと曲の内容が伝わると思います)。



 今回のコンサートは、あかねさんにとっても、近々生まれてくる二人目のお子さんにとってもたいへん重要な時期と重なってしまいました。ぜひ無事に出産なされることをお祈りいたします。
 
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