中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

だいぶ間が空いてしまいましたが

 ギター文化館での私のコンサートが終わって2週間経ちました。一応今年のコンサートの予定はすべて終わりで、しばらくは予定はありません。当ブログのほうもこのところコンサート関係の記事となっていましたが、思い返すと10月頃までアルゲリッチの本とCDを紹介していたところでした。CDのほうはまだショパンの協奏曲のCDを紹介しただけだったと思います。

 しばらく間が空いてしまって、読んでいただいた方も前の話を忘れてしまっているかも知れませんが(私自身が一番忘れている?)、やり始めたことはやはりちゃんとやらなければならないと思いますので、気を取り直して再開したいと思います。もちろん紹介すべきすばらしい名盤はたくさんあります。

 アルゲリッチのソロの録音は少ないといっても協奏曲や室内楽などを合わせるとかなりの数になりますので、もちろん紹介出来るのはその中のごく一部。皆さんのこだわりの名盤や、優れた録音が多数抜けると思いますがご容赦下さい。




モーツァルト: ピアノ協奏曲ニ短調第20番他  共演アレクサンドル・ラビノヴィッチ 


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 前回(といっても一ヶ月以上前ですが)紹介したショパンの協奏曲をはじめ、チャイコフスキー、シューマン、ラヴェルなどのピアノ協奏曲はアルゲリッチにとっては”十八番”ともいえるレパートリーで、演奏回数や、録音はかなり多いもです。またそれらは多くの音楽ファンや評論家などから高い評価を受けていています。

 そうしたものに比べ、モーツアルトの協奏曲はアルゲリッチの場合、演奏回数も演奏曲目もあまり多いとはいえません。またその評価も賛否両論といったところかも知れません。でもこの「第20番ニ短調」の演奏は、私自身としては、他のピアニストのものに比べても特に印象的な演奏と思っています。

 モーツァルトの作品の中でも極めて”デーモニッシュ”な曲と言われるこの曲ですが、ラビノビッチと共演したこの演奏は、まさに”鬼気迫る”もので、たいへん凄まじい演奏と言えます。



アレクサンドル・ラビノヴィッチ

 共演者はアレクサンドル・ラビノヴィッチで、ラビノヴィッチとは結婚はしていなかったようですが、”恋愛関係”にはあり、しばらくの間一緒に暮らしていたそうです。ラビノヴィッチはピアニスト、指揮者、作曲家と何役もこなす奇才と言われる人ですが、このアルゲリッチとの共演以外ではあまり知られていないようです。アルゲリッチはこのラビノヴィッチの作品もいくつか演奏しています。

 まるで煽り立てるようなラビノヴィッチの指揮、それに呼応するアルゲリッチ。まさに血しぶきがあがるような演奏です。演奏が進むにつれて熱を増す感じで、ライブ録音ではないとのことですが、聴いている感じではライブ感満載です。



共演者に影響されやすい?
 
 普通協奏曲の場合は、ソロに比べて演奏者の個性や音楽性などが出しにくいと思いますが、アルゲリッチの場合はむしろ協奏曲のほうにそれらがよく出るようです。それだけ彫の深い表現力を持っているということでしょうか。

 またもう一つのアルゲリッチの特徴として、共演者の影響をたいへん受けやすいピアニストでもあるようです。そしてその共演者には個性の強い人のほうが相性はよいようです。その強い個性との”やりとり”を楽しんでいるのかも知れません。

 このCDではそのラビノヴィッチがアルゲリッチの底知れない表現力を上手く引き出した感じになっています。一般的にはそれほど高い評価を受けているCDではないかも知れませんが、際立つ名盤だと私は思います。確かに”癒し系”のモーツァルトではありませんが。

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