中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

 今日(5月5日)ギター・フェスティヴァルinやさとの一環の「ギター文化館所蔵銘器による藤井敬吾ギター・リサイタル」を聴きました。プログラムと使用楽器は以下のとおりです。



二つのソナタ(スカルラッティ) <使用楽器>ミゲル・ロドリゲス 
チェロ組曲第1番(J.S.バッハ)       サントス・エルナンデス
組曲ホ長調(ブレッシャネロ)        アントニオ・デ・トーレス
幻想曲「別れ」(ソル)           サントス・エルナンデス


中世組曲(藤井敬吾)            ミゲル・ロドリゲス
4つのマズルカ(タレガ)          アントニオ・デ・トーレス
アランブラの想い出(タレガ)        サントス・エルナンデス
3つの小品(A.ラウロ)          サントス・エルナンデス

 


 藤井敬吾さんは作曲家としても名が知られていますが、演奏技術も圧倒的なもので、まさに鬼才といえるでしょう。

 スカルラッティの1曲目のソナタは聴いたことがないので(聴いても忘れている?)。番号等はわかりません。2曲目のほうはピアノでもよく弾かれるホ長調K380(L23)ですが、1音下げてイ長調で演奏していました。装飾音なども加え、なおかつ速めのテンポで演奏しているので華やかに聴こえます。

 バッハの「チェロ組曲第1番」はどちらかと言えば、元々大人しい感じの曲ですが、対旋律や装飾を加え、さらに速めのテンポで弾くなど、スカルラッティ同様華麗でスリリングな曲になっています。プログラムには書かれていませんが、藤井さん自身のアレンジでしょう。こちらはギターでは一般的な二長調で弾いています。

 ”ブレッシャネロ”とは聞き期馴染みのない名前ですが、バッハよりも少し後の時代のイタリアの作曲家だそうで、ギターによく似た楽器の「コラシオーネ」と言う楽器のための作品だそうです。4つの楽章からなっていて、それぞれの曲名などは書かれていませんが、第1楽章は4拍子系、第2楽章は3拍子系、第4楽章は6/8拍子のシチリアーナ風、第4楽章は三連符の速い曲になっています。ヴァイスのリュート曲にもちょっと似た感じがありますが、主旋律はわかりやすく、親しみやすい感じもあります。

 ソルの幻想曲「別れ」は、藤井さんの師であるホセ・ルイス・ゴンザレスのレパートリーにもなっていましたが、ゴンザレスがこの曲を弾くようになったいきさつを話されていました。ゴンザレスはこの曲は藤井さんの薦めと、藤井さんのレッスンを通じて覚えたのだそうです。そう言えばゴンザレスはバリオスの曲なども生徒のレッスンで覚えたとか。

 「中世組曲」は藤井さんのオリジナルですが、もともと「サンタマリア頌歌」のイントロダクションや間奏として作曲したそうですが、なかなか面白い曲でした。

 「4つのマズルカ」は「マリエッタ」、「スェーニョ」、「アデリータ」、「マズルカト長調」の4曲でしたが、どの曲もやや速めのテンポで演奏していました。「アランブラの想い出」も速めのトレモロながらノイズなどはほとんどありません。

 ラウロの3つの小品は「ネグリート」、「ネグラ」ともう1曲の曲名は聞き取れませんでした。アンコール曲はバーデン・パウエルの「宇宙飛行士」とナポリ民謡「おおソレミオ」でしたが、「おおソレミオ」は伴奏付きのマンドリンをギター1台でやっていしまうという、藤井さんならではの演奏です。普通の人が真似したら指が”つる”くらいではすまないでしょう(その前に真似できない!)。
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