中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

凄い天気でしたね

 今日(5月6日)はたいへんなお天気でしたね。そろそろ出かけようという頃に大粒のひょうが降り始め、どうしようかと思っていたら、ちょうど出かける時間(14:00)におさまったので出発しました。しかし水戸市を出たあたりで前が見にくくなるくらいの凄い雨となり、雷も鳴り出しました。

 再び大きな音をたてながら雹が車のフロント・ガラスをたたき出しまし、ガラスが割れないかなと不安でした。途中、停電で信号もつかなくなったりして、結構怖かったです。普通雷雨というのはそんなに長続きはしないものですが、今日の雷雨はしぶといですね。


 さてそんな感じで4日のシニア・ギター・コンクール、昨日の藤井さんのリサイタルと、3日続けてギター文化館ですが、今日(6日)は北口功さんのリサイタルです。こんな天気にも関らずかなり人が来ていました。ギター製作家の松村さんも関西から聞きに来ていました。プログラムは以下のとおりです。



J.S.バッハ   ロンド形式のガボット

F.ソル     グランド・ソナタ第2番Op.25

F.シューベルト  郵便馬車、 セレナーデ、 仮の宿、 影法師

  前半使用楽器 松村雅亘 2000年



M.デ・ファリャ  ドビュッシー賛歌

A.ホセ    ギターのためのソナタ

I.アルベニス  アストゥリアス、 カタルーニャ奇奏曲、 セビージャ 

  後半使用楽器 ドミンゴ・エシテソ 1923年  ギター文化館所蔵



 プログラムの前半ははるばる関西からこの会場のに来ていた松村さんの楽器を使用しての演奏です。この楽器は全体を包みこむような膨らむ低音が特徴ですが、アコラで聴いている感じより、この会場のほうが明るく聴こえます。よく響く会場だけに、かえって不明瞭になったりすることもありますが、かなりクリヤーに聴こえます。


 前半のプロの中心はやはりソルのソナタだと思いますが、この曲は北口さんが「一生の課題」として取り組んでいる曲だそうです。古典派のソナタとしてはちょっと変ったソナタで、ハ短調の第1楽章は次のアレグロ楽章のための序奏的なのですが、この「序奏」がかなり長くてしかもたいへん充実した曲となっています。もしかしたらこのソナタの4つの楽章の中で最も充実したものかも知れません。


 北口さんの演奏では各声部の音それぞれに留意が行き届き、まるで室内楽のように聴こえます。ソルの曲を優れた演奏で聴くと、ほとんどの場合、この「室内楽的」に聴こえるようです。もともとそのように作曲されているのでしょう。


 この後にこのソナタの中心楽章(少なくとも形の上ではそうなっていると思いますが)である第2楽章の「アレグロ・ノン・トロッポ」となっています。この曲も多声部的で、ソナタ形式の充実した曲です。この二つの楽章だけで相当な内容で、時間的にも15分以上にはなるでしょう、結構お腹いっぱいになります。


 この後まだ二つの楽章が続くわけですが、北口さんは第4楽章の「メヌエット」は第3楽章の「主題と変奏」のコーダとみなして、両方で一つの楽章としています。確かに重厚な冒頭の二つの楽章に対しては、束にならないと受けきれないでしょう。それでもやっぱり頭が重いですが。


 後半のファリャの「ドビュッシー賛歌」は譜面にかなり細かい書き込みがありますが、そういったものをたいへん深く読み込み、とても立体感のある演奏となっています。こういったことが「解釈」というものかも知れません。


 後半の中心は4つの楽章からなるホセの「ソナタ」と考えてよいと思います。この曲については当ブログでも何度か書きましたが、最近たいへん評価の上がっている曲です。かなり難しい曲なので比較的遅めのテンポで演奏する人が多いのですが、北口はかなり速めのテンポをとっていました。かなり”熱い”演奏といっても良いでしょう。


 北口さんは、日頃は穏やかな人柄ですが、ギターの演奏となるとそうしたものとは別な面が出るのでしょう。前回アコラのほうでは中の二つの楽章だけの演奏でしたが、こうして全曲聴いてみると北口さんの表現したいものが伝わってくるような気がします。それにしてもこの曲は不思議な魅力を持った曲ですね。


 アルベニスの3曲の演奏の後、アンコールとして、ガボット(チェロ組曲第6番~バッハ)、 祈り(バリオス)、 禁じられた遊び、 アランブラの想い出(タレガ)が演奏されました。

 

 昨日の藤井さんのコンサートとはいろいろな意味で対照的だと感じました。藤井さんについては「才」といった言葉がよく似合うと思いますが、北口さんの場合は何でしょうね、「気」かな? 「魂」かな? 「深」かな? ・・・・・・あまり漢字が得意でないので、残念ながら適切な文字が浮かんできませんが、表面的な言葉ではないでしょう。
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