中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

ほんのちょっと前まで暑すぎたのに・・・・

 1ヶ月ほど前までは30度を越す日がまだまだ続き、いったい、いつ夏が終わるんだと思っていたら、このところ涼しさを通り越して、ずいぶんとひんやりとしてきました。もともと寒がりの私には、そろそろ暖房が恋しい・・・・ でもこの涼しさというか、チョイ寒というか、この気温にも多少体が慣れたせいか、鼻炎のほうはやや治まってきました。

 さて、先月(9月15日)は水戸ギター・アンサンブル演奏会がありましたが、今月は27日にアコラでミニ・コンサート、そして12月8日はギター文化館でバッハ・リサイタルと、私にとってはコンサート・シーズンともなってきました。



10月27日(土) ジヴェルニー・サロン

10:00~11:30 一般愛好者の演奏

11:30  中村俊三 ミニ・コンサート


 演奏曲目

 チマローザ : ソナタロ短調
 ラモー : メヌエット
 スカルラッティ : ソナタイ長調K322、 ソナタホ短調K11
 ド・ヴィゼー : エントラータ、ジグ 
 ヘンデル : ソナタホ短調、サラバンド、メヌエット
 バッハ : プレリュード、フーガ、アレグロ 

    ひたちなか市アコラ  参加費1500円(要予約)



正統派バロックではないが

 今回のコンサートはご覧のとおり、バロック時代の作品となっていますが、バロック時代の作品といってもバロック時代のギターのための作品ではなく、チェンバロなど他の楽器の曲の編曲となっています。言ってみれば、正統派バロック・ギターではなく、”わけあり”バロックといったところしょうか。ただそれぞれ耳にはたいへんなじみやすい曲であるのは間違いありません。

 最近ではこれらの曲はあまり演奏されなくなっていますが、1960~1980年代くらいまではセゴヴィア、ジュリアン・ブリーム、またわが国では故渡辺範彦さんや荘村清志さんなどがよく演奏していた曲で、私と同年代くらいのギター・ファンでしたら、ついつい懐かしんでしまう曲ではないかと思います。

 

ソナタロ短調(ドメニコ・チマローザ ~小胎剛編曲)

 最初の曲はハイドンより17年後に生まれ、モーツァルトの10年後になくなったイタリアの作曲家、ドメニコ・チマローザ(1749~1801)のソナタロ短調です。年代からすれば”立派に”古典派時代の作曲家なのですが、このソナタなどは、なぜかバロック時代の作品扱いされたりもします。

 チマローザは主にオペラを作曲しており、サリエリの後任としてウィーンの宮廷楽長になっています。代表作としては「秘密の結婚」などがありますが、他にスカルラッティ風の単一楽章のソナタなども残しており、そうしたことがこの作曲家がバロック時代作曲家のような印象をあたえるのでしょう。

 この「ロ短調のソナタ」は20世紀の音楽家によりオーボエ協奏曲に編曲され、一般に知られた曲となりましたが、ギターでは1960年代にジュリアン。ブリームより録音されています。またマヌエル・バルエコなども録音しています。曲全体は装飾音風の音形で出来ていて、確かに古雅な感じがします。



メヌエット(ジャン・フィリップ・ラモー ~アンドレス・セゴヴィア編曲)

 ラモーの「メヌエット」と言えばイエペスが映画「禁じられた遊び」の中で弾いた曲が有名ですが、このメヌエットはそのメヌエットとは別の曲です。原曲はクラブサン(チェンバロ)のための曲で、アンドレス・セゴヴィアがギターの編曲し、1944年に録音しています。ショット社から譜面も出版されており、もう一つのメヌエットに劣らず、なかなか親しみやすい曲だと思います。

 ジャン・フィリップ・ラモー(1683~1764)はバッハやヘンデルなどと同じバロック時代末の作曲家で、フランス宮廷に仕え、主にバレエ音楽付きのオペラなどを作曲しました。「禁じられた遊び」に使われた方のメヌエットは、オペラ「プラテー」の中のバレエ音楽で、セゴヴィアも録音していますが、編曲はセゴヴィアではないようです。


ソナタイ長調K322、ソナタホ短調K11(ドメニコ・スカルラッティ)
 
 スカルラッティのチェンバロ用のソナタは数百曲ほどあり、さらに番号もロンゴ番号(L)とカークパトリック番号(K)と両方あり、なかなか1曲1曲はわかりにくいところです。どちらかに統一してほしいものですが、最近ではほぼ作曲年代順に番号が付けられているという、カークパトリック番号が主流のようです。

 はっきりとはわかりませんが、ギターでスカルラッティのソナタを最初に演奏したのはセゴヴィアのようで、セゴヴィアはこの曲を1944年に録音しています。この曲は原曲はハ短調で確かにギターによく合う感じで、カークパトリック番号からするとスカルラッティの初期の作品のようです。セゴヴィア以外にもイエペス(私が始めて聴いたのはイエペスの演奏)、ブリーム、ウィリアムス、わが国でも渡辺範彦さんや荘村清志さんなどが演奏していて、1960~1970年代ではたいへん人気のあるギター曲でした。



私も昔よく弾いていた

 私自身でも20代前半頃はよく演奏していて、最初のリサイタル(1976年)でも演奏した記憶があります。でもその最初のリサイタルを最後に、以後演奏した記憶はなく、今回の演奏は36年ぶりということになるのでしょうか。スカルラッティのソナタは現在でも多くのギタリストに演奏されていますが、この「ホ短調」は最近ではあまり演奏されないようです。時代を感じさせるからでしょうか、確かに「昔懐かしいスカルラッティ」といえるでしょう。


「ソナタイ長調」ではセゴヴィアはウィリアムスの編曲を使用

 「ソナタイ長調」のほうは明るく軽快な感じの曲で、セゴヴィアも1967年に録音していますが、編曲はジョン・ウィリアムスとなっています。弟子の編曲を使って録音したということでしょうか。今回私が演奏する譜面は直接そのウィリアムス編ではないのですが、その編曲を参考にしたと思われるいくつかの国内版をもとに、原曲のピアノ演奏により若干修正したもので演奏します。

 
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