中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

アンドレス・セゴヴィア スペインの城  1970年

ダウランド : 歌とガリヤード、 メランコリー・ガリヤード、 ハンソン卿夫人のパフ
シャーレ : 二つのメヌエット
ヴァイス : ロジー伯のためのトンボー、 二つのメヌエット
モレーノ・トロバ : スペインの城(全8曲)
グリーグ : 農夫の歌、 ワルツ作品12-2




モレーノ・トロバの「スペインの城」を中心としたLP

 1970年代の最初の録音ははモレーノ・トロバ「スペインの城」を中心としたもので、この8曲からなる組曲は「松のロマンス」以外は初めての録音となります。残念ながらこのLPの曲目は、ヴァイス、およびグリーグの曲を除いてその音源が私の手元にありません。

 「スペインの城」は、80年代にジャンルごとに編集しなおされた復刻CDシリーズからは、何らかの理由で漏れていしまったようです。しっかりとアンテナを張っておけばこれまでも入手する機会があったのではと思いますが、現在は入手困難のようです。

 セゴヴィアの録音の場合、古いものほど入手しやすく、年代が新しくなるほど入手が難しくなる傾向があります。レーヴェル側の事情なのでしょうか。

 

最終的には14曲の組曲に

 そのような訳で「スペインの城」についてはコメントできないのですが、この時点では8曲からなる組曲だったのですが、トロバはさらに作曲を続け(この頃はまだトロバは作曲活動をしていた)、最終的には14曲の組曲となりました。美女ギタリストとして人気上昇中(もちろん実力も備わっている!)のアナ・ヴィドヴィッチがこの全14曲をナクソス・レーヴェルで録音しています(2004年)。



今回も”本物”のヴァイス

 セゴヴィアがヴァイスの曲を演奏すると言えば、どうしてもポンセ作曲の”偽ヴァイス”を連想してしまいますが、この「トンボー」と「メヌエット」は”本物”のヴァイスの作品です。セゴヴィアは1961年にもヴァイスの「ファンタジア」を録音しています。

 「ロジー拍のためのトンボー」は悲痛な曲というよりも美しい曲となっています。当然のことかも知れませんが、録音はさらに良くなりとても美しい音で録音されています。「メヌエット」のほうはヴァイスの数十曲に及ぶソナタの中に含まれる曲と思われますが、どのソナタに属するのかはわかりません。


あまり区別はしていなかった

 ちなみにセゴヴィアはこれらのヴァイスの真作とポンセ作曲の偽ヴァイスを並べて演奏することもよくあり、セゴヴィアの中では特に両者も区別はなかったようです。もちろん演奏の取り組み方も特に違いはありません。本物だの、偽物だのといっているのは私たちだけかも知れません。


珍しいダウランドの演奏もあるが

 セゴヴィアのダウランドは比較的珍しいものと言えますが、これも聴けないのは残念です。シャーレという作曲家のこともよくわかりません。グリーグの2曲はピアノ曲集の「叙情小曲集」からのもので、2分ほどの短い曲です。このピアノ曲集はメンデルスゾーンの「無言歌集」のような曲集と言えるかも知れません。

 セゴヴィアの演奏はたいへん美しいものですが、メロディなどあまりレガートには演奏されていないようにも聴こえます。響きの美しさのほうを重要視したのでしょうか。
 
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