中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

<スペインMovieplay社での録音>


◎セゴヴィア アラビア風奇想曲 1973年録音 
ナルバエス : 「牡牛の番をして」によるディファレンシャス
バルデラバーノ : ソネート第8番
ピサドール : パヴァーナ
ムダーラ : ガリアルダ
ソル : スペインの「フォリア」による変奏曲作品15
リョベット : エル・メストレ、 商人の娘
タレガ : アラビア風奇想曲
モレーノ・トロバ : ファンダンギーリョ、 アラーダ、 アルバータ、 ノットゥルノ、 ブルガレーサ、 アレグレット~ソナチネ第1楽章
アルベニス :朱色の塔



◎セゴヴィア 愛奏曲集Ⅱ  1973年12月録音

ヴァイス : ブーレ
ゲオルク・ベンダ : ソナチネ二長調
バッハ : 前奏曲、サラバンド、メヌエット(無伴奏チェロ組曲第1番より)
ドメニコ・スカルラッティ : ソナタホ短調L.S.7、 ホ長調K80
ソル : ラルゴ(幻想曲作品7より)、 メヌエットハ長調作品5-3、 メヌエットイ長調作品11-6、 メヌエットハ長調(ソナタ作品25より)
アセンシオ : ディブソ
ポンセ(伝ヴァイス) : 前奏曲ホ長調



◎セゴヴィア セレナータ  1975年録音

バッハ : メヌエットⅠ、Ⅱ、 マーチⅠ、 メヌエットⅢ、 マーチⅡ、 メヌエットⅣ、 ミュゼット(アンナ・マグダレーナの音楽帳より)
ソル : ジチリアーノ作品33、 「マールボローは戦争に行った」による変奏曲
モリエーダ : 主題と変奏
ドノステア : バスク風前奏曲(ドロール)
アルベニス : カタルーニャ奇奏曲
サマズイユ : セレナータ



◎アンドレス・セゴヴィア トロイメライ

グルック : 精霊の踊り
シューマン : 無題、メロディ、最初の損失、小曲、兵士の行進、民謡、あわれな孤児、楽しき農夫(子供のためのアルバム作品68より)
シューマン : トロイメライ、 ロマンス
アセンシオ : 神秘の組曲
テデスコ : ロンサール(プラテーロと私より)
モレーノ・トロバ : カスティーリャ




長年のデッカ社との契約を解き

 前にもお話したとおり、セゴヴィアは1972年をもって、金字塔ともいえる数々のLPを発表してきたデッカ社との契約を解き、1973年~1977年までにスペインのMovieplay社で4枚のLPを録音し、このれらがセゴヴィアの最後の録音となります。


入手できない

 これらのLPは発表当初は日本国内でも発売されていたのですが、その後CDとして復刻されたかどうかはよくわかりません。少なくとも今現在ではCDとしては発売されていないか、あるいは非常に入手しにくい状態になっているようです。

 私自身でもこれらの録音をLPとしても、またCDとしても聴いたことがなく、従ってこれらの4枚のLPについては残念ながら曲目などをリスト・アップすることしか出来ません。

 これらの録音はいろいろな意味でたいへん貴重なものであるのは間違いなく、近い将来私を含めた一般の愛好者が入手しやすい形になることを願っています。

 繰り返しになりますが、セゴヴィアの録音は、古いものほど入手しやすく、新しいものほど入手しにくいという状況があります。特に今回の4枚はスペイン国内レーヴェルということで特に市場に出回りにくい形となっているのでしょう(今現在このレーヴェルは存在しているのかな?)。



バルデラーバノ、ピサドールなど珍しいビウェラ奏者の曲も

 といったわけで、演奏についてはコメントできませんが、若干曲目について触れておきましょう。1枚目の「アラビア風奇想曲」では最初にビウェラの作品が録音されています。「牡牛の番をして」は2度目の録音ですが、バルデラーバノ、ピサドールなどあまり演奏されないビウェラ奏者の作品も録音されています。



最後のリョベット、タレガ

 リョベット、タレガとセゴヴィアにとっては特別な存在のギタリストの作品を収めていますが、それぞれセゴヴィアの最後の録音となります。LPのタイトルにもなっている「アラビア風奇想曲」は1954年以来の録音となります。なおこのアルバムは他にトロバ、アルベニスなど、スペイン音楽のみに絞った曲目になっています。



愛奏曲集Ⅱ? Ⅰは?

 2枚目のLPは「愛奏曲集Ⅱ」となっていますので、「愛奏曲集Ⅰ」が存在するのでしょうが、よくわかりません。いろいろな音源から抜粋したアルバムの可能性もあるでしょう。ともあれ、この「愛奏曲集Ⅱ」はバロック作品、及び古典の作品を中心に曲目が選ばれています。

 バロック作品ではゲオルク・ベンダという珍しい作曲家の作品を演奏していますが、ショット社から編曲譜も出版されています。それぞれ短い作品です。バッハのほうはこれまでよく演奏してきたチェロ組曲第1番のプレリュード以外に、同じ組曲からサラバンドとメヌエットを録音しています。

 スカルラッティの2曲はデュアート編だそうです(K80って、どんなソナタだったかな?)。ソルの作品ではハ短調の「ラルゴ」などが演奏されているようです。



マラッツのスペイン・セレナードではない

 「セレナータ」というタイトルからすると、有名なマラッツのセレナードかなと思うところですが、この「セレナータ」はサマズイムという作曲家の作品です。サマズイムはフランスの作曲家で1920年代の作品のようです。

 バッハの曲では「アンア・マグダレーナの音楽帳」からの小品が演奏されています。ソルの「シチリアーノ」や「マールボロ」などもセゴヴィアとしては初めての録音で、それまであまりリサイタルなどでも演奏していなかったのではと思います。「カタルーニャ奇想曲」は確か映像も残されているのと思います。



愛息カルロスのための

 セゴヴィア最後のLPとなるのが「トロイメライ」と題されたLPですが、もちろんこちらはシューマンの作品で、他に8曲の小品が録音されています。浜田滋郎氏のコメントでは「1970年に生まれた、愛息カルロスへのアルバム」としています。

 1970年といえばセゴヴィア77歳! 恐れ入ります。カルロスは今年42~3歳、私よりずっと若い! なおトロバの「カステーリャ」は「カスティーリャ組曲」とは全く別の曲だそうです。



次回はライブ録音

 以上でセゴヴィアのいわゆるスタジオ録音は(ほぼ)すべて紹介したことになりますが、他にライブ録音をCD化したものもいくつかあります。私の手元には4種類ほどありますので、次回それらを紹介します。
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