中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

Q :  アコースティック、クラシック、どちらを習ったほうが?     


 小学校に入る前からピアノを習い始めたのですが、だんだん練習しなくなって4年生の時にやめてしまいました。今ではちゃんと続けておけばよかったなと、ちょっと後悔しています。でも最近になって、ギターっていいなと思い始めて、ギター教室に通おうかなと思っています。いくつかの教室のホーム・ページを見たりしてみたのですが、アコースティック・ギターとクラシック・ギター、どちらを習ったほうがよいか、よくわかりません。

                                      20代女性 ピアノ暦4年



A :

 でもやめたい時にやめて、かえって良かったのでは。我慢してピアノを続けていたら、また音楽をやる気になんてならなかったでしょう。



教室によってかなり内容が違うが、私の教室の場合は

 ギター教室を決める場合、アコースティックかクラシックかということよりも、その教室や先生によってかなり内容が違いますので、その教室、あるいは先生がどんな教え方をしているのかを調べてみることが大事となりますが、その話はまた後にしましょう。

 他の教室のことはよくわからないので、一般論というよりも、あくまで私の教室のクラシック・ギター・コースとアコースティック・ギター・コースの違いということでお話します。




<クラシック・ギター・コース>

こだわるようだが

 また言葉の問題から入ってしまいますが、「クラシック・ギター」というのは英語ではなく、あくまで「日本語」、いわゆるカタカナ語です。私がいうまでもないかも知れませんが、英語的には「Classical Guitar」で、この名詞+名詞という組み合わせは、英語が話せる人にとってはかなり違和感があるでしょう(典型的な日本人の私にはあまり違和感がありませんが)。

 しかし意味合いとしては、カタカナの「クラシック・ギター」と英語の「Classical Guitar」はあまり差はなく、私たちがクラシック・ギターと思っているものと英米人がClassical Guitarと思っているものとはだいたい同じと思ってよいようです。


ヨーロッパを中心とした16世紀以来の伝統的なギター音楽を意味する

 クラシック・ギターを直訳すれば「伝統的ギター」で、ヨーロッパを中心に16世紀から今日まで引き継がれてきた体系的なギター演奏法、あるいはその作品ということになるでしょうか。またさらに狭い意味では古典派時代、つまり18世紀末から19世紀初頭のギター音楽を意味することもあります。

 ギターで弾くクラシック音楽と考えてもよいですが、ただしモーツァルトやベートーヴェンなど、クラシック音楽としては主流の曲をギター弾くことはあまりありません。どちらかと言えば一般には有名でない作曲家のほうが多いかも知れません。

 クラシック・ギターのレパートリーとしては、ソル、タレガ、バリオス、ヴィラ・ロボスなどのギターのオリジナル作品にアルベニスやバッハの作品の編曲作品を加えたものと言え、私自身もそうした作品の演奏をライフ・ワークとし、リサイタルなどでもそうした作品を演奏しています。



レッスン内容はクラシック音楽に限定しない

 しかし私の教室にギターを習いに来る方の多くは、特にクラシック・ギターについて知識があったり、クラシック音楽が好きだったりというわけではなく、ただ「ギターを弾きたい」と思って習いに来ます。最初からクラシック・ギターのことについて詳しく知っていて、その上で習いに来る人はむしろ少数派と言えるでしょう。

 従ってクラシック・ギター・コースと言っても、特にクラシック・ギターのレパートリー、あるいはクラシック音楽に限定しないで、様々なポピュラー音楽のジャンルの曲も教材として用いています。最初の段階ではそうした身近な曲を練習することのほうが多いといえます。



年齢に関らずレッスンが出来るように教材はかなり易しく出来ている

 特にこのクラシック・ギター・コースについては、小さい子や高齢の方までレッスンしてゆけるようにかなり易しいものになっています。しかし易しいものではありますが、ギターを演奏する上で絶対に必要なことは確実に学んで貰うようにしています。

 普通、ギター教室にせよ、ギターのテキストにせよ、ある程度の音楽知識(小学校で習う程度の)は一応身に付いているということ前提にしていますが、実際にはほとんど忘れている人の方が多く、そういったことも改めて学んでもらっています。

 人によっては教材が易しすぎる場合もありますが、その場合はある程度省略してレッスンを進めますので、それほど困ることはありません。教材というのは易しすぎるくらいのほうがかえってよいようです(その逆の場合は結構たいへん)。




<アコースティック・ギター・コース>

アコースティック・ギター・コースの場合は10代後半~30代くらいが対象

 アコースティック・ギター・コースの場合は基本的に10代後半から30代くらいの方を対象としてレッスン・システムが出来ているので、小さい子や年齢の高い方には向きません。年齢が高くなるとリズムを刻むのがなかなか難しくなり、仮に弾き語りなどをやりたい場合でもクラシック・ギターのほうから入ったほうがスムーズにギターが学べるでしょう。小さい子の場合にも楽器的に無理があるので、やはりクラシック。ギターのほうがよいでしょう。



コードの弾き方や、単音(メロディ)の練習から始める

 アコースティック・ギターを習いたいという方の場合、コードによる弾き語りをしたいと言う人と、ソロを弾きたいという方がいると思いますが、習い始めて最初の頃はコードの弾き方(ストローク、アルペジオ)、および音階や簡単なメロディなどの単音の練習から始めます。



クラシック・コースの「カジュアル版」と言えなくもないが

 アコースティック・コースは確かにクラシック・コースの「カジュアル版」といった感じがあり、クラシック・コースよりもやや基本を省略した形にはなりますが、私のレッスンでは、楽譜の読み方(タブ譜ではなく五線紙)、リズムの取り方、音の出し方など、基本的なことには、かなり力を入れてレッスンしています。



コード・ストロークは思ったほど簡単ではない

 ギター、特に弾き語りなどでコードを刻む場合、左手でコードさえ押さえられれば弾けると考えられがちですが、右手のストロークでコードを正確に美しく鳴らしたり、特にリズムを正確に刻むのは決して簡単にできるものではありません。やはり正しい練習と持続した努力が必要でしょう。アルペジオについても同様です。



どちらかと言えばソロを弾いている人方が多い

 と言ったように当初はコードの弾き方から始めますが、アルペジオ奏法などが十分に出来るようになったらソロの練習に入ります。多少難しくなりますが、アルペジオがちゃんと弾ければ問題なく弾けるようになります。もちろん最初は簡単なものからとなります。

 ソロは何といっても一人でギターが楽しめるということが利点で、私のところである程度の期間習っている人では、どちらかと言えばソロを楽しんでいる人が多く、弾き語りや、バンドをやっている人方が少数派のようです。またソロが弾けるようであれば、コードを多少難しいパターでも弾くことが出来るようになるでしょう。
  
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