中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

Q : 最近ギター合奏のサークルに入りました。パート譜などは特に問題なく弾けるの出来るのですが、他の人となかなか合いません。上手く合わせたり、正しいテンポで弾けるようになる練習というのはあるんでしょうか。

                      50代 男性 会社員


A : その2




物理的な正確さよりもビート(拍)を体で感じることのほうが重要

 今回は正しくタイミングが取れるようになるためのトレーニングについて話をしてゆきます。まず、結果的に正しいタイミングがとれるようになる前に、拍=ビートを感じること、つまり”ビート感”を身につけなければなりません。演奏においては、物理的に正確なタイミングを刻むことよりも、むしろこのビートを感じることのほうが重要といえるでしょう。ビートのない音楽はほぼ存在しないといってよいでしょう。



本当にリズム感のない人はいない

 音楽においてはタイミングを極めて正確に感じ取れる人と、そう出ない人がいて、現実にはその差はかなり大きなものといえるでしょう。しかし音楽以外のことで考えると、全然時間的な感覚のない人とか、すべてのタイミングがとれないなどという人はいません。


一定の速さで歩くことが出来ない?

 例えば一定の速さで歩くことができず、いつの間にかすごい速さで歩いていたとか、左足がまだ地面に付かないうちに右足が前に出てしまう人とか(これは相当難しい!)、見たことも、聴いたこともありません。


飛んでくるボールが打てるなら

 またほとんどの人は自分に向かってきたボールをよけることも、キャッチすることも、またバットで打ち返すことも出来ます。飛んできたボールを打ち返すには、相当微妙なタイミングが感じとれなければ出来ません。むしろ音楽の方がそんな美妙なタイミングは必要ないのではと思います。



問題は情報の伝達

 基本的には、ほとんどの人は微妙なタイミングで感じることが出来、また一定の間隔でビートを刻むことも出来るわけです。それなのになぜ音楽になると出来る人とそうでない人に分かれるのかと言うと、それは脳の中での情報の伝達に差があるからなのでしょう。これから行なうトレーニングは、タイミングに関して、脳の中での情報のやり取りをするためのトレーニングといってもよいでしょう。



まずは、足で拍子を取ってみる

 拍子は、実際に体を使って取ります。本来は体のどの部分でも用のですが、ギターを弾く場合、手は両方ともふさがっていますので、足を使うのが最もよいでしょう。特に足は普段から一定の速さで動かしていますから(歩く時には当然そうする)それを考えても最も適当でしょう。

 他に口で拍を数えると言う方法もあり、確かに長い音符の場合はたいへん有効ですが、短い音符の場合は不向きでしょう。


ブログ 110


かなり易しいものだが

 上の譜面は私の教室で、入門時に行なう拍子のとり方のトレーニングで、文字通りギターを始めたばかりの人
にやってもらっています。おそらくこの質問者の場合はやさし過ぎるかも知れませんが、ともかく拍子を取ることに集中してもらうため、最初はこのような易しいものから始めるのがよいと思います。


例えギターが弾けなくなっても

 譜面の方に足の上下の矢印を書きましたが、必ず一定のスピードで、最初のうちはなるべくゆっくりやってみて下さい。よく足を動かすとギターが弾けなくなるという人もいますが、例えギターが弾けなくなっても、足は動かして下さい。

 これは”弾く”練習ではなく、あくまで拍子をとる練習、つまり足を正しく上下する練習と考えてください。拍子が取れない人に限って、こうした練習を避ける傾向にありますが、決して出来ないことではないので、最初は出来なくても、あきらめずに練習してみて下さい。


全部の音で足を下げないように、足が上がる時にも弾くのがポイント

 No.1は4分音符なので、足が下る時のみ音を出します。これは比較的やりやすいでしょう。NO.2は8分音符なので足が下がる時と、上がる時と両方で音を出します。

 NO.3、NO.4は4分音符と8分音符の混合です。この場合、すべての音で足を下げてしまう、つまり足の動きが一定の速さでなくなってしまう人もいますが、これは絶対にいけません。

 NO.5、NO.6は、NO.3、NO.4と同じですが、3拍子なので若干感じが違います。2拍子、4拍子に比べて間違いやすいところもあります。



応用

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 NO.1~6で音を出すことと足で拍子を取ることが一致したら、その応用として7~10をやってみて下さい。矢印は書いてありませんが、NO.1~6と同様に行なってください。くれぐれも音を出すことだけに集中しないように。


裏打ちの練習

 11.12.は”裏打ち”の練習です。足が下る方を拍の”表”、上がる方を”裏”と言います。この裏のほう、つまり足が上がる時に正しく弾けるように練習してください。この”裏”が正しく取れるようになれば今後あまり問題は起きないでしょう。


表と裏を逆転させると、全く違う曲になる

 8分音符というのは、表と裏で性質が異なり、表の場合は重たく、裏の場合は軽くなります。そんも違いを感じるのが音楽においてはたいへん重要になります。中には表と裏を反対に取って、つまり表の音を足が上る時、裏の音を足が下る時に弾いても、全く平気な人もいますが、これは同じ曲でも全く違った曲になってしまいます。

 
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