中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

明日は水戸芸術館で水戸市民音楽会


 明日(7月21日 日曜日)、水戸芸術館で水戸市民音楽会があり、私のところの水戸ギター・アンサンブルも出演します。

 出演するのは水戸市内で音楽活動をしている団体で、オカリナ、ハンド・ベル、マンドリン、木管管楽器、ピアノ、ブラス・バンドなど約30団体です。時間は13:00~17:00.入場は無料。時間のある方はお出かけ下さい。


・・・・・・・


Q : 最近ギター合奏のサークルに入りました。パート譜などは特に問題なく弾けるの出来るのですが、他の人となかなか合いません。上手く合わせたり、正しいテンポで弾けるようになる練習というのはあるんでしょうか。

                    
  50代 男性 会社員



A : その4 実践編   



 これまでの話では、まずビート感をつかみ、4分音符、8分音符などの基本的な音符の長さを正確に取るということでしたが、今回の話は、実際のギター・アンサンブルで、他の人と”ずれない”ための実践的な話をしましょう。たいへん即効性のある話なので、合わせることに多少なりとも不安を持っている人は、ぜひ読んでみて下さい。



速くなるのは意欲の現われ?

 最初の質問によれば、質問者はいつも「早いです」と言われているそうで、おそらく他の人よりもやや早いタイミングで音を出しているようです。こういった傾向にあるギター愛好家は少なくありませんが、こうした人の多くはギターを弾くのがとても好きで、たいへん意欲的にギターに取り組んでいる人が多いようです。

 逆に、ギターを弾くのあまり意欲的出ない人は、他の人より速く弾いてしまうことは少ないようです。いろいろな意味で、まわりを気にしながら弾く傾向にあるからです。

 したがって速く弾いてしまう、あるいは早いタイミングで音を出してしまうということは、ギターへの強い意欲の現れともいえるかも知れません。しかし”意欲の現われ”といっても、実際のアンサンブルではたいへん困ってしまい、そんなことは言ってられなくなります。



ちゃんと合っていると思って、気持ちよく弾いている

 アンサンブルといっても、同じパートを複数の人で弾く場合と、各パート一人ずつの、いわゆる”重奏”の場合がありますが、ここでは同じパートを複数の人で演奏している場合と仮定しておきましょう。

 最初の質問に「ちゃんと合っていると思って、気持ちよく弾いていると」と書いてありましたが、質問者には同じパートの人の音が聴こえていないので、”ちゃんと合っている”と感じているようです。

 なぜこの質問者には他の人の音が聴こえないかというと、まず基本的な傾向として他の人の音を聴かずに自分の音だけに集中する傾向があることが考えられます。これまで独奏しかやってこなかったとしたら、当然そうなるかも知れません。やむを得ないところもあるでしょう。

 次にこの質問者の音が大きいこと。ギターのキャリアも長く、弾くことについては問題ないようで、さらに「気持ちよく弾いている・・・・」といったあたりからも、質問者の音が大きいことが伺われます。



自分が早いと他の人の音が聴こえない

 さらに決定的な要因として、質問者が他の人よりも早いタイミングで音を出していることが考えられます。仮にテンポそのものは合っていたとしても、すべての音が他の人よりも早いタイミングで出ている可能性があります。

 合奏の場合、早いタイミングで弾いている人は、少し遅れて弾いている人の音は聴き取りにくく、逆に後から弾いている人には先に弾いている人の音がよく聴き取れます。もちろん耳の良い人や、合奏に慣れている人はこの限りではありませんが、合奏に慣れていない人の場合、こういった傾向にあります。



周りの人からすると明らかなのだが

 確かに困った状況です。自分が早いタイミングで音を出していると、他の人と合っているかどうかわからないというわけですから。周りの人からすると「何であの人は一人で早く弾いているんだろう」と不思議に感じると思います。誰が聞いても一人だけ早いのは明らかではないかと。

 この早く弾いている本人は、仮に自分が他の人とずれていることがわかったとしても、自分が早いのか、遅いのかはよくわからないこともよくあります。逆に遅くなっていると勘違いしてよりいっそう速く弾き、さらにずれてしまうこともよくあります。



どうしたらこの悪い状況から脱却出来る?

 このように一人だけ早い場合は、周囲の人は皆その人が早くなっていることがよくわかっているのですが、その本人だけはずれていることも、早くなっていることもわからないといったこまった状況が生まれます。では、この状況からどうしたら抜け出せるのか・・・・

 まずは、周りの音を聴く、あるいは聴けるようになるしかありません。「いつも早くなるから、なるべくゆっくり弾く」、「さっきは早いと言われたから、今度は遅く弾く」などいったことでは問題は絶対に解決しません。



周りの音を聴くことだけに集中する

 ともかく自分で弾くことよりも「周りの音を聴く」ことだけにに集中する。それでもなかなか周りの音が聴こえてはこないかも知れませんが、そういった意思があるだけでもあまり早くならなくなります。仮に自分のパートが弾けなくなっても全く問題ありません、ともかく他の人の音に集中してみましょう。



なるべく小さな音で弾いてみよう、それでもだめなら弾く真似?

 それでもなかなか周囲の音が聴こえてこなかったら、なるべく小さな音で弾くようにしてみて下さい。自分の音を小さくすれば、当然他の人の音が聴こえやすくなります。また小さく弾こうと思うだけでも遅めのタイミングになる傾向があります。

 それでも自分のギターに集中してしまい、周りの音が聴き取れないとしたら、実際には音を出さないで、ギターを弾く真似だけをするようにしましょう。  

 ・・・・指揮者などに「もっと大きな音で弾いてください」とか、「ちゃんと弾いてください」とか言われたら、とりあえずその時だけ大きな音で弾いてください。間違っても「当ブログに書いてあったから」などとは絶対に言わないで下さい。


周りの音が聴けるようになれば、だんだん合わせられるようになる

 結論としては、ともかく周りの音が聴けるようにすることが最優先。そのためには上記のようないろいろな方法を取ってみてください。多少なりとも周りの音が聴こえるようになれば状況は改善し、だんだんと他の人の音に合わせられるようになるでしょう。

 

他のパートの音を聴き取るには

 次に、他のパートの音が聴き取れるかどうかという件ですが、これは担当するパートによっても異なるでしょう。高音と低音では聴きやすさが違い、低音パートを弾いている人には高音のパートがよく聞き取れますが、高音パートを担当している人には低音のパートは聴き取り聴くくなります。

 普通、高音パートが主旋律を担当し、低音パートが伴奏、あるいは副旋律と言うことが多いので、そういったことを考えてもそのような傾向となります。


合奏に慣れるまではなるべく低音パートを担当

 とすれば、ある程度合奏に慣れるまでは、なるべく低音パートを担当した方がよいということになります。おそらく質問者はギターのキャリアの長いとうことで、主旋律パートを担当しているのではないかと思われます。もしそうだとすれば、リーダーなどの方に言ってパートを変更してもらうのも一つの方法でしょう。

 そう言えば私の場合も、大学のギター部の合奏で1stパートを担当するようになったのは、やっと5年生(?)になってからでした。諸先輩方にいろいろ配慮していただいたのでしょう。



低音パート(伴奏パート)は遅くなりがちになる。

 ただし低音パートの場合、逆に遅くなってしまう傾向もあります。これは低音を弾くことそのもので、高音の場合よりも遅くなりやすく、また仮に同時に音が鳴っても、人の耳には高音のほうが先に聴こえる傾向があるからです。さらに高音パートをじっくり聴いてに合わせようとすると、自然に遅くなります。

 つまり高音(主旋律パート)は早くなりやすく、低音(伴奏パート)は遅くなりやすくなります。高音パートはじっくりと低音パートを聴いて、気持ち”ため”気味に弾き、低音パートはしっかりとビートを感じて弾く、このように出来ればよいアンサンブルとなるでしょう。
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