中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

Q : この秋の発表会に出るように勧められています。出てみたい気持ちもありますが、今までほとんど人前でギターを弾いたことがないので、もう少し上手になってからにしようかと迷っています。

                                         女性(年齢不詳)


A : その4  初めての発表会 2

 

 
初めての独奏

 今回は初めての発表会で独奏を行なう場合の話です。もちろんなるべく余裕のある曲を選ぶのは前述のとおりで、いろいろ弾きたい曲があるでしょうが、なるべく無理のない曲にしましょう。

 同じ難しさでも、曲を覚える時に難しい曲、特に譜面の読み方などが難しい曲と、初見などでは弾きやすそうでも、実際にステージで演奏しようとするとなかなか難しいものというのもあります。

 一般に左手が難しい場合、一応弾けるようになると多少緊張してもある程度弾けますが、右手の難しい曲や、速い曲などは練習時には弾けていても、緊張するとなかなか思うように行かないこともあります。

 

譜面を見て弾く? それとも暗譜?

 ステージで演奏する場合、譜面を使わず暗譜で弾く場合と、譜面を見ながら弾く視奏があります。合奏、二重奏の場合はほぼ譜面を見て弾くことになりますが、独奏の場合は暗譜の方がが多いようです。

 発表会で独奏する場合、事前にかなり練習すると思いますので、ほとんどの人は覚えてしまい、少なくとも練習時では譜面を見て弾くより、譜面を見ないで弾く方が、ずっと弾きやいのではないかと思います。



ステージだとちょっと違ってしまう

 ではステージではどうかというと、何回も繰り返して練習し、一人で練習している時には絶対に忘れることなどない曲でも、ステージで演奏すると途中で全くわからなくなってしまうこともあります。いわゆる「頭が真っ白」といった状態です。



かなり個人差があるが

 もちろんこうしたことにはかなり個人差があり、その人がどのような記憶の仕方をするかで違います。中にはどんな時にでも記憶の混乱をしない人もいるのは確かで、そうした人の場合完璧な記憶力が備わっていると同時に、絶対音感もある場合が多いようです。

 その反対に、最も危険なのは「指だけで覚えている」と言う人の場合で、こうした人の場合緊張した場で演奏した場合、かなりの高い確率で譜忘れれをしてしまいます。



次のことが出来れば 

 目安としてして次のことが出来れば、緊張した場合でも譜忘れせずに弾くことが出来るのではないかと思います。もちろんそれに加えて、練習では何の問題もなく弾けるということが前提です。


 ① 曲のすべての音を、楽譜を見ないで言える。

 ② 実際にギターを弾かないでも、頭の中だけで弾ける(すべてのポジションを具体的に思い浮かべられる)。

 ③ 曲のどの部分からでも即座に弾き始めることが出来る。


 以上3項目のうちどれか一つ出来れば、緊張した場でも譜忘れする可能性は低いと言えるでしょう。したがって、発表会では暗譜で問題ありません。

 しかしこれらのことはそれほど簡単ではなく、出来ない人の方がむしろ多いでしょう。そうした人の場合は、例え練習では譜面を見ずに弾けたとしても、発表会では譜面を見て弾く方が無難でしょう。



わからなくなってからでは譜面を見られない

 しかし「譜面を見て弾く方が無難」といっても、普段の練習で譜面見ないで弾いている場合、急に譜面を見て弾くことはそれほど簡単ではなく、やはり準備が必要です。練習時にちゃんと譜面を目で追って弾くことが出来なければ、当然ステージに譜面を置いたとしても何の役にも立ちません。

 まして、弾けるところまでは譜面を見ないで弾いて、わからなくなったら譜面を見ようなどということは絶対に不可能です!



読むと決めたら、読むことに徹しなければならない

 まず基本的に譜面を見ながらステージで弾くには、当然ながら相応の譜面を読む力がなくてはなりません。これは日頃から心がけておかなければなりません。

 もし仮に、発表会で演奏する予定の曲が譜面を追いながら弾けないとしたら、やはり初心に戻ってゆっくり(テンポを2倍から3倍遅くして)一音、一音しかっりと譜面を追いながら読みながら練習し直す必要があります。

 多少時間と根気が必要ですが、誰にでも出来る練習法だと思います。譜面を見て弾くと決めたら、やはり譜面を見ながら弾く練習に徹しなければなりません。こういった練習は譜忘れだけでなく、ちょっとしたミスを防ぐことにも有効で、いろいろ考えてもたいへんよい練習です。いつも気持ちよく弾いてばかりいては上達は望めません。



譜面を見て弾いた方がトラブルには対処しやすい

 譜面を見て弾いたとしても、やはりいろいろトラブルは発生するでしょう。しかし暗譜の場合に比べて譜面を見て弾いたほうがトラブルに対処しやすいのは確かで、特に何かあった時に、そこを飛ばして先に進むのはやりやすいでしょう。

 暗譜の場合は、小さなトラブルが生じた時に、それが大きなトラブルになる可能性があります。 これにも対処法がありますが、それは別の機会にお話しましょう。

 

練習中のミスは大事にする

 一人で練習している時、ちょっとしたミスでも止まったり、やり直しをしたりせず、必ず先に進むように心がけるののもたいへん重要なことです。特に発表会近くになると、練習も十分であまり間違えたりすることも少なくなりますので、間違えた時はたいへん貴重です。ミスを嫌がるのではなく、大事にして下さい。



全体と部分をセットで練習する、遅く弾くのも有効

 いつも全体を通して弾くだけでなく、必ず部分の練習もして下さい。暗譜の場合でも、視奏の場合でも、常にどこからでも弾けるようでないと、トラブルが発生した時、先に進めなくなったりします。全体の練習と部分の練習は必ずセットで行なってください。またテンポも普段の2倍以上遅くして練習するのもとても有効です。



記念すべき第一歩

 以上ようなことを参考にしていただいて、記念すべき初舞台がすばらしい思い出となることをお祈りします。しかし仮にどんなに失敗したとしても(ほとんどの場合、本人が思うほど失敗でないことが多いが)、たいへん貴重な経験を得るのは間違いなく、上達への大きな一歩となるでしょう。後悔することなど何もありません。
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