中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

Q : 独学で「アルハンブラの想い出」を練習しています。どのような練習をしたら村治佳織さんのようなトレモロが弾けるのでしょうか。やはり「アルハンブラの想い出」は教室で習わないと弾けるようにはならないんでしょうか? また習った場合、どれくらいで弾けるようになるんでしょうか? 


                                    40代男性
 


A : その5




いよいよ本題

 本当にお待たせしました。いよいよ本題ということで、今回はアランブラの想い出が弾きたいのだが、トレモロ奏法が上手く出来ない人のための話をしましょう。「その2」でお話したとおり、アルペジオがクリヤーに、ある程度の速さ(メトロノーム150以上)で弾ければトレモロ奏法は特に問題ないということですが、実際にはそれが出来ない人は少なくありません。

 アルペジオがちゃんと弾けなければトレモロ奏法は難しいわけで、確かに美しく、クリヤーなトレモロは無理ということになります。しかしそんなに美しく、あるいはクリヤーでなくとも、なんとか”トレモロ奏法ぽく”聴こえればよい、といった程度には工夫や考え方次第で、出来るのではないかと思います。



音はちゃんと出ないが一応速く弾ける人、ともかくスピードが上がらない人

 トレモロ奏法が弾けない人の場合、大きくは2つに分けられると思います。一つは一応速くは弾けるのだけれど、音がいわゆる「ダンゴ」状態になってクリヤーに聴こえない、あるいは音が非常に小さいといった人。もう一つは、ともかくスピードが上がらない、メトロノームで80前後(4音1拍で)くらいにしかならない人の場合です。



一応速く弾ける人の場合

 前者の場合は、一応トレモロ奏法ぽい弾き方は出来ているわけで、当面の目標はクリヤーといっていいでしょう。となれば、さらに美しく、クリヤーな”本物”のトレモロ奏法にしてゆくという問題になります。



中間的なスピードが苦手な場合が多い

 このようなタイプの人、つまり音の粒が揃わなかったり、音が非常に小さいと言う人は、トレモロでもアルペジオでも中間的なスピード、つまりメトロノームで80~120(4音1拍)くらいのテンポで弾くのが苦手なケースが多いようです。

 従ってこれらのテンポ、あるいはそれにもう少し遅いテンポも加えて60~120くらいのテンポでじっくりとアルペジオ、またはトレモロ練習を行なうことをお薦めします。



ぜひ地道な練習を

 さらに、このようなタイプの人は器用なタイプの人が多いですから、美しい、本物のトレモロが弾けるようになる可能性は十分あります。しかし器用な人ほど地道な練習を嫌う傾向もあるので、ぜひがんばってください。トレモロ奏法、あるいはアルペジオ奏法が上手く出来れば、トレモロ奏法の曲だけでなく、他のいろいろな曲に於いても可能性が膨らんでゆきます。




ともかくスピードが上がらない場合

 しかし、やはり問題となるのは、どうやってもスピードが上がらない人ということになるでしょう。確かにいろいろなトレーニングの中でも、スピードそのもの、特に右指のスピードを上げるというのは難しいものです。



いい加減なことが嫌い?

 この場合、アルペジオやトレモロが80前後までしか上がらないという人についてですが、このタイプの人は、よくも悪くも1音1音をクリヤーにしっかりと弾くタイプの人で、性格的にも真面目で、いい加減なことが嫌いな人が多いようです。

 おそらくこうしたタイプの人は練習も真面目に行い、1曲1曲丁寧に仕上げてゆく人が多く、テンポの速い曲でなければ、美しい演奏をしている可能性もあります。こうした人は、基本的に速い曲よりも、そうした得意な曲に取り組んでゆけばよいのですが、でもやはり「アランブラは弾きたい」という人は多いでしょう。



前者の弾き方を身に付ける

 こうした人の場合は、もうおわかりと思いますが、まずは前者のような弾き方、つまり「音がちゃんと出なくても、適当に速く弾く」弾き方を身に付ければよいわけです。美しく、クリヤーに弾くのはその後ということになります。



正統派の弾き方とは逆をやる

 まずトレモロでもアルペジオでも親指以外の3本の指(ami)をなるべく力を抜いて、軽くほんのちょっとだけ弦にあてます。これまで弦を弾く時には”しっかりと弦を捉える”と説明してきましたが、これと全く逆に、弦をちゃんと掴まえずに、軽く”ぶつける”あるいは”触る”ような感じで弾いてみて下さい。



ダンゴ状態でもかまわない

 さらにamiの3本の指を別々に弾かずに”ひとまとめ”にして弾くような感じにします。上手く出来なければ、まず親指と薬指だけで弾くような感じにし、中指と人差指は弾いても弾かなくてもよい、といった感じで弾いてみて下さい。


まず感覚を速くする

 いずれにしても上記のような弾き方では音はちゃんと出ないと思いますが、それでもよいと思います。スーピードが上がらない人というのは、指が速く動かないだけでなく、感覚的に速く出来ない場合が多く、まずはどんな形でも”速く弾く”という感覚を身に付けるべきと思います。



エア・ギターのように

 また、右腕から指先にかけての力を完全に抜き、弾くというより、弾く”まね”をするような感じでやってみるのもよいでしょう。いわゆる”エア・ギター”といった感じです。



やっぱり出来ない?

 どうでしたか、多少の問題はともかく、なんとかトレモロぽく、それなりの速さで弾けるようになりましたか?  ・・・・・え、 どうやっても出来ない? 全部やってみたけど、 どれも出来ない?   

 ・・・・・そうですか、なるほど。 そうですね、 まあ、 あれですよね、 その場合はやはりトレモロ奏法には向いていないので、トレモロ奏法はあきらめるとか、 でなければ他ブログを読むとか・・・・

 言っている事が最初と違う?  「おまかせ下さい」と言ったじゃないか?  ・・・・・・・ごもっとも、ごもっとも、おっしゃるとおり。  まあまあ、 世の中には何事にもホンネとタテマエ、表と裏、出来ることと出来ないことがありますから・・・・・・

 いや、いや、もちろん冗談ですよ、冗談。これからが本当に、本当の本番! 次回こそ本当に、絶対に、必ず誰でも出来る方法をお教えします。ご期待下さい!
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