中村俊三 ブログ

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ヴァイオリンと「ギターのための6つのソナタ作品3」より 第6番ホ短調


 この「ギターのための6つのソナタ」は他にもう一つ全く同じ作品番号の付いた「6つのソナタ」があり、「作品10」があてられることもあることは前に書きました。なぜ同じ作品番号の作品が複数存在してしまうかということについては、当時は作品番号というのは作曲された時点ではなく、出版の際に付けられるのが普通だったからです。

 その際出版する地域や出版社などによって独自に作品番号が付けられたりするので、こうしたことが起きるわけです。ハイドンなどにも同様なことが起きています。作品番号が厳格に管理されるようになったのはベートーヴェン以後のようです。



作品番号があるということは出版されたということ

 また当時は出版の際には6曲や12曲、あるいは3曲など、まとまった曲数で出版することが多く、「6つのソナタ」などというように括られることが多いわけです。

 作品番号が付いているということはその作曲家の生存中に出版されたことを意味するといってもよく、パガニーニにはこうした作品が多数あるので、パガニーニが自分の作品の出版に消極的だったとは言えないでしょう。



6曲、12曲などの単位で作曲されている場合は出版の意図があった

 また作品番号が付いてなくとも6曲などまとまった数の作品を書いているということは出版の意図があったとも言えます。特にギターに関する曲についてはそうしたものがたくさんあり、出版には積極的だったことが窺われます。



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パールマンとウィリアムスの1970年代の録音

人気曲


 このホ短調のソナタは数多いパガニーニの同種の曲の中でも大変人気が高く、多くの演奏によって演奏され、録音されています。よく知られているところでは、イツァーク・パールマン&ジョン・ウィリアムス、 ギル・シャハム&イェラン・セルシェルなどが挙げられます。


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ギル・シャハムとセルシェルの1990年代の録音




バルエコもソロで弾いている

 またギター独奏へのアレンジではマヌエル・バルエコの録音が知られています。今回演奏するのは私自身のアレンジですが、2008年のリサイタルの際にアレンジしたものです。曲は美しく感傷的なメロディのホ短調のアンダンテと、爽快なホ長調のアレグロ・ヴィーヴォ・エ・スピリットからなります。

 3度の和音で出来ているパッセージをアレグロ・ヴィーヴォのテンポで弾くのは、ギターでもまた、おそらくヴァイオリンでも相当難しいのではと思います。


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私のギター・ソロへのアレンジ このアレグロ・ヴィーヴォ(下から2段目より)はバイオリンでもギターでも難しい

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