中村俊三 ブログ

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クラシック・ギターの名曲ランキング


かつてはリサイタルもLPも超有名曲が中心だった

 私がギターを始めた頃(1960~70年代)は、ギターのリサイタルというと、「アランブラの想い出」や「魔笛の主題による変奏曲」など、いわゆるクラシック・ギターの名曲を中心としたプログラムが主でした。ギタリストが違っても演奏する曲目はそれほど変わらなかったものです。

 LPも同様で、ギタリストが違っても、やはり同じような曲目のもの多く、LPを2~3枚くらい持っていると、そこそこ「クラシック・ギターに詳しい」と言うことも出来ました。





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私の最初のリサイタルのプログラム(1976年、25歳の時) 読めませんね、曲目を書き出しておきます。

ラモー : メヌエット
ガスパル・サンス : ガリヤルド
ヘンデル : サラバンド
スカルラッティ : ソナタホ短調
タレガ : アラビア風奇想曲、 アランブラの想い出
ソル : モーツァルトの主題による変奏曲

ヴィラ・ロボス : 練習曲第1番、第11番、第12番
グラナドス : スペイン舞曲第5番
アルベニス : 入り江のざわめき、グラナダ、アストゥリアス


 当時はこんなプログラムのギター・リサイタルは多かった。「アランブラ」、「魔笛」、「アストゥリアス」「スペイン舞曲」といった超有名曲が並んでいる。曲目を年代順に並べるのも、この時代の特徴。当時はヘンデルやスカルラッティなどのバロック時代の曲もよく演奏された。

 ヴィラ・ロボスの曲を、よく演奏される「前奏曲集」ではなく、当時まだそれほど演奏されなかった「練習曲」にしたのがやや工夫したところだが、こちらもその後たいへんよく演奏されるようになった。「魔笛」を序奏なしで演奏したり、最後に「アストゥリアス」を置いたりするのも当時の流行。結果的には1970年代というより、1960年代の典型的なギター・リサイタルのプログラムになっている。






最近では個性的なもの、コンセプトを持ったものが多い

 しかし時代を経るごとにだんだんそうしたものは、「工夫がない」とか「ありきたり」とかというように批判的に語られるようになり、最近ではもっと個性的なプログラムや、一つのテーマに絞った内容のもの主流となりました。

 ギタリストの技術も近年かなり上がって、プログラムも、また演奏内容自体もレヴェルが高くなっているわけですが、それは同時にかつてよりは聴き手にも高い鑑賞能力を要することにもつながっているでしょう。そういった意味では一般の人(特にギターやクラシック音楽に詳しくない人)には最近のギターのリサイタルやCDは、ややハードルの高いものになってきているかも知れません。

 そういった意味では、かつてはクラシック・ギターの曲といっても、少数の有名曲が中心で、ギター・リサイタルを聴きに行っても、またLPを買っても大体同じ曲なので、特にクラシック音楽に詳しくない人でも親しみを感じやすかったでしょう。

 

小数の有名曲よりポピュラー系の曲
 
 しかし現在のギタリストでも、当然クラシック音楽に詳しくない一般の人にでもアピールできるように、ということには気を配っています。ただしその方法がかつてのように小数のクラシック・ギターの超有名曲に走るのではなく、主にポピュラー音楽を取り入れる方向に進んでいるということです。
 
 最近ではロック、ジャズ、ボサ・ノバといったジャンルの曲をクラシック・ギターで弾くギタリストはたいへん多くなっています。1960~1970年頃はほとんどなかったことです。




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2011年の私のコンサートのチラシ。 こちらも曲目を書き出しておきましょう

マイヤーズ : カヴァティーナ
マンシーニ : ひまわり
イエペス編 : 禁じられた遊び
カラス : 第3の男
キング : スタンド・バイ・ミー
マッカートニー : レット・イット・ビー
シムス : チェンジ・ザ・ワールド
カーペンター : トップ・オブ・ザ・ワールド
ヨーク : 日曜、朝、曇り、 サンバースト
 
メルツ : かわいい変奏曲、ハンガリー幻想曲
ラウロ : マリア・カロリナ、 アディオス・オクマレ、 ベネズェラ風ワルツ第3番
バリオス 人形の夢、 蜜蜂、 大聖堂

 ポピュラー&クラシックというタイトルのコンサートだが、前半のプログラムには、年齢の高い人にも、若い人にも取り入ろうとする下心が見え隠れ(?)。メルツ、ラウロ、バリオスなどの曲もどちらかといえば最近人気が高くなっている曲。こう見ると私もだいぶ巷の流行に左右されているようだ。





禁じられた遊びでギターを始めるのは過去のこと

 かつてはクラシック・ギターを始めるきっかけとしては「禁じられた遊び」や「アランブラの想い出」などの超有名曲っだたわけですが、最近ではそうした有名なクラシック・ギターの曲に関係なく興味を持ち始める人も多くなっているのではと思います。

 そうしたことも最近ギターをやっていてもクラシック・ギターの曲がよくわからないという人を多くしている理由の一つかも知れません。

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