中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

<Q&A 手が小さい 4>


 アウグスティン・バリオスは手が大きかったらしく、前回の「郷愁のショーロ」以外にも、手の小さい人では届かないところのある曲がたくさんあります。



パラグアイ舞曲第1番

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 上の譜面は「パラグアイ舞曲第1番~ベニーテス編」の最初の部分で、冒頭から押さえにくいところが出てきます。 1)はまあ、なんとか私でも音が出せるますが、 2)のほうは相当ヤバく、ほとんど瞬間的にしか音が出ませんが、テンポが速いのでなんとか”通過”しています。


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)の部分を押さえたところ。 まあなんとかここは弾ける。



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2)の部分。 見てわかるとおり相当ヤバイ! 上声部と低音だけは何とか出すようにしている。



 この曲など指の長さからすると、基本的に私には向かない曲なのですが、なぜか時々弾いています。 確かに明るく、華やかなで良い曲で、生まれた国の名が付いているだけに、バリオス自身でも愛奏していたのでしょう。 





森に夢見る


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 バリオスのトレモロの名曲「森に夢見る」も手が小さいと押さえられないところがたくさん出てきます。 その中にはよい対処法がないところもありますが、 上の例は比較的対処しやすい部分です。

 上の譜面は「森に夢見る」の最後の部分で、譜面では12フレットセーハをし、小指が19フレットを押さえます。 写真でもわかるとおり、私の指では12フレットの④弦の音は出たとしても、③弦や②弦の音は全く出ません。 でも大丈夫! 幸いに12フレットなので、ハーモニックスを使うことが出来ます。



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最後から2小節目のところを原曲どおりに12フレット・セーハで押さえたところ。 これではどう見ても②弦や③弦のところは音が出ない。



親指でないと届かない

 しかし私の場合、人差し指ではハーモニックスも上手く出ないので(困った指の長さですね!)、親指を使ってハーモニックスを出しています。 親指で弦を押さえるのは結構難しいですが、ハーモニックスならそれほど難しくありません。 

 終わりから3小節目のところは、小指が15フレットですから、セーハでも問題なく押さえられるのですが、前後関係上、ここもハーモニックスにしています。 もちろん最後の和音にもハーモニックスを用います。



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私の場合、人差し指ではハーモニックスも出せない。 したがって、親指の関節のあたりを弦に触れてハーモニックスを出している。



指が届かないからと言う訳ではなく

 なお、私と同じように、この部分をハーモニックス奏法で弾いているギタリストは他にもいますが、 その場合は”指が届かないから”ではなく、ハーモニックスの方が美しいからといった理由でしょう。 つまり12フレット・セーハでも問題ないギタリストでもここはハーモニックスを選択する場合も少なくないと言うことです。






ワルツ第3番

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 この「ワルツ第3番」もバリオスの人気曲の一つですが、この部分などなかなか音が出ない人もおおのではないかと思います。 私の場合はここに関しては特に変更なしでなんとか音が出ますが、 音が出ない生徒さんも結構います。

 その場合は写真にあるように、低音の「ファ」の音を押さえた人差し指を2拍目には離すし、11フレット・セーハにするしかないでしょう。 その場合でも低音が消えることをなるべく目立たないようにしないといけません。 1拍目の音を通常よりやや長くするとよいでしょう(それが自然に聴こえるようにするセンスが必要!)。
 


それでもだめなら、低音を1オクターブ上げる

 また、そもそもこの⑤弦の「ファ#」=9フレットと、①弦の「ファ#」=14フレットを同時に出せない人もいます。 その場合はこの曲には他にもたいへんなところがあるので、この曲を弾くこと自体を避けるべきかも知れません。

 それでもあえて弾くなら、⑤の「ファ#」を1オクターブ上げて③弦の11フレットにすることが考えられます。 ちょっと感じが違ってしまうかも知れませんが、11フレット・セーハで弾けるので、かなり簡単になります。
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