中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

マルコ・メローニ バロック・ギター・リサイタル



   9月10日(日)石岡市ギター文化館  14:00



A.de.サンタクルス(1700年頃) : マニサパロス、 ハ長調のカナリオ、 ハカラス (J・イノホサによって復元された全集より)

アントニオ・ダ・コスタ(1600年代) : 序奏とカナリオ

J.S.バッハ : リュート組曲第4番

・・・・・・・・・・・・・・・・・

H.I.F.ビーバー(1644~1704) パッサカリア(「ロザリオの謎」より)

ガスパル・サンス : カナリオス

J.S.バッハ : シャコンヌBVW1004 

 

 *アンコール曲
 
ル・コック : スペインのフォリア
 
バッハ : 主よ、人の望みの喜びよ





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へえ~ 、ウウン、 なるほど、 凄い!


 今日ギター文化館で 「マルコ・メローニ バロック・ギター・リサイタル」 を聴きました。  お恥ずかしながら、このギタリストについてはあまりよく知らず、「バロック・ギターのリサイタルって、ちょっと珍しいかな」 と言った感じで聴きに行ったのですが、これが聴いて驚き! どう表現していいかよくわかりませんが、、へえ~ 、ウウン、 なるほど 凄い!   




バロック・ギターの曲って?


 バロック・ギターについては私自身では若干の知識しかなく、5コース複弦(第1コースのみ単弦で計9本)で、ラスゲアード奏法を多用し、作品を残した人としては ガスパル・サンス、 ロベルト・ド・ヴィゼー   ・・・・・他に誰かいたかな?   どちらにしても純粋なバロック・ギターのレパートリーはあまり広くないんだろうな、 などとリサイタル前に考えていました。



響きが美しく、リズムが面白い

 始まってみると前述のとおり驚きで、まず響きの美しさ。 美しいと言っても音一つ一つよりも ”響き” が美しいのです。 そしてリズムが面白い。 最初の曲は初めて聴く曲ではありますが、装飾を加えたり、リズムを変えたりなど、かなり自由に弾いているような感じがします。 



埃っぽいイメージを一蹴

 正直、これまでバロック・ギターというと、楽器博物館のガラス・ケースの中にあるイメージで、一部の愛好者や ”通” の人だけが楽しむものかなと思っていましたが、リサイタルが始まってみると、そんな思いは一蹴され、誰でも、特に若い人にでも楽しめる音楽だなと感じました。




いつの間にか

 2番目に演奏されたダ・コスタのカナリオなど、本当に楽しい感じで、特に楽しめました。 話としては、「この時代の音楽は楽譜通りに演奏されたわけではなく、演奏者の技量により装飾などを施して演奏するのが通例」 ということは知っているのですが、メローニの演奏を聴いていると、そのことの意味がよくわかるような気がします。

 おそらく当時の人も、現代の人も楽しい音楽は、やはり楽しく感じるのだろうなと思いました。  ・・・・・・おっと、いけない、今は21世紀で、目の前のステージで弾いているの私より少々若いイタリアのギタリストだっけ、いつの間にか自分がバロック時代のとある街の人だかりの中で、放浪のギタリストの演奏を聴いているような気になりました。

 このダ・コスタのカナリオはいずれは五線譜(メローニが使っているのは、おそらくタブラチュア) として出版される話もあるようです。



リュートの代用?

 これもリサタルが始まる前に 「バッハのリュート曲やるなら、リュートでいいんじゃないかな」 なんて言ってしまったのですが、バッハの曲が始まってみると、確かにこれはリュートの代用としてバロック・ギターを弾いているわけではなく、あくまでバロック・ギターでバッハを弾いていることがわかりました。 




言われなければわからない


 最後にはバッハのシャコンヌを演奏しました。 最後だったので、”素直に” シャコンヌを弾く訳ではないだろうと、ある程度予測は出来たのですが、そのとおり、特にテーマはプログラムに書いてあるのでバッハのシャコンヌだとわかりますが、そう言われなかったらほとんど何の曲かわからなくなるくらい装飾されていました。




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左から宮下祥子さん、 マルコ・メローニさん、 濱田滋郎先生、 私



装飾音も一体となった和音

 装飾音といっても、多くの場合、その場で消えてしまう訳ではなく、その和音の中に音が残るので、和音そのものが変わったようにも聴こえます。 違っていないのは低音だけで、低音は他の音よりもちょっと早めに発音されるので、低音を追ってゆくとシャコンヌだとわかる感じです(その後の変奏の方はそれほどは変わっていません)。 




ラスゲアードも洗練された音


 サンスのカナリオスは立った姿勢で演奏されました。 座って弾く場合は足台などは使わず、足を組んで右足に楽器を載せたり、左足に乗せたり、いろいろ姿勢を変えていました。どちらにしてもストラップを使用しています。 通常の弾き方以外にラスゲアード奏法も多用していますが、決して荒っぽい音ではなく、たいへん洗練された音です。




すべては研鑽と努力によるもの

 宮下祥子さんの話によれば、本人は 「非常にたくさんのタブラチュアを研究した」 と言ってたそうです。 今日のコンサートなど非常に即興性に富んだ楽しい演奏ですが、その裏には多くの研鑽と努力があったのでしょう。  いろいろあるけど、やはり音楽家というのは人を楽しませてナンボという商売なんでしょう (急に関西人にならなくてもよいが)。

 
 
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