中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。


 今日=4月13日(日)、ひたちなか市アコラで、高田元太郎ギター・コンサートを聴きました。高田さんのプロフィールについてはアコラのホーム・ページの方で紹介されていますが、南米に渡り、A.カルレバーロ、 エドアルト・フェルナンデスなどの下でギターを学んだとのことです。プログラムは以下のとおりです。

J.S.バッハ : 無伴奏チェロ組曲第1番変ロ長調(原曲ト長調)

H.ヴィラロボス : 前奏曲第3番

A.カルレバーロ : 南米風前奏曲第1番、 第5番

レノン&マッカートニー ~ 武満徹編曲 : イエスタディ、 ヒア・ゼア・アンド・エブリフェア

A.バリオス : 郷愁のショーロ、 告白のロマンサ

A.ラミレス : アルフォンシーナと海

A.ピアソラ : ブエノスアイレスの秋

 最初のバッハのみ、19世紀ギターで演奏されました。19世紀初頭はギターでバッハの作品を演奏する習慣はまだなかったと思いますので、現実にはありえなかった組み合わせだと思いますが、高田さんの演奏はその19世紀ギターをリュートと見立てての演奏といった感じでした。サラバンドなどテンポの遅い曲は当時の流儀に従った装飾が十分になされ、また19世紀ギターの比較的軽めの音質ともあいまって、確かにリュートの演奏を彷彿させるものだったと思います。

 2曲目のヴィラ・ロボスの前奏曲第3番は、この曲が「バッハへの賛歌」と副題されていた関係で演奏されたものと思われますが、演奏は前の曲から一転して、現代のギター(今井勇一)の響きを十分に引き出したものだったと思います。本人の言葉では「会場の響きや、足台の高さなどを確かめる意味で」この曲を演奏したとのことでしたが、実際には19世紀ギターと現代のギターの違いを際立たせるためという意味があったのではないかと思われます。

 高田さんの音質は基本的には明るく、クリヤーな音だと思いますが、必要に応じて重厚な音や、ソフトな音など、いろいろな音を多彩に音を弾き分けられる人にも感じました。コンサートの前に行われたマスター・クラスでもわかるとおり、音楽を客観的捉える人だと思いますが、その一方ではギターという楽器から様々な響きや、ニュアンスを引き出す人で、聴いている人にギターの楽しさや、美しさを十分に伝えられる人にも感じました。

 休憩を挟まず、1時間と少々のコンサートでしたが、たいへん内容の濃いコンサートだったと思います。前述のマスター・クラスも具体的、且つ実践的なもので、すぐに役に立ちそうなものでした。

 なおアンコール曲としてブローウェルの「キューバの子守歌」が演奏されました。

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