中村俊三 ブログ

中村ギター教室内のレッスン内容や、イベント、また、音楽の雑学などを書いていきます。

中村俊三ギター名曲コンサート 12月4日(日) 14:00~

  ひたちなか市文化会館小ホール



<曲目解説>



永遠のポップス・スタンダード&オリジナル


黒いオルフェ(ルイス・ボンファ)


 この曲は1959年発表の同名の映画の主題曲で、ボサ・ノバの名曲として知られています。 1940年頃からサンバの新しい形として”ボサ” という言葉がブラジルで使われるようになったそうですが、世界的にボサ・ノバが知られるようになったのは1950年代で、この曲も、「想いあふれて」 や 「イパネマの娘」 などとともに、ボサ・ノバと言う音楽ジャンルの形成と浸透に大きな役割を果しました。


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 ボサ・ノバはギターがよく似あう音楽ジャンルで、このボンファを始め、ジョアン・ジルベルト、 カルロス・ジョビン、 バーデン・パウエルなどボサ・ノバ・ギターの名手がおり、今現在でも多くのファンがいます。 

 ボサ・ノバをやりたいという人は少なくないのですが、変化のあるコードを軽快なリズムに乗せて弾き、なお且つメロディも歌わせるというは、なかなか難しいところです。 今回の演奏は私のアレンジによるものですが、前半はじっくりと歌う感じ、後半はリズムに乗せて演奏します。






オネスティ(ビリージョエル)

 ビリー・ジョエルは1970年代から1990年代にかけて世界的なヒット曲を出したアメリカの歌手です。 この曲は1978年の発表だそうですが、どちらかといえばアメリカ国内よりも、日本国内で人気があったようです。  歌詞の内容にも関係があるかも知れませんが、その憂いを帯びたメロディは、私たち日本人の共感を得やすかったのではと思います。 


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 また、このメロディの動きはアルペジオ的なところが多く、たいへんよくギターに乗ります、ギター独奏に向いた曲と言えるでしょう。 アレンジの方は、何人かのギタリストのアレンジを参考にしながら行いました。





July Breeze(中村俊三)

 この曲は ”永遠” でも ”スタンダード” でもありませんが、無理やりプログラムに入れてしまいました。 まあ、”ポップス” というところだけ合っているかも知れません。 確かにポップス調、最近の言葉で言えば ”アコースティック・ギタ-風” と言えます。

 ”7月のそよ風” と言った意味になりますが、この曲が出来上がったのが今年の7月の末頃で、曲名をどうしようかと、外に出てみた時、その日は真夏の快晴にも関わらず、あまり暑くなく、たいへん爽やかな日でした (爽やかという言葉は、この季節には使ってはいけないようですが)。


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 どうやら東からの海風が入っているようです。 水戸市では夏でも東よりの風が吹く日はあまり暑くなく、西よりの風が吹く日は猛暑になります。 Breezeという言葉には東風と言う意味もあるようなので、この曲のイメージによく合うと思い、この名前にしました。

 曲の前半はゆっくりとした部分ですが、ギターの響きの美しさと、真夏に吹く風の涼しさを感じていただけたらと思います。 中間部はテンポ・アップして若干 ”暑い夏” となっています。 私が曲を作るようになったのは、今年になってからですが、このJuly Breezeは第5作目となります。
中村俊三ギター名曲コンサート

   ポユラー&クラシック  クリスマス・シーズンのギターのひと時

     2016年12月4日(日) 14:00~    ひたちなか市文化会館小ホール






曲目解説


<癒しのアーリー・ミュージック>
 
作者、曲名不詳の作品


 今回のコンサートは16世紀のリュートの作品で始めます。 素朴で美しく、クセのない味は、コンサートのオードブルとして最適と思います。 最初の曲は 「作者、曲名不詳の作品」 ですが、これでは何が何だかさっぱりわからない感じですね。 でも曲の方はとても美しく、わかりやすいものです。 もう20年くらい前になりますがテレビCMで、リューティストの ”つのだたかし” さんが演奏して、当時話題となり、人気のあった曲です。

 この曲は、20世紀前半にイタリアの作曲家オットリーノ・レスピギーが 「古代の舞曲とアリア第3組曲」 第3曲として用いられ、以後知られるようになりました。 その際、曲名が不明だったのですが、レスピギーは 「シシリアーナ」 と名付けましたが、時代的にも、この曲名は不自然だということで、リューティストのゲルビッヒなどは 「コレンタ」 として演奏していました。



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 その結果、現在ではこの曲を 「シシリアーナ」 または 「コレンタ」 とされています。 しかしどちらも本当の名前ではなく、また内容と曲名が合わないとも言えます。 従って、正確にはこのように 「作者、曲名不詳の作品」 となるでしょう。

 以前、、この曲の本来の曲名は 「エスパニョレッタ」 ではないかと、当ブログへコメントして下さった方がいました。 確かにエスパニョレッタと呼ばれる曲は、この曲たたいへんよく似ているものが多く、可能性は高いと思います。  この曲の原曲の譜面は入手出来なくて、今回の演奏では、レスピーギの作品からアレンジしています。  

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パイパーのガリヤード、エセックスのガリヤード(ジョン・ダウランド)

 16世紀末から17世紀初頭のイギリスのたいへん有名なリューティスト、ジョン・ダウランドの作品を2曲演奏します。  ガリヤードは3拍子の軽快な舞曲なのですが、ダウランドのガリヤードには、この2曲のようにメランコリックなものがよくあります。 また旋律的に美しいのも、ダウランドの作品の特徴でしょう。 「パイパー」 、および 「エセックス」 は人名で、曲を献呈した人物と思われます。 

 では、オードブルの3曲、 次の料理へ向けて、食欲増進となればと思います。







永遠のポップス・スタンダード&オリジナル

枯葉(コスマ)

 このシーズン、この曲は欠かせませんね、たいへん有名なシャンソンです。 この歌の歌詞の訳を読んでみると、「昔はは良かった、輝いていた」 といった感じのようです。 私の場合、この曲のメロディは昔からよく知っていたのですが、歌の方はちゃんと聞いたことがなく、したがって歌詞のほうも、今回ほぼ初めて読みました(お恥ずかしながら)。

 これまで本当の歌詞がわからなかったので、勝手にいろいろ妄想して弾いていました。 本来なら、当然この歌詞の内容にそって演奏しなければならないところですが、どうも本当の歌詞の方がピンとこないので、これまでどおり、勝手な妄想に従って、この曲を演奏したいと思います、悪しからず。 




パリは冬の訪れが早い

 パリは冬の訪れが早い。 午後の弱々しい日差しが、舞い落ちる枯葉を朱く照らす。 男が歩いている。 初老と言う程ではないが、若くもない。 その両手を寒そうにトレンチ・コートのポケットに突っ込んでいる。 その男の後ろ姿は、いくぶん猫背気味だ。

 男は思い出していた。 あいつと別れたのも、こんな枯葉の舞う午後だったな、 何年経ったかな、20年? いや30年になるか。 俺のわがままで別れちまったけど・・・・・  いい女だったな、本当に。

 若かったよな、あの時の俺は、今の俺だったら、絶対にあいつを手放さなさなかった。 あいつの頬から流れ落ちる涙を見た時、俺はあいつを抱きしめて、ずっと一緒にいよう、と言いそうになった。 でも俺には俺の生きる道がある。 その時はそう思った。 今じゃそんなもの、ろくでもないものだってことは、よくわかっている。 何の足しにもならん。 あいつの存在に比べたら・・・・・・    男の後ろ姿は次第に小さくなり、並木道の遠景に消えてゆく・・・・・・・ 



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男の女々しさ?

  ・・・・・なんて、こんな感じかなと思っています。 因みに、分かれた元カノの方は、その後セレブな紳士と結婚し、リッチな生活を楽しんでいます。 昔、そんなつまらない男と付き合っていたことは、どうにか覚えているが、その男といつ出会って、どこで別れたかは思い出せない・・・・・   おっとと、これ、本当の歌詞ではないですから、 気になる人は本当の歌詞を読んで下さいね!


 男って、女々しいですね、”男々しい” って書いて ”めめしい” と読みたいくらいです。 では、男の ”男々しさ” をたっぷりと味わって下さい。
 
中村俊三ギター名曲コンサート

  ポピュラー&クラシック名曲  ~クリスマス・シーズンのギターのひと時


  2016年 12月4日(日)  14:00~ 
  ひたちなか市文化会館小ホール
  前売り、予約1800円、  当日2000円
  問い合わせ、予約受付   中村ギター教室  Tel 029-252-8296
                    E-mail   mitoguitar@camel.plala.or.jp


クリスマスリース-19




<演奏曲目>


★癒しのアーリー・ミュージック  
   作者、曲名不詳の作品、   パイパーのガリヤード、エセックス伯のガリヤード(ダウランド)


★永遠のポップス・スタンダード&オリジナル  
   枯葉(コスマ)、  黒いオルフェ(ボンファ)、  オネスティ(ジョエル)、  July Breeze(中村俊三)


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★もう一度聴きたい曲ベスト3
   第3位 アランブラの想い出(タレガ)   第2位 ラ・クンパルシータ(ロドリゲス)  第1位アストゥリアス(アルベニス)


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★ディズニー・ファイナジー
   ありのままで、  星に願いを   ビビディ・バビディ・ブー


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★チャイコフスキーの名曲をギター1本で  
   行進曲、  あし笛の踊り、  こんぺいとうの踊り、  花のワルツ  ~くるみ割り人形組曲より


★放浪のロマンチスト、アウグスティン・バリオス
   ワルツ第3番、  クリスマスの歌、  森に夢見る




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もうすぐですね

 ばかな記事を書いていたら、コンサートももうすぐですね。 そろそろ真剣に練習に取り組まなければなりません。 当ブログでコンサート関連の記事を書いてゆくことにしましょう。 いつものように何回にわたって曲目の紹介などをしてゆきたいと思います。



誰にでも親しめる内容

 今回のコンサートは 「中村俊三ギター名曲コンサート」 というもので、昨年の5月に行ったコンサートの続編ということになります。 今年の5月にはギター文化館で 「中村俊三ギター・リサイタル」 を行いましたが、これは19世紀のギター作品のみに内容を絞ったコンサートでした。

 私の場合、「リサイタル」 としたコンサートは純粋なクラシックのコサートで、今年の5月のように19世紀作品とか、バッハ、スペイン音楽など内容を絞る場合が多くあります。 一方、「ギター名曲コンサート」 とした場合は、バラエティに富んだ内容で、誰にでも楽しんでいただけるような内容にしています。

 今回は 「名曲コンサート」 の方なので、上記のようにクラシック、ポピュラーを問わず、いろいろな曲をチョイスしました。 また昨年のコンサートでアンケートを頂いた結果に従いまして、「もう一度聴きたい曲」のベスト3も演奏します。 




電話かメールでご予約を

 チケットに関しましては、当日(2000円)でも大丈夫ですが、電話やメールなどで予約をしていただきますと、1800円とさせていただきます。 ぜひご連絡下さい。 次回より曲目解説などを行います。 ご来場の予定のある方にはぜひ読んでいただきたいと思いますが、来られないか方も読んでみると、多少はコンサートを聴いた気になれるかも知れません。

 
<第17回水戸ギター・アンサンブル演奏会 6>

曲目解説


<7重奏>


アストル・ピアソラ : ブエノスアイレスの夏  




「夏」で始まり、「春で」終わる

 タンゴの巨匠、アストル・ピアソラには 「ブエノスアイレスの四季」 という曲があります。 前回お話したヴィヴァルディの「四季」同様に、「春、夏、秋、冬」の4曲からなりますが、4曲続けて演奏する場合の演奏順としては、 「夏、秋、冬、春」 の順に演奏することを前提としているようです。 というのも、暗く、内面的な「冬」で終わるより、活発で明るい「春」で終わった方がまとまりがよいからなのでしょう。


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バージョンによってかなり違う

 この4曲中、「夏」 は最も早く作曲され、おそらくこの「夏」をきっかけとして全4曲作曲することになったものと思われます。 そうしたこともあって、ピアソラ自身、この「夏」は何度か演奏していて、その録音もいくつか残されています。 ピアソラの曲はクラシック音楽ではないので、細かい部分まではっきりと作曲されているわけではなく、即興が入る余地も多く、ピアソラ自身演奏する度に違ったバージョンで演奏しているようです。

 特にこの曲に関してはバージョンによっての違いは大きく、バージョンによっては全く違う曲にも聴こえます(かろうじて素材が同じになっているだけ)。 今回の演奏はおそらく最初のバージョンと思われる、1970年の演奏を基にしています。

 ギター・ソロでは、バルタサール・ベニーテス版とアサド版などがよく演奏されます。 どちらもこの1970年版を基にしているようですが、アサド版は比較的オリジナル(ピアソラ演奏の)に近く、 ベニーテス版のほうはギターで演奏しやすいように大胆にアレンジしています。




結構 ”様” になってきたかな

 今回演奏する私のバージョンは、リヴェル・タンゴ同様、数年前に演奏した時のものです。 この1970年版のエンディングは、各奏者が即興的に演奏している部分となっています。 なかなか面白い部分なのですが、コピーするのが難しく、数年前は何度も何度も書き直しました。 その時苦労した甲斐があってか、今回は結構スムーズに出来て、結構 ”それっぽく” なっています。 ちょっとした聴きどころだと思います。







アストル・ピアソラ : ブエノスアイレスの春



フーガ風に始まる

 前述のとおり、この 「春」 は4曲中、もっとも華やかに出来ているのですが、その分当然のことながら、技術的には難しくなっています。 特に、冒頭は3声のフーガ風で、さらにそのテーマが細かい音符でシンコペーション多用型になっています。 これをきっちり合わせるのはたいへん難しいところです。  でも、このフーガ風の部分には私は全くからまないので、ちゃんと出来ています。  ・・・・・それ、どういう意味?    もちろん信頼できるメンバーが揃っているということで・・・・・・・



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変拍子や、速いパッセージも


 さらに、その箇所以外でも、あちこちに変拍子が出てきたり、細かく、速いパッセージも多く、ちょっと困った曲ではあります。 ちょっと苦労はしましたが、なかなか面白い曲であるのは間違いありません。 スリリング(?)な魅力を感じていただければ。 曲は前後の速い、活発な部分の間に、ゆっくりと歌う部分が挿入されています。

 





<全体合奏>

フェルナンド・ソル : ロンド (ソナタハ長調作品22第4楽章)




独奏曲を合奏曲にした

 最後の2曲は、再び全体合奏(19名による)ですが、この曲は上記のとおり、古典期のスペインのギタリスト、フェルナンド・ソルのギター独奏曲を私がギター合奏曲にしたものです。 ソルはギター曲以外にもオーケストラ曲やオペラ、バレー音楽なども作曲していました。 


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         「ロンド」の原曲




華やかで、キレのある曲に

 この「ロンド」の原曲は軽快で楽しい感じの曲ですが、 合奏曲へのアレンジとしては、ソルのオーケストラ曲をイメージして、華やかで、引き締まったキレのある曲にしたいと考えました。 調をハ長調からト長調に移調し、アルト・ギター、バス・ギターを使用することなどで音域をかなり拡大し、伴奏形も華やかにし、対旋律なども付け加えました。



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         私のギター合奏版



 今年の7月の水戸市民音楽会(水戸芸術館)でも演奏しましたが、なかなか面白くなっていると思います。 ちょっとモーツァルトぽくも聴こえるかも知れません。







アルバート・ケテルビー : ペルシャの市場にて



実際に見てきた訳ではなく

 この曲は、イギリスの作曲家、アルバート・ケテルビーが、1920年にラジオ放送のために作曲した曲で、ぺルシャのとある市場の様子を音楽にしたものです。 「ペルシャの市場の様子」といっても実際に行って見てきたというよりは、想像で書いたものと思われます。 


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古き、よき時代

 ラクダの隊商から始まって、乞食たち、王女様の行列、奇術師、蛇つかい、太守の行列んどが次々に表れ、去ってゆくといった様子が音楽にされています。 たいへんわかりやすく、オーケストラの名曲として親しまれています。 ギター合奏やマンドリン合奏の定番曲にもなっていて、水戸ギター・アンサンブルでもこれまで何度か演奏しています。

 中東というと、今現在ではあまりのどかなイメージはありませんが、”古き、良き時代” ということでしょう。 




明後日となりました

 それでは演奏会は明後日となりました。 ぜひお立ち寄りいただければと思います。 開場は13:30からで、入場無料となっています。    ・・・・・・・え? ブログ読んだら、もう聴きに行った気になれた?  別に行かなくてもいい?     ・・・・・・ま、ま、そう言わず。
<第17回水戸ギター・アンサンブル演奏会 5>


曲目解説



<二重奏>
アルビノーニ ~ジャゾット編曲 : アダージョ



バロック名曲として人気の作品

 この曲は、バロック時代のイタリアの作曲家、トマゾ・アルビノーニの作品を、20世紀の音楽学者レモ・ジャゾットが編曲したもので、フルネームとしては 「弦楽とオルガンのためのアダージョト短調」 というものです。

 たいへんロマンティックな旋律で、1960年代からバロック音楽の名曲として親しまれてきました。 ギターでは、伝説のデュオ、プレスティ&ラゴヤのレパートリーでもあり、ギター二重奏でもよく演奏されます。


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イムジチ合奏団のバロック名曲集 アルビノーニのアダージョがタイトルとなっている



でもホンモノではなさそう

 しかし、そのアルビノーニの原曲というのは確認されず、現在ではジャゾットの完全なオリジナル作品と言われています。 確かにこの曲はアルビノーニの本当の作品とはだいぶ趣を異にしています。 全体に非常にロマンティックであるのと、和声的にもバロック時代では考えられないものが含まれます。

 1959年に発表された作品のようですが、20世紀前半には、このように過去の作曲家の名を付して作品を発表することが行われ、ギターではマヌエル・ポンセがバロック時代のリューティストのシルビウス・レオポルド・ヴァイスなどの名でいくつかの作品を書いています。

 もっとも、ジャゾットはアルビノーニの研究者だそうで、アルビノーニの名でこの曲を発表したのも、アルビノーニへの敬意の表れかも知れません。


ホンモノのほうも聴いてみて下さい

 確かに法律には抵触せず、一種の ”遊び” として行っていたものと思いますが、音楽史の研究が進んでいる今現在ではこうしたことはあまりなくなりました(たぶん)。 因みにホンモノのアルビノーニの作品にも、親しみやすいものがたくさんあります。 ヴィヴァルディなどに近い作風ですが、ヴィヴァルディよりメロディの動きが柔軟のように思います。 オーボエ協奏曲などが人気があるようです。






J.S.バッハ : パスピエ(イギリス組曲第5番ホ短調より)



バッハのチェンバロ曲から、速い無窮動の曲

 バッハのチェンバロ曲からですが、ほぼ全曲無窮動の音階で出来ています。 パスピエとはフランス起源の3拍子系の速い舞曲のことなので、曲が始まってから終わるまで(約4分くらい)、速いテンポで休みなく弾き続けなければなりません。



ちょっと間違えたからといって

 もちろん、ちょっと間違えたからといって止まったり、弾き直したりすれば、パートナーとずれてしまいます。 それどころか、ほんの一瞬遅れたり、あるいは早いタイミングで音を出したりするだけで二重奏にならなくなります。 



やはりお互いの意思疎通が

 絶対に間違えられない曲ということになりますが、 「仮に、弾き間違えた時でも、なんとか合わせるのが真の実力」 と日頃生徒さんに言っているので、それを実行しないといけませんね。 でも、そう言う時にはパートナーとの意思疎通、および信頼関係が大事になるでしょう。

  原曲はホ短調ですが、今回の演奏ではギターの音域に合わせてイ短調にしてあります。 それでも1stギターは結構高い音域となります。 第1パスピエはイ短調、第2パスピエはイ長調となり、再び第1パスピエに戻ります。






<7重奏>

モーリス・ラヴェル : 亡き王女のためのパヴァーヌ




昨年全体合奏で演奏したが

 亡き王女のためのパヴァーヌは昨年のひたちなかギター合奏フェスティヴァルで、全体合奏(22名)で行ったものです。 でも大人数の合奏では曲に合わないかなと思い、今回は7重奏で演奏することにしました。 また、タイトルの方で、”小合奏” ではなく、”7重奏” としたのは、7人とも基本的にはそれぞれ違ったパートと言うことになるからです。



メンバー一人ひとりの感性が必要

 確かに、このような曲は技術的には難しい曲ではないでしょうが、音楽的には極めて難しい曲でしょう。 メンバー一人ひとりの感性がとても重要となります。 この7重奏は女性4人、男性3人(私を含め) となっていて、どちらかと言えば女性中心のメンバーですが、その女性たちの繊細な感覚はこの曲によく合っていると思います。



よくご存じの曲と思いますが

 曲の説明はあまり必要ないかなと思いますが、ラヴェルの初期のピアノのための作品で、発表当時から人気のあった曲らしく、差ラヴェル自身によるオーケストラ・バージョンもあり、どちらかと言えばオーケストラ曲として知られています。 他にフルートとピアノのためのバージョンもあります。 またギターの独奏や二重奏などでも演奏されています。







アストル・ピアソラ : リベルタンゴ



ヨー・ヨー・マの演奏でも知られるピアソラの名曲

 チェリストのヨーヨーマの演奏で知られ、タンゴの巨匠、アストル・ピアソラの曲としては最もよく知られた曲ではないかと思います。リベルタンゴとは 「自由なタンゴ」 と言った意味で、原曲では冒頭にジャズ風のピアノ・ソロの部分があり、その後にピアソラらしい伴奏音型に乗せて、メロディを歌わせる部分となります。


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 ヨーヨーマの演奏ではピアノ・ソロの部分は省いて、後半部分のみとなっていますが、今回の演奏もそれにならって後半のみとなります。 私たちの方では、この曲を数年前に演奏していますが、アレンジのほうはその時とほぼ同じで、またメンバーのほとんどがその時に演奏しているので、 今回は練習などは、たいへんスムーズに進みました。



特に言うことはなかった

 練習中もほとんど私のほうから指示や注文を出した記憶がありません。 最初からテンポ、音量、タイミングなど自然に出来てしまったような感じがします。 今回自信をもってお聞かせできるのではと、勝手に思っています。